高知家の◯◯
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地方銀行のコンサルってどんな仕事?高知の「いいモノ」を送り出す企業の海外進出をサポートする四国銀行海外ビジネスサポートデスク

この情報は2022年2月10日時点の情報となります。

    四国銀行には、海外での展開を目指す事業者を支援する窓口がある。今回は、その担当者にインタビューをさせてもらい、海外での豊富なビジネス経験など、人物像に迫った。

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    四国銀行で待っていたのは、コンサルティング部海外ビジネスサポートデスクの岡﨑 翼さん。

    海外での展開を検討する会社のサポートを行なっている。

    岡﨑さんは2度の海外勤務を経て、海外ビジネスサポートデスクへ配属されたグローバル銀行員だ。

     

    海外トレーニー制度を利用してベトナムへ

    岡﨑さんは、四国銀行内の「海外トレーニー制度」を利用し、2016年にみずほ銀行ホーチミン支店へ出向した経験を持つ。

    海外トレーニー制度は、バンキングと言われる銀行取引や銀行経営、外為、商習慣を学ぶための制度。海外にある国内メガバンクの支店などへ、四国銀行から毎年1名派遣している。

    岡﨑さんは自ら手を挙げ、1年間をベトナムで過ごした。

    ベトナムでの業務は、ベトナム新規進出を目指す国内企業の支援。多種多様な業種、業態の企業を一気通貫でサポートした。その内容は、土地探し、流通といった現地の情報提供から、事業の収支計画の検討、融資まで。

    岡﨑さん:華やかな仕事をイメージしていましたが、実際はとても地味な仕事です。調査作業などにしっかりと時間をかけ、丁寧な提案ができるように心がけていました。その結果、進出を決定した企業様もあり、やりがいを感じる業務でした。

    異文化での仕事と暮らし。時には予想通りには進まないこともあったという。

    岡﨑さん:文化、慣習が違うわけですから、自分の常識は通用しません。だからこそ、業務上の指示や自分の気持ちをストレートに表現することを学びましたね。

    1年という短い期間だったが、すっかり現地のスタッフとも打ち解けた。

    岡﨑さん:勤勉でエネルギッシュなベトナムの人や空気が好きでした。どこか高知に似た雰囲気もあって、フィーリングが合うなと思いました。今でも、たまにベトナムが恋しくなる時がありますね(笑)。

    ベトナムでビジネスを学び、高知に戻った岡﨑さん。海外での経験はこの一度に留まらなかった。

     

    シンガポールで愛される高知の柑橘は◯◯

    ベトナムから帰国して2年後。2019年7月に、今度は高知県事務所の一員としてシンガポールで勤務することに。

    ベトナムの時とは違い、高知でつくられた「モノ」を売るサポートをすることが今回のミッションだ。

    高知の商品を現地のバイヤーに売り込んだり、バイヤーの要望に応じて高知の企業を紹介したりといった、いわば高知とシンガポールの繋ぎ役。

    岡﨑さん:高知で作られる「いいモノ」はたくさんあります。その良さをどうやったら海外で伝えられるかということをたくさん考えました。

    これまでの銀行業務、ベトナムでの業務とはまた違った業務を担当することになった岡﨑さん。

    新しい業務ということで当初は困惑することもあったという。だが、配属された高知県事務所には20年以上の歴史があり、幸いにも知見や先行事例があった。その例に学ぶことで、スムーズに業務に慣れることができた。

    高知県事務所が取り組んできたことの中で代表的なのが、柚子の輸出だ。

    実は、シンガポールでは簡単に高知の柚子に出会うことができる。

    シンガポール国内最大の飲料メーカー「Malaysia Dairy Industries Pte Ltd」が高知県産の柚子を使ったジュースを製造・販売していて、これが現地で人気の商品となっているのだ。

    岡﨑さん:高知の柚子がシンガポールの日常の風景の中にある。そのことに驚きと嬉しさを感じました。

    これは、10年ほど前からコツコツと売り込みを続けてきた結果だ。

    高知で生まれた「いいモノ」は海外でも通用する。岡﨑さんはそんな確信を胸に、シンガポールでの活動を行なった。

    岡﨑さん:任期中はコロナ禍ということもあり、大きなイベントの開催などはできませんでしたが、既存のビジネスの継続支援や販路拡大、出店など食品関係をメインにサポートさせていただきました。

    ベトナムに続いて、シンガポールに出向したことで、業務の幅はグンと広がった。海外のマーケットを知ると同時に、高知でつくられるモノに対する理解も深める貴重な経験となった。

     

    高知に帰ってきて感じる海外展開への需要の高まり

    シンガポール事務所での勤務を経て、2021年6月に高知に帰ってきた岡﨑さん。実感しているのは、高知の企業の海外進出への機運の高まりだという。

    岡﨑さん:海外へ進出したい、商品を持っていきたいというお客様からのご相談は増えています。これまでハードルを高く感じていた方が、県の支援や相談できる窓口があることなどを知って、身近に感じていただける環境ができてきているのかなと思います。

    岡﨑さんはこうした変化が嬉しい。

    岡﨑さん:お客様のビジネスを学ばせていただき、一緒に海外展開を考えていければと思います。まずはお気軽にご相談ください。

    新しい挑戦を応援してくれる、四国銀行海外ビジネスサポートデスク。

    高知から世界へ。ここからどんな世界が広がっていくのか、楽しみだ。

     

     

    文/長野春子