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【高知グルメPro】地元愛されイタリアンから人気の和食屋に夜の〆の屋台餃子までそろう「廿代町」のおススメグルメ6選 食いしんぼおじさんマッキー牧元の高知満腹日記セレクション
この情報は2020年2月18日時点の情報となります。
立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スィーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、料理評論、紀行、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなす食べ歩きストのマッキー牧元さんが高知の食材・生産者さんをめぐって紹介する「高知満腹日記」
南国高知である。
二月はじめだというのに、筍もふきのとうも売られていた。
小さな筍だけど、茹でたらきっと、いたいけな甘さがあって、さぞおいしいだろうなあ。
高知の木曜市である。
高知市内の通りに面して行われる「土佐の街路市」は、追手筋で行われる「日曜市」が有名だが、他にもこの木曜市、金曜市、火曜市が行われている。
中でも木曜市は、日曜市に次ぐ出店数だという。
とは言っても、日曜市が全長1.3キロで、最大400店舗に及ぶのに対して、こちらは全長約200m弱、40店舗ほどである。
だが、このコンパクト感がいい。
ヤシの木がそびえる通りに沿ってあるので、南国的のんびり感があっていい。
実際に各店舗を除いて、吟味し、一番安い店で買おうと思ったら、こちらの方が便利だろう。
大根だって、80円から120円で太さや長さも色々ある。
それらをじっくり品定めできるのである。
朝から夕刻までやっているが、野菜なら午前に買いたい。
なにしろ朝陽を浴びて、野菜や果物が輝いているのがいい。
見事な大きさのブロッコリー、大きな白菜、大根に人参、
フルーツトマト、高知の人が大好きなにんにく葉、ネギ、カブ、菜花、
京芋、小松菜、セロリにセロリの枝、キャベツ、
珍しいオレンジカリフラワーや紅大根、紅菜苔なんかも売られている。
セロリの枝には「炒めたらおいしいよ!!」と書かれ、白菜には、「中が黄色でおいしいよ」なんて書かれていたりする。
僕が高知に住んでいたら、もうスーパーには行かないな。
売っているおばちゃんたちとの会話も弾む。
自家製こんにゃくの塊を買ったおじさんたちは、
「これどうやって食べたらいい?」
「煮ればいいの。後はきんぴらやおでんやね」。
と言われていた。
「煮るのか?」
「いや生のままかじるわ」。
そんな会話があちこちで生まれている。
本日購入した梅干しは、甘みは一切なし、自然な柔らかい塩味で十分に酸っぱく果肉がふんわりして、なんともうまい。
自家製味噌を買って味噌汁にしたが、これがまた滋味深く、この味噌だけを買いにここに来たいほどだった。
しっかりと発酵してほのかに酸っぱい沢庵も、なかなか出会えないものだったし、柚子をたっぷり刻んで漬け込んだ大根の漬物は、ご飯が進んでたまらない。
ふかしたサツマイモをもち米に練り込んだといういも餅は、皮のもっちりとした食感が、なんとも暖かい気分にさせる。
ああ、木曜市で食材を買い込んで、料理を作りたい。
大根を千六本に切った味噌汁に、沢庵と柚子大根漬け、うるめいわしを焼いて、紅菜苔の御浸しを作り、ちりめんじゃこと大根おろしを合わせ、筍を炊いて、こんにゃくは千切って甘く辛くきんぴらかな。
デザートには、もち類を買ってと。
ああ、ここに住む人たちが羨ましいなあ。
高知県高知市本町5丁目「木曜市」にて