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【高知家の後継者募集】地元民に愛される人気の街中華を引き継ぐ 安芸市の中華レスト「禮印房(れいんぼう)」

この情報は2026年10月22日時点の情報となります。

高知県安芸市の街中華「禮印房(れいんぼう)」

高知県安芸市に、時の流れをゆっくりと刻んできたような一軒の店がある。

扉を開けると、そこに広がるのは昭和レトロな趣の店内。赤い椅子や落ち着いた照明、そして店内に並ぶ品々が、まるで昔ながらの喫茶店に迷い込んだかのように思える。

店名は「禮印房」で、「れいんぼう」と読ませる。

内装や名前からは、昔ながらの喫茶店のようだが、実はここ、知る人ぞ知る街中華の人気店で、自ら「中華レストラン」を名乗っている。

「40年ほど前から、街中華がメインで営業しています。ちょっと変わった名前なんですが、理由があるんですよ」

オーナーの谷岡一規さん(67)が説明する。

父が「レインボー」という店名の喫茶店を営んでいた。谷岡さんは、飲食店を継ぐ目的で、中華料理を中心に県内外で武者修行、26歳の時に帰ってきた。その際に、喫茶店と街中華を合わせた店を、スタートさせることになり、店名を「禮印房」に改め、今の店舗を新築オープンさせたそうだ。

ここで味わえるのは気取らない街中華の味だ。店内の一角には料理のサンプルが並ぶ棚があり、ガラス越しに眺める色とりどりの料理たちは、昭和の食堂文化を今に伝える小さな展示物のようにも見える。

メニューを開くと、食欲を刺激する料理の数々が並んでいる。どの品も気取らず、どこか安心感のある佇まい。そして、運ばれてくる料理をひと口味わえば、華やかな流行の味とは違う、昔から愛されてきた街中華ならではの温かさが広がる。

「そんなに特別なことはしていませんよ。ただ、地元の人たちの口に合うように、試行錯誤を重ねて続けてきました。それが今のメニューと味に繋がっています」

料理の味付け、食べ応えのある量、そして何より「また来たい」と思わせる親しみやすさ。それは、谷岡さんが長い年月をかけて作り上げてきたこの店だけが持つ魅力なのだろう。

店内を見渡すと、地元の人が気軽に食事を楽しむ姿がある。家族で訪れる人、仕事の合間に立ち寄る人、昔から通い続けている人。それぞれの時間が、この小さな中華レストランの中で静かに交差している。

地域の人々の憩いの場にもなっている「禮印房」だが、谷岡さんも年齢が67歳となり、後継者のことを考える時期になった。親族に後を継ぐ候補がいないことから、後継者候補を全国から募ることに決めたという。

「どんな方に継いでもらってもいい。店の味やメニューを引き継ぎたければ、伴走支援もしますよ」

手際よく中華鍋を振りながら、谷岡さんが微笑んだ。

禮印房は、単に料理を味わう場所ではない。

昭和の面影を残す空間と、変わらぬボリューム感あふれる料理を通じて、安芸の街の日常を感じられる場所だ。料理の味だけではなく、人の記憶に残る街中華。

この温もりの空間を次代に繋げる後継者が現れることを地域の人々が望んでいる。

店舗情報

禮印房(れいんぼう)

住所:高知県安芸市宝永町7-20

経営は上手く行っているのに、後継者がいないために廃業せざるを得ない――そんな悩みを持つ企業が全国的に激増し、大きな社会問題になっている。高齢化先進県である高知県は全国に輪をかけて、事業承継の課題が山積している。「県内での事業承継を少しでも増やしたい」。このコーナーは、事業を譲りたい人と受け継ぎたい人を繋ぐ連載です。

 

高知県事業承継・引継ぎ支援センター

電話:088-802-6002

メール:kochi-center@kochi-hikitsugi.go.jp 

担当:大井、野本