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信頼する高知の仲買人が選ぶ新鮮な鮮魚が自慢 兵庫県高砂市「和創作 典」

       

この情報は2022年4月22日時点の情報となります。

山陽電鉄の荒井駅から徒歩3分という駅からほどなくの場所にある「和創作 典」。関西ではめずらしい本格的な高知料理と、県外唯一の土佐酒アドバイザーがセレクトした高知県の地酒が楽しめるお店として高砂で評判です。

今回は、店主の浅見大介さんに開業の経緯や高知食材へのこだわりについてお話をお伺いしました。

唯一無二の高知の魅力をもっと多くの人に伝えたい

 ─こちらでは、どんな料理がいただけるんですか?

浅見さん:高知県宿毛漁港の仲買人から直接仕入れた新鮮な鮮魚が楽しめる店です。鮮度はもちろんのこと、当店でしか味わえないめずらしい魚もたくさんあります。また、高知県の地酒も堪能していただけます。

本場高知でも希少品となった、ウロコごとから揚げにした「トウゴロイワシから揚げ」

─どのような経緯でこちらのお店を始められたんですか?

浅見さん:実は、わたしは高知県出身ではないんです。毎年高知へ足を運ぶうちに、高知に魅了されまして。しばらくの間、幡多郡大月町に在住していたこともあるんですよ。「ゆくゆくは高知県で永住を」と考えていたのですが、「高知のすばらしさをもっと関西の人に知ってもらいたい」との思いを強く持つようになり、関西で高知と関わりを持つことにしました。

もともと飲食店でのキャリアが25年ほどありましたので、食を通じて高知の良さを伝えようと思ったのが、当店を始めたきっかけです。

本場の味・鰹塩たたき

─高知に在住されていた頃はどのように過ごされていたのですか?

浅見さん:毎日市場へ足を運び、高知の食材に関する知識を増やしていました。いま当店と取引のある仲買人さんは、このころに出会った方です。文字通り酒を酌み交わして、家族同然のような関係になっていきました。お互いに信頼し合っているので、当店の魚のおいしさには絶対の自信がありますね。

─こちらのお店では本場と変わらない鮮度の魚がいただけるんですね。お客様も高知出身の方が多いのでしょうか?

浅見さん:多いですね。高知出身の方にも満足していただけるように、本格的な土佐の郷土料理もご用意しています。「カツオのたたき」はもちろんのこと、ほかにもいろいろ楽しんでいただけます。

高知県特産品のカラフルな二枚貝「長太郎貝バター醤油焼」は、お酒との相性も抜群。

たとえば、「葉にんにくのぬた」は、関西ではあまり馴染みがないのではないでしょうか。当店では、初めて食べるというお客様には食べ方からご説明しています。一度召し上がると、そのパンチの効いた味わいに、次の来店時にもご注文されるお客様も多いですね。

土佐酒アドバイザーがセレクトした高知の地酒に舌鼓

─高知の方はお酒が好きだとお聞きします。どのような酒類を置いていらっしゃるのですか?

浅見さん:ビールや焼酎など一般的なお酒はもちろんご用意していますが、土佐酒も多数取りそろえています。当店の土佐酒は『土佐酒アドバイザー』によるセレクトなんです。

実はわたしが土佐酒アドバイザーの資格を取得しているんです。高知県外で土佐酒アドバイザーがいる飲食店は当店だけなんですよ。

─そうなんですね! 土佐酒アドバイザーとはどのような資格なのか、教えていただけますか?

浅見さん:土佐酒アドバイザーは、高知県酒造組合が認定する資格です。土佐酒の知識や歴史、それぞれの酒蔵の特徴や思い、これからの展望などを詳しく学びます。利き酒の実習などもあるんですよ。

─土佐酒の発展を担う資格ともいえそうですね。

浅見さん:ええ。この資格は取ったら終わりではないんです。土佐酒の魅力を伝えていく活動を継続的にするという使命があります。飲食店を経営するアドバイザーの仲間たち、それから高知県酒造組合や酒蔵と協力しながら、「どのような形でお客様に提供し、土佐酒の良さをわかっていただくか」といった土佐酒の普及について日夜励んでいます。

─酒蔵とも直接のお付き合いがあるのですね。

浅見さん:高知県には18の酒蔵があり、現在当店が取引をしているのは14の蔵。どの酒蔵も蔵元さんや杜氏さんと親しくお付き合いをさせていただいています。ですので、当店の土佐酒の品揃えは自慢です。

─土佐酒の普及とは、具体的にはどのように取り組まれているのでしょうか?

浅見さん:実際に高知県の蔵元さんや杜氏さんを当店に招き、そちらの酒蔵のお酒を楽しむ会を定期的に開いて、お客様に土佐酒に触れていただく機会を提供しています。そのときには、お酒と相性抜群の料理もお出しし、お料理と土佐酒のマッチングも楽しんでいただいています。

今後の事業展開について

─今後、どのようなお店にしていきたいなどの構想はありますか?

浅見さん:実は2023年に、店舗の移転を計画しています。移転先の予定地は、すぐ近くです。新しい店舗では、高知料理を提供する飲食店は継承しつつ、高知県のアンテナショップを併設する予定です。

高知県にはまだ知られていない素晴らしい食材やお酒がたくさんあり、ほかにはないような高品質なものも多いです。そんな生産者さんたちを紹介しつつ、お客様が高知の食材やお酒と出会う場をアンテナショップで提供したいと思っています。高知食材の良さをもっともっと普及したいですね。

高知県土佐市にあるフルーツトマト農園「ファーム輝」の、仁淀川の水で栽培されたフルーツトマト

─飲食店との併設だと、高知食材との接点が広がりそうですね。

浅見さん:そうですね。新しい店舗では、客席も増やす予定です。蔵元さんを招いての酒の会などでも、これまでより多くのお客様に来ていただけるようになります。ますます高知の良さを伝えられる店舗にするべく頑張ります。

常連のお客様には期待していただいているので、さらに良いお店にしないと! 気が引き締まりますね。

高知県への想い

─浅見さんが感じている高知県の一番の魅力はどこでしょうか?

浅見さん:高知県の人たちの『人柄』ですね。良いものがたくさんある高知県で、わたしが最も素晴らしいと感じているところです。高知の人のような人情味の豊かさや優しさには、なかなか出会えないと思います。当店に来てくださるお客様に、高知の人たちの温かい人柄に触れるきっかけを提供することが今の目標ですね。

お客様から「この店の高知料理が美味しかったから、高知に旅行へ行ってきた」とか「高知のものを取り寄せて食べている」と言われると、高知の良さをしっかりお伝えすることができたなと感じられて、とてもうれしくなります。

店舗情報

和創作 典

住所:兵庫県高砂市荒井町扇町13−15−2F

URL: http://wasosakuten.jp/

電話番号:079-490-4710

営業時間:17:00~23:00(L.O.22:30)

定休日:月曜日