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社長の龍馬愛と高知への想い 京都「エフビットコミュニケーションズ株式会社」

       

この情報は2022年2月28日時点の情報となります。

    京都の玄関口、京都駅。その八条口のほど近くに本社を構えるエフビットコミュニケーションズ株式会社。

    こちらでは、通信業から発電事業まで幅広い事業を行っています。同社で代表取締役社長を務める吉本幸男さんは、高知から関西に来て、一代で会社を築き上げた生粋の高知県人。会社の代表のほかにも、京都高知県人会の会長も務めています。

    今回は、そんな吉本さんに事業や高知愛についてお話を伺いました。

    十代で関西へ。通信業から発電まで時代に合わせた経営で創業58年

    ─貴社の事業内容について教えてください。

    吉本さん:そうですね。ひとことではとてもじゃないですが、いろんなことをやっている会社です。ITの総合商社でありつつ、農園も作るし、電気を作っている会社でもあるし、電気を販売する会社でもある。太陽光をはじめとする、いろんな種類の発電所を日本全国に持っています。10社くらいの会社がすることを弊社1社でやっているとも言えるため、今までになかったビジネスを作る会社とイメージしていただいたらわかりやすいかもしれません。

     ─たくさんの事業を展開されておられるんですね。そうした会社を一代で築かれた吉本さんは、どのような経緯で関西に来られ、起業されるに至ったのでしょうか?

    吉本さん:「とにかく早く働きたい。社会人になりたい」と思っていたので、10代で高知を出て関西に来ました。最初に勤めた大阪の鉄工所で友達ができて、その友達と一緒に京都で起業したんです。昭和39年(1964年)のことでした。

    その当時の日本はまだ、携帯電話どころか固定電話さえも全国に行き渡ってはいない時代。いってみれば、日本の情報通信が産声を上げた頃だったんですね。そこへ名乗りを上げて情報通信業に参入したのが、この会社のはじまりでした。それからは、社会の変化にともなってさまざまなビジネスに挑戦を続け、今年で創業58年目を迎えました。

    「負けたくない」強い思いと生き残りをかけた挑戦が業績を伸ばす

    ─時代に合わせてさまざまな事業に挑戦されているんですね。その理由をお聞かせいただけますか?

     吉本さん:やはり「負けたくない」という強い思いがありましたからね。会社の生き残りをかけて挑戦してきました。それが我が社の強みであると思います。というのは、企業というのは成長していかなければならないんです。だから、成長するためには何をしたらいいのかを絶えず考えてきました。

    そして、考えたことをすぐ実践に結びつけて、実行に移してきたからこそ、今日があるんだと思います。おかげさまで業績も順調に伸びていて、直前期決算では550億円の売り上げを達成しました。

    四国の山間部にバイオマス発電所を建設中。今後は上場も視野に

    ─吉本さんご自身、あるいは貴社の展望をお聞かせください。

     吉本さん:現在、中山間地域の活性化を目的にした次世代プロジェクトに取り組んでいます。高知県の本山町で、30億円の設備投資をして50人の雇用を創出し、バイオマス発電所と水耕栽培の農園を一緒に行う次世代プロジェクトです。地域活性だけでなく、地方創生のためでもありますね。

    実は、こうしたプロジェクトは、日本で初めての試みです。発電と営農を同時に行うことで環境にも優しく、SDGsにも配慮した施設にもなります。現在、施設を建設中で、2022年4月に完成予定です。さらには上場を目指して準備しており、それらに向けて、社員一丸となって頑張っています。

    坂本龍馬を研究して半世紀超え  霊山護国神社の総代を務め墓前祭を行う

    ─応接室に入ったときから気になっていたのですが、坂本龍馬の肖像画がたくさん置かれていますね。

    吉本さん:わたしは高知の偉人である坂本龍馬を敬愛しています。いつも「なぜ、坂本龍馬が『坂本龍馬』になれたのか」を考えています。坂本龍馬が偉人であることは周知の事実ですが、「なぜ偉大なのか」という点についてはあまり語られていませんよね?坂本龍馬の成し遂げたことというのは、まさに革命だったのです。

    革命というものは、古今東西、力を力でねじ伏せて何人もの命を奪うものです。ところが、坂本龍馬は、それを一人の人間も殺さずに成し遂げました。それは、世界史上でも類を見ない偉業です

    ─仰るように、フランス革命やロシア革命など大きな変革のときには、たくさんの命が奪われていますね。それらを考えると、誰の血も流さずに歴史が変わったという事実はすごいことだと思います。

    吉本さん:ですので、わたしは、なぜ坂本龍馬という一人の男にそんなことができたのかに非常に興味を持っているんです。

    ─そうなのですね。坂本龍馬といえば、命日の11月15日には墓前祭が執り行われるとか。

    吉本さん:そうなんです。18歳の頃から50数年、毎年欠かさずに参加しています。実のところ、わたしは坂本龍馬と幕末の志士を祀る京都霊山護国神社の総代も務めているんですよ。さらに、高知県人会の会長として現在は墓前祭を執り行っています。坂本龍馬については、話をしたら止まらなくなってしまうほど、坂本龍馬に心酔しているんです。

    ─お話を聞いているだけでも、坂本龍馬に対する熱い想いが伝わってきました。最後に、高知県人として高知県に対する思いや、故郷への恩返しの構想などがありましたらお聞かせください。

     吉本さん:日本中でビジネスをしていますが、特に高知県ではたくさんの事業を行うとともに多くの雇用も生み出してきました。ふるさとが好きで、役に立ちたいとの思いからです。高知で行った事業のひとつは、ケーブルテレビとインターネット接続サービスの提供です。「むろと光サービス」といい、私の生まれ育った室戸市で展開しています。高知市内にはコールセンターや営業所をかまえており、またこの春には本山町のバイオマス発電所と次世代農園施設が完成し稼働します。それはひとえに、ふるさとのさらなる発展を願っているからなんです。

    企業情報

    エフビットコミュニケーションズ株式会社

    事業内容:小売電気事業・ESP(エネルギーサービスプロバイダー)事業・ガス小売事業・メガソーラー事業・JPS(PBX)事業・ISP(インターネットサービスプロバイダー)事業・VOD(ビデオオンデマンド)事業・CATV(ケーブルテレビ)事業・NAP(自世代農業プラント事業)・BPP(バイオマス事業)

    代表者:代表取締役社長 吉本幸男

    創業:1964年

    住所:〒601-8001 京都市南区東九条室町23

    URL:https://www.fbit.co.jp/

    電話番号:075-672-4111