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このまちでの学びは無限大!こどもたちが運営する「とさっ子タウン」に潜入

この情報は2026年9月4日時点の情報となります。

毎年8月の2日間、高知市内にこどもたちが市民となって運営するまちが現れます。

その名は、『とさっ子タウン』。

市民となれるのは、小学4年生から中学3年生までのこどもたち。

このまちでは、こどもたちが働いたり、買い物をしたりするだけでなく、税金を納めたり、選挙でまちの代表を決めたり。仕事のこと、そして社会の仕組みを、実際に体験しながら学べる2日間だ。

こどもたちが運営するまちのため、入場できるのはこどもだけ。

お仕事体験を支える専門家やボランティアスタッフとして、多くの大人や学生がサポートしているものの、あくまで主役はこどもたち。

今回は、そんなこどものまち『とさっ子タウン』に潜入。2日間だけ現れるまちの様子をのぞいてきた。

 

まずはハローワークへ!働き方はいろいろ

こどもたちがまず向かうのは、ハローワーク。

『とさっ子タウン』で募集しているお仕事の情報がここに集まっている。

朝一番のハローワークは、身動きが取れないほどの混み具合。『とさっ子タウン』の市民は、みんな労働意欲が高い!

お仕事先が決まったら、みんなそれぞれの職場へ。

病院や、

消防署、

警察署、

新聞社では、自分たちで行った取材をもとに、誌面を作る。

電気工事、

車の整備、

プログラミング、

ラジオ局、

市役所など、体験できる仕事は実に多種多様。

ちょっとユニークなところでは、

マンガ・イラストレーター体験や、

スイーツ企画室など。

キラリと光るアイデアは、高知の菓子店「浜幸」で実際に商品化され、販売されるのだそう。

昨年は、スイーツ企画室から「おとななくりタルト」という栗のチーズタルトが誕生した。

また、高知のお座敷遊び「はし拳」を体験できる「はし拳道場」といった、高知らしいコーナーも。

いずれの体験も、その仕事のプロフェッショナルから直接学べるのが『とさっ子タウン』の魅力だ。こどもたちにとって、これほど贅沢な職業体験はないだろう。

 

働いたら、お給料!次は銀行へ

さて、仕事を終えたこどもたちが真っ先に向かうのが、「とさっこ銀行」。

ここで給料を受け取ったら、地域通貨「トス」を握りしめて、次に向かうのは税務署だ。

「税金払わんと!」

そう言いながら、足早に税務署へ向かうこどもたち。

税金を納めたら、残ったトスは自由に使えるので、それぞれお買い物をしたり、さまざまな体験を楽しんだり。

働いて、給料をもらって、税金を納めて、そして残ったお金を使う。そんな社会のサイクルを、こどもたちは忙しそうに体験していく。

 

まちのこれからを自分たちで考える

社会の仕組みについて学べるのは、税金だけでなく、政治についても。

1日目に行われた選挙で選ばれた代表者たちが、まちのこれからについて真剣に議論している。

「得られる給料に対して、物価が高すぎる」「一部商品については物価が高騰しているが、そうじゃない商品もある。これはどうしていくべきか」など、議題は物価高騰や給料について。

進行役から投げかけられた問いに対して、自分たちの言葉で意見を述べる姿が印象的だ。

議会を終えた後には、高知市長・副市長の表敬訪問を受け、意見交換をする代表者たち。

自分たちで考え、発信する姿が頼もしい。

 

「銀行の仕事って楽しい」こどもたちが仕事を体験

「とさっこ銀行」の運営を支えているのが、四国銀行。

「銀行をより身近に感じてもらいたい」という思いから、『とさっ子タウン』に毎年参加している。

四国銀行地域創生部の岩松さんは、

「銀行の仕事に毎年来てくれる子もいるんです。体験を通して、銀行の仕事って楽しいと思ってもらえたら嬉しいですね。」

と話す。

実際に銀行の仕事を体験したこどもたちに話を聞いてみると、

「お金を数えるのが楽しい」

「間違えないか心配だったけど、楽しかった」

と、教えてくれた。

働くこと、お金のこと、税金のこと、政治のこと。

普段はあまり意識していないであろう「社会」を、こどもたち自身が市民となって動かしてみる『とさっ子タウン』。

自分で考え、動き、まちをつくっていくこどもたちの姿から、その可能性を存分に感じる、パワーに溢れた空間だった。

 

とさっ子タウン

https://tosacco-town.com/

 

文/長野春子