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地元民にまぎれてしっぽり一人飲み 高知の隠れ家名店3店「田舎家」「一軒家」「とさ」美食おじさんマッキー牧元の高知満腹日記セレクション

       

この情報は2020年11月8日時点の情報となります。

立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スイーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、料理評論、紀行、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなす美食家・食べ歩きストのマッキー牧元さんが高知の食材・生産者さんをめぐって紹介する「高知満腹日記」。今回は、マッキー牧元さんが食べ歩いたお店の中から、しっぽりと高知の夜を楽しめる3店舗をご紹介。

高知と言えばカツオの藁焼きタタキや皿鉢(さわち)料理といった「豪快」なイメージがありますが、そんな高知にもしっぽりと一人飲みを楽しめるお店があるんです。

カウンターに並んだ大皿から気に入った肴を頼んだり、料理名を見ただけでは「はて、これはいったいどういう料理だろう?」と考え込んでしまう料理について女将さんとやり取りしたり。

地元民の方言に耳を傾けながら一杯楽しめる、そんなお店を3軒ご紹介します。

 

「田舎家」高知市本町3丁目

「いらっしゃいませぇ」。

ガラリと扉を開けたら、明るい声に出迎えられた。

ここは高知の路地裏にある「田舎家」である。

「葉牡丹」もそうだったが、ここも一人飲みじじいの聖地らしい。

カウンター席では、幸せそうに、黙々と盃を傾ける独酌客が何人か座っていた。

そのカウンター上には、ずらりと惣菜が並べられて、食欲を誘う。

なんと17種類もある。

さらにそれ以外にも50種も料理があるので、こりゃ嬉しいぞ。

先の明るい声の主は、このお店の名物女将である。

この店が人気なのは、豊富に揃った、安くてうまい料理にもあるが、きっと常連は、気さくで気働きのいい女将さんに会いたくてやって来るのではないだろうか。

その横でニコニコと優しく笑う、大将もいい。

なにか、初めて訪れたというのに、常連になったような安堵感がある。

さあ何を頼もうか…

続きを読む▶▶「独創的料理を楽しみながら飲み交わす。大衆居酒屋で過ごす夜の巻」

 

「一軒家」高知市追手筋1丁目

「いらっしゃい」。

「一軒家」に行くと、お母さんがなんとも優しい笑顔で「いらっしゃい」と言ってくれる。

僕はもうそれだけでいい。

「なににしますか?」 穏やかな口調である。頼むものは決まっている。

冷たいだしを張った冷奴、ネギを入れてトロトロに焼き上げた卵焼き、そして花ニラを使ってシャキシャキと香りがいい「ニラトン」さ。

こいつらを焼酎のお湯割りで、迎え撃つ。

時間がふわりと柔らかくなって、夜の笑顔に包まれる。

とり足は、雛と親、タレと塩がある。

連れが、隣の親父客二人に、どちらがいいですか?と、聞いた。

「俺は年だから固い方の親だな」。

言っている理由がよくわからない、だがここは断然親といこう…

続きを読む▶▶「明日も来てもよかですか?」

 

「とさ」高知市堺町

「おやこんなところに」。

その店は、そんな場所に佇んでいた。

鏡川のほとりに立ち並ぶ、閑静な住宅街の一角である。

店の名を「とさ」という。

店は、地下にあって、入口も目立たない。

こんなところでお客さんが来るのかなあと思いながら入ると、すでに常連客が数人カウンターに座っていた。

店を切り盛るのは、老夫婦の二人である。

ご主人が料理を作り、奥さんが運ぶ。大衆居酒屋の正しき体制である。

こういう店に間違いは、ない。その淡々とした姿勢がいい。

それが店の中に居座って、のったりとした緩い空気が流れている。

老夫婦ゆえに、終わりが早いのかな(全国にあるこういう体制の店は、大抵店じまいが早い)と聞けば、夜中3時までやっているという。

繁華街でもないのにである。

やはりこれも、酒飲み天国高知ならではの宿命か。

さて肴を頼もう。

壁に貼られた品書きを見れば、いやあ幅広く、多くの料理が並んでいる…

続きを読む▶▶「飲兵衛おじさんの安息地を発見!刺身上等、肴充実、深夜営業という隠れ家大衆居酒屋を探索したの巻」

いかがですか?

高知には豪快な料理ばかりじゃなく、こんな粋なお店もたくさんあるんですよ。

フラッと散歩がてらお気に入りのお店を探すのも、また良し、ですね。