【YOUはどうして高知に!? 高知に住む外国人さんインタビュー】高知城と桂浜がお気に入りの場所 高知生活3年目ネパール出身 タパ・サンジタさん

ネパール出身のタパ・サンジタさん（23）は、2022年10月に来日。
現在は高知市内の専門学校・国際ビジネス学科の2年生。
学校では簿記やパソコンスキル、ビジネス日本語などを学びながら、ラーメン店でアルバイトをしています。
落ち着いた口調で話すサンジタさん。来日して3年。日本の暮らしにもすっかり慣れた様子です。

日本に来ようと思ったきっかけは？

「小さいころからいつか留学しようと思っていました。母の妹が東京に住んでいて、『日本は安全で勉強しやすい国だよ』とすすめてくれたんです」

日本に来る前、サンジタさんはネパールの日本語センターに通っていました。

「2か月くらい通っていたんですが、そこで今の学校の先生の話を聞きました。高知は落ち着いていて、勉強するにはいい場所だと聞いて、ここに決めました」

2022年11月に来日。最初の印象は「高知は思っていた日本と少し違った」と笑います。「もっと都会のイメージがありました。でも静かで、空気がきれいで、今はとても気に入っています」

高知で学校の友達と。左から2人目がサンジタさん

高知を選んだ理由は？

「日本語学校と専門学校が同じ学園にあるので、勉強を続けやすいと思いました。
日本語を学んだあと、そのまま国際ビジネスを学べるのがいいところです」

現在は簿記やICT（パワーポイントなど）、英語やビジネスマナーを勉強中。
「将来どんな仕事をするにも、ビジネススキルが大事だと思っています。だから専門学校でしっかり学んでから社会に出たいです」

実際に暮らしてみてどうでしたか？

「最初は少し不安でした。でも高知の人はみんな優しいです。
困っていたら声をかけてくれるし、近所のおばさんがよく料理を分けてくれました」

「前に友達とアパートで住んでいたとき、近所のおばさんが雨の日に洗濯物を取り込んでくれたんです。“あ、ありがとう！”ってびっくりしました。
まだ日本語があまり話せなかったけど、気づいてくれてうれしかったです」

学校生活にもすぐ慣れたそうです。「クラスの人数は少なくて、先生が一人ひとりをしっかり見てくれます。」

アルバイトではどんな仕事をしていますか？

「日本に来て3年目なので、いろいろなバイトをしました。今はラーメン屋でホールスタッフをしています。」

最初は土佐弁に戸惑ったそうです。
「最初は何を言ってるのかわかりませんでした（笑）」

それでも、働くうちに耳が慣れてきて、お客さんとも自然に会話できるようになったといいます。

「仕事を通して、日本語も早く上達したと思います」

そして、もうひとつ驚いたのが“朝礼”の文化。
「ネパールでは、仕事の前にみんなで朝礼をするという習慣がありません。でも日本では毎回スタッフが順番に話すので、今は“今日は何を話そうかな”って、ちゃんと考えてから行くようになりました（笑）」

ラーメン屋以外でも色々な場所でアルバイトをしてきました。

高知で好きな場所はありますか？

「高知城と鏡川が好きです。天気のいい日に行くと、空が広くて、風が気持ちいい。鏡川の近くに座って景色を見ていると、落ち着きます」

桂浜もお気に入りの場所のひとつ。
「私は泳ぐことができないですけど、桂浜は見ているだけで気持ちがいいです」

高知の食べ物で好きなものは？

「唐揚げとカレーうどん、それとラーメンが好きです」

ネパールではベジタリアンの家庭で育ったため、日本に来てから食の幅も広がりました。
「こっちに来て、いろんな味を知りました。でも日本酒はまだ無理です（笑）。ゆずサワーくらいなら飲めます」

果物では文旦やこなつ（小夏）もお気に入り。
「ネパールでは見たことがなかったです。甘くて少し酸っぱくておいしいです」

将来の夢を教えてください。

「まずは日本で働いて、社会のことをもっと知りたいです。
その中で、自分に本当に合う仕事を見つけたい」

現在は日本国内の就職活動中。将来の選択肢はホテルや広告、イベント関係など、興味の幅も広い。
「どんな仕事でも、人と話したり、アイデアを考えたりするのが好きです」

最後に、高知の印象を教えてください。

「静かで落ち着いていて、勉強にとてもいい環境です。
私の故郷の町にも少し似ています。本気で勉強したい人や、日本の文化をしっかり知りたい人には、高知はおすすめです」

そして最後に、少し考えてからこう言いました。

「ここでの生活は、私にとって“日本を知る時間”だと思っています。これからもいろんなことを学びたいです」