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【高知グルメPro】これは珍しい!赤牛、黒牛、国内産に米国産と肉が選べるうどん屋「めん処 雅」美食おじさんマッキー牧元の高知満腹日記

       

この情報は2024年3月3日時点の情報となります。

立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スイーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、料理評論、紀行、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなす「美食おじさん」ことマッキー牧元さんが、高知の料理店・生産者さんをめぐる「高知満腹日記」。今回は高知市の、肉が選べるうどん屋「めん処 雅」にお邪魔してきました。

高知では数々のうどん屋にお邪魔したが、肉うどんの肉を選べる店は初めてである。

いや、全国でも珍しいかもしれない。

店の場所は、よくこんなところを見つけたなあという場所にある。

高知市内から車を15分走らせた丘陵の住宅街の中、坂道を上ったところに、ひっそりと一軒、店を構えていた。

車でしか来れない場所であるし、わざわざここまで来る人はいるんだろうか。

そう思いながら店内に入ると、ほぼ満席だった。

メニューを見ると、うどんつゆへのこだわりがある。

さらには、肉に力を入れている。

れいほく赤牛、しまんと黒牛、国内産、米国産とあるほか、かしわ天も、モモ肉と胸肉がある。

牛豚鶏のスペシャルなぶっかけもある。

そんな肉系うどんの中から、「今月のおすすめ 今年もやります新春特価」という「牛ロース肉うどん」と「カレー牛すじうどん」

を、まずいってみた。

「牛ロース肉うどん」に選んだのは、れいほく赤牛である。

すると、かけうどんの上に大判の牛ロース肉が3枚のっているではないか。

これは豪気である。

しかも肉に厚みがある。

噛めばふわりと柔らかい。

質が高く、牛肉の滋味と甘い脂がかけ汁に溶け込んでいって、たまらない。

麺をすすれば、なんとも麺が長い。

高知でも、いやうどん県香川でも、こんな長い麺はないだろう。

1メートルはある。

だから、すすってもすすっても、口元に昇り切らない。

口の中に入ると20回ほど噛むと、麺は消えていった。

この根性を必要とする麺と凛々しい牛肉との組み合わせがいいんだな。

つゆは味が丸く、しみじみと美味しさがつのる味わいである。

昆布の丸みがあって、他に色々入った出汁の要素が突出してない。

塩も舌に当たらない。

この優しい味のつゆと対照的な、たくましい麺と牛肉の組み合わせがいいじゃないか。

頬を殴られながら、撫でられているようなアンビバレントな感覚に、はまっていく。

こりゃクセになるゾ。

次に運ばれたのが「カレー牛すじうどん」であった。

カレーの海の中で、うどんが泳ぎ、大きな牛すじがドンと鎮座している。

きっと、ご主人は豪胆で肉好きなのだろう。

この牛すじの大きさに、嬉しくなる。

カレーは、昭和の匂いがする懐かしいカレーだが、辛い。

うどんに馴染むのだが、後味でヒリヒリとくる。

大きくごろっと添えられた牛すじは、しっかりと煮込まれて、噛めば甘みをにじませながら、ほろりと崩れていく。

いい仕事だなあ。

嬉しくなって2杯追加した。

「ぶっかけちくわ天」と「ピリ辛たんたん」である。

「ぶっかけちくわ天」の冷たいうどんをすすって噛み締めれば、ほんのり小麦の甘い香りが漂った。

コシが強く、30回噛んでようやく喉元に消えていった。

噛むほどに美味しさが膨らむうどんである。

つゆもかけの丸さとは違う、きりりと濃いつゆが、食欲に火をつける。

一方、「ピリ辛たんたん」も面白い。

担々麺風のうどんで、胡麻風味の辛いうどんである。

だが本来の担々麺がひき肉であるのに対して、これは牛バラ肉が二つ、豪快に乗っている。

こいつをかじりながらうどんをすすり、最後は残った汁にうどんについてくるご飯をぶち込むのである。

ハハハ。笑いが止まらない快楽が待っているゾ。

さてこのうどん、麺は、ほどよい弾力とモチモチとしたのどごしに仕上げる為に、国産・外国産小麦粉、強力粉、全粒粉をブレンドしてい

るのだという。

それを手打ちし、注文のたびに茹でている。

また汁やつゆだが、まずベースとなる白だしは、八種類の煮干、五種類の節、二種類の鰹節、北海道産昆布で仕込み、冷たいつゆは、二種類の濃口醤油、たまり醤油、本味醂、砂糖を合わせ、温かいつゆは、二種類の淡口醤油、濃口醤油、本味醂、砂糖で味を決めているという。

だからこそ麺はコシがありながら優しく、つゆはすっきりと雑味がないながら、コク深いつゆとなっているのであった。

おそるべし「雅」。

来ることは不便でも満席の理由は、店主の誠実が作った味なのである。

高知県高知市瀬戸東町3−465「めん処 雅」にて