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【高知家の後継者募集】宴会場も構える老舗の割烹を引継ぐ!香南市野市町「割烹吉野」

この情報は2026年8月12日時点の情報となります。

    「割烹」という呼び名から、皆さんはどんな店を想像するのだろう。

    こぢんまりとした店構えに、屋号を記した落ち着いた色の暖簾が下がる。店に入るとメーンのカウンターの他に、小上がりのボックス席が少々。「いらっしゃい」と、気さくな店主の声が響く。お通しから始まり、好みの一品料理を注文する。日本酒を傾けながら、カウンター越しの店主と他愛ない会話を楽しむ。

    香南市野市町東野にある「割烹吉野」も、始まりはそんな店だった。

    「周りには何にもなくて、野原や畑が広がっていましたねえ」

    店主の大西譲さん(75)が当時を振り返る。

    21歳の時に料理の道に飛び込み、高知市内の有名店で修業、29歳で独立し、故郷である今の場所に店を構えた。

    昭和の終盤から平成にかけて、店は大いに繁盛した。

    最初の店舗が手狭になり、14年後に最大100人が収容できる大規模な宴会場(鉄骨造り2階建て)を増設、料理人も4、5人雇用し、パートの従業員も含めると、20~30人規模となる店となった。

    「宴会場には舞台も造りました。結婚式の披露宴も受けていましたからねえ。とにかく忙しくて。ピーク時には年商が1億円に届いてましたよ。今は全くですけど…」

    曲がり角となったのは、やはりコロナの影響。3年近くもの間、宴会需要が皆無となり、料理人をはじめ多くの従業員が離れていった。

    今は、古参の料理人と二人でアルバイトを使って、予約の宴会だけを受けている状態だ。

    大西さんは独身で子供はいない。「まだ身体は大丈夫だけど、75歳を超えたことだし、もうこの辺りで後のことを決めておきたい」として、全国から後継者を募集することに決めたという。

    店舗がある土地は約100坪で、事務所と割烹、宴会場の3棟からなっている。

    割烹と宴会場の両方に厨房やトイレなどを完備、それぞれが独立して営業できる仕様になっている。どちらも現在稼働中で、すぐにでも引継ぎが可能だ。

    「料理ができる人に継承して欲しい。料理人を雇うと、辞められた時に店が回らくなる。最後に残るのは自分だけですから」

    半世紀以上もの間、料理の道一筋に打ち込んできた大西さんだが、包丁の他にもう一本長年握ってきたものがあるという。

    それは剣道の竹刀。小学生のころからずっと続けており、今も仲間と稽古を継続中で、七段を持っている。

    「剣道で学んだのは、あきらめない強い気持ち」。この精神で長年続けてきた店を受け継いで、さらに発展させることができる後継者を待ち望んでいる。

    店舗情報

    割烹吉野

    住所:高知県香南市東野993-1

     

    経営は上手く行っているのに、後継者がいないために廃業せざるを得ない――そんな悩みを持つ企業が全国的に激増し、大きな社会問題になっている。高齢化先進県である高知県は全国に輪をかけて、事業承継の課題が山積している。「県内での事業承継を少しでも増やしたい」。このコーナーは、事業を譲りたい人と受け継ぎたい人を繋ぐ連載です。

    高知県事業承継・引継ぎ支援センター

    連絡先:088-802-6002

    メール:kochi-center@kochi-hikitsugi.go.jp 

    担当:横山、野本