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「さかわ未来学」で中学生が故郷の未来を考える!課題や可能性を見つめた先にあるものとは

       

この情報は2022年11月2日時点の情報となります。

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    今回やってきたのは、高知市中心部から車で約45分。植物学者・牧野富太郎が生まれ育った町として知られる佐川町だ。

    佐川町では町内の小中学生を対象に、地域課題を発見し、解決に向けて主体的に行動するPBL(Project Based Learning)学習が行われており、佐川中学校でも学年ごとに課題に取り組んでいる。

    このPBL学習を担当するのは、佐川町教育委員会の教育研究所に所属する中筋佳名子さん。

    中筋さん:「さかわ未来学」は地域に誇りを感じてもらい、自ら未来を切り開く力を身につけ、論理的で創造的な課題解決力を養ってほしいという思いからスタートしました。

    -なぜ、PBL学習という手法を取り入れたのでしょうか?

    中筋さん:PBL学習では、生徒自らが課題を見つけ探究していきます。そのプロセスを通じて、地域課題を自分ごととして捉え、解決に向けて粘り強く、深く考えるという経験をしてもらいたいという思いがあります。この授業では通常の学習とは異なり「正解」がありません。生徒にとっては、自ら思考し課題を解決することを難しく感じるかもしれませんが、しっかりと力をつけられるよう、教師である私たち自身も学びながら取り組んでいます。

    これからの時代を生きる世代にとって、思考や課題解決などの力は一層重要になると言われている。

    佐川町では、小中学生のうちからこうした能力を伸ばし、未来に活躍する人材を育てようと取り組みが始まっているのだ。

     

    中学生のアイデアで牧野公園をもっとよくしたい!


    写真提供:佐川町

    佐川町にある牧野公園は、牧野博士から贈られたソメイヨシノの苗を植えたところから整備が始まり、現在では桜の名所として知られる公園。

    そのほかにも、四季折々たくさんの山野草を見ることができ、牧野博士の足跡と豊かな自然を同時に感じられる名所だ。

    今回、2年生が取り組んだのは「さかわ再発見プロジェクト」として、牧野公園をよりよくするアイデアを出し、情報発信するというもの。

    授業を通して、グループごとに自分たちのアイデアをまとめていく。

    取材に訪れた日には、グループごとに学習してきた内容をまとめ、ポスターにしていくという授業が行われていた。

    町外からの観光客を呼び込むためのアイデアや、

    自分たちに近い「Z世代」の若者に情報を届けるにはどのような発信が必要かなど、グループでディスカッションをしながら考えてゆく。

    ※Z世代とは、2022年現在で10代から20代前半の若者で、デジタルネイティブな世代を指す。

    今度はそのアイデアをポスターにまとめ、

    ワールドカフェ方式で各グループで発表を行う。

    ※ワールドカフェとは、少人数を対象に発表を行い、自由な対話の中から課題や異なる意見を集める手法。

    最後には、高知大学の川村晶子特任教授、佐川町役場まちづくり推進課の岡田課長、そして四国銀行地域振興部の佐久間さんが総評を行った。

    授業を終えた生徒たちに話を聞いてみると「自分たちの考えたことを言葉にして伝えるのは、想像以上に難しい。」「アイデアを出し合うのが楽しい。自分たちはアイデアの塊だなって思った。笑」などといった声が聞かれた。

    ここでの学びやアイデアを学校の中だけで終わらせるのではなく、地域の方々に伝え、広げていくにはどうすればいいか。生徒たちの探求は始まったばかり。

    好奇心いっぱいに、深く、深く掘り下げて、自分らしい言葉で発信していってほしい。

     

    文/長野春子