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【高知グルメPro】鰻!うなぎ!土用の丑の日はウナギが食べたい!高知の鰻の旨い店美味しい店10選 食いしんぼおじさんマッキー牧元の高知満腹日記セレクション
この情報は2025年6月29日時点の情報となります。
フレンチにエスニック、割烹にとんかつ、居酒屋から立ち食い蕎麦まで、年間700軒食べ歩き、料理評論、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなす、食べるプロ「食いしんぼおじさん」ことフードジャーナリストのマッキー牧元さんが高知の飲食店・生産者さんをまわって紹介する高知家の〇〇の人気連載記事「高知満腹日記」。今回は、南国市の高知龍馬空港内にある「うちんくの食卓」にお邪魔して地元食材を使った料理を堪能してきました。
「私の家の食卓」という、高知県南国市の高知龍馬空港の2階にあるレストランである。
私は、高知からの帰りに寄ることが多い。
ここで頼むのは、「ナポリタン」、「だし巻き玉子」、そしてその時々の季節のメニューで、この日は「すき焼き」である。
何? そんな料理、どこでも頼めるだろうって?
確かにそうである。
だがここは高知、実はすべて、ここにしかないナポリタンであり、すき焼きであり、だし巻き玉子に出会えるのであった。
まず「ナポリタン」からいってみよう。
高知の海や美しい河川をイメージする藍色の皿に乗ってナポリタンは、一見どこにでもあるそれと、変わりばえがない。
奥には、ミニサラダにタバスコ、粉チーズが添えられていて、喫茶店で食べるそれと、どこが違うのという感じである
だがこのトマとソースには、高知の特産品であるフルーツトマトを使っているという。
言われてみれば、ケチャップの濃い紅ではなく、自然な赤色である。
食べれば、ケチャップではなく、高濃度のフルーツトマトを使っているだけに、トマト自体の甘みと酸味が生きている。
普通のナポリタンは、粉チーズとタバスコをガンガンかけて食べてしまうが、このナポリタンはそうしてしまうと、トマトの自然な味わいが隠れてしまうので勿体無い。
そのままで食べるのがおすすめである。
食後も気分は穏やかで、充足感に満たされる。
そんなナポリタンなのであった。
次に「だし巻き玉子」を食べてみよう。
「だし巻き玉子」、フルフルと震えながら運ばれる。
その揺れを見て嬉しくなる。
つまり出来たてであり、だしをたっぷり入れて作っている、証拠なのであった。
しかも卵は、黄身の味が濃いことで知られる土佐ジローの卵である。
卵の香りと黄身の甘みがたっぷり詰まっただし巻き卵に、思わず「うまいっ!」と、叫ぶ。
合わせるのは、ぶしゅかんサワーか。
次に「すき焼き」といってみよう。
これもまた普通のすき焼きではない(そういうと、高知の人たちは驚くが)。
高知特有の、にんにく葉のすき焼きであった。
脂の刺しがくどくない土佐の和牛と、ニンニクの香り漂うニンニク葉が、手を結ぶ。
ニンニク葉は日本中にあるが、常食されるのは高知だけであろう。
牛肉でニンニク葉を巻いて、生卵につけて食べるのもいい。
食べるに従って、ニンニクのクセと牛肉の滋味が合わさって、コーフンしてくる。
こいつを燗酒で迎え撃つ。
もちろん酒は、美丈夫や土佐鶴、司牡丹といった高知の酒である。
ナポリタン、だし巻き玉子、すき焼き。
高知の色を強く出したこれらの料理に、すっかり気を良くした私は、
須崎のねいり(カンパチ)のかま塩焼きも頼んだ。田野屋銀象の塩で焼いたのだという。
ああ、素晴らしい。
脂がグッと乗っていて、身の張りがある。
こいつを口いっぱいに頬張って、酒を飲む。
幸せだなあ。
「うちんくの食卓」恐るべし。
全国の空港レストランでさまさまな郷土料理を食べてきたが、一般的なメニューも郷土色が現れて、しかも丁寧に作られている店はなかなかない。
よし今度は最終便をとって、その2時間半前に空港に着き、いろいろ頼み、飲みに飲んで、ベロベロで飛行機に乗ってやる。
それこそ飲兵衛王国、高知らしい過ごし方ではないか。
住所:高知県南国市久枝乙58番地
TEL:088-863-2907 ※高知空港ビル営業部
営業時間:6時20分~19時40分(オーダーストップ 18時50分)
定休日:なし
※ターミナルビル開館・閉館時間により変動することがあります