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アメリカ仕込みのメキシコ料理が高知でいただける!地元食材で仕上げた絶品タコス

       

この情報は2020年11月27日時点の情報となります。

ロサンゼルスで20年間生活したあと、高知へ移住し、高知産の地キビを使ってタコス文化を広めようと活動する日高村地域おこし協力隊がいる。なぜ高知を選び、どんな思いで活動をされているのか。

高知県内を走る、こちらの黄緑色のトラックを見たことがあるだろうか。

これは、「タコトラック」。トルティーヤに様々な具材を巻いて食べる「タコス」というメキシコ料理を販売しているキッチンカ―だ。

2018年に高知へ移住し、2019年から日高村地域おこし協力隊として活動している、マサさんこと都筑 正寛さんがこのキッチンカーの持ち主。高知でタコス文化を広めようとしている、その理由を探りにマサさんを訪ねた。

 

ロサンゼルスの経験を存分に生かせる地が高知だった

まずは、マサさんの経歴を紹介しよう。

20歳のとき、2年ほど横浜にある外資系のホテルで勤めた後、知人の紹介で一路アメリカへ。ワシントンDCのカフェのお手伝いを2年間することに。その後、日本へ帰国し、再び都内でホテルマンとして働いていたが、もともと好きだった音楽を仕事にしたい、海外でチャレンジしたいという気持ちが大きくなっていったそうだ。

そして、28歳で再び渡米しロサンゼルスへ。レコーディングなどを学ぶ学校で勉強したのち、楽曲制作やミュージシャンのツアーに同行したりと、フリーランスのエンジニアとして約20年ほど活動した。

アメリカは中南米をルーツにもつヒスパニック系住民が多い。20年間の生活の中で、メキシコ料理であるタコスを主食のようによく食べていたという。

-帰国したきっかけは何だったんですか?

マサさん:ロサンゼルスで20年過ごしたころ、将来のことを考えて、日本への帰国を検討していました。でも考えてみると、生まれた横浜市以外日本のことをあまり知らない。それなら、しばらくは日本全国を巡る旅をしようと思ったんです。全国各地を巡っているときに、ホテル時代の元同僚から「高知に行くから一緒に来ないか?」と誘われたことが高知を訪れる最初のきっかけでした。

最初に訪れたのは、日曜市だったそう。

マサさん:海外で音楽ツアーに同行した際、その土地の市場を巡ることが大好きでした。日曜市は、おばあちゃんたちが楽しそうにお話をされていて、野菜は安いし、何よりうまかったんですよ。新鮮で豊富な野菜に驚かされました。また、高知にはキビ文化があるということも知りました。中南米の食文化に通じるなと。

日曜市でマサさんが出会ったのが、とうもろこしの一種である高知の「地(じ)きび」。山間部で育てられている在来種で、スイートコーンのような甘みはなく、茹でるとモチモチとした食感が特徴だ。メキシコのとうもろこしと通じるところがあった。

それ以来、人とのつながりができ、何度か高知に足を運ぶうちに高知に魅了されたマサさん。

高知の食材をふんだんに使った本場仕込みのタコスを、高知の人や高知を訪れる県外の人にも食べてもらいたいと思い、移住を決意したそうだ。

 

マサ?トルティーヤ?タコスって?

そもそも、タコスはどんなふうにできているのか。マサさんこだわりの生地について説明しよう。

① 地キビ(土佐市産)を約1か月軒干しで乾燥させたもの
② 乾燥したものを脱穀したもの
③ 石灰(南国市産)をつかって茹でたもの
④ すり潰してこねたもの ⇒ この生地は「マサ」と言われる

タコス

マサを丸めてトルティーヤプレスで伸ばして

マサカサタコス

焼いたものがトルティーヤである。

あとは、好きな具材を乗せてできた料理がタコスである。

今回は、

・エビのハラペーニョ ゆずコショウ風味
・レングア(豚タン)のトマト チポトレ(赤く熟したハラペーニョを乾燥させて燻製にした香辛料)煮

2種類をいただいた。

具材のトマトやゆず、パクチー、ソースに使われているハラペーニョやハバネロなど、ほとんどの食材が高知県産だという。

半分にたたんでパクリと一口。

キビの香りが漂うトルティーヤ生地に、香辛料で味付けされた具材、辛さが引き立つソースとパクチーの香りが、相性抜群!辛さが苦手な取材班、汗をかきながら食べるも、あと引く辛さが癖になりそう。そのまま、キンキンに冷えたビールを口に注ぎ込みたい!

-生地があれば、自宅でタコスパーティが楽しめそうですね。

マサさん:そうなんですよ。生地の販売も検討中です。具材はなんでもOKなので、子供が好きな具材などを入れると食べやすくなりますし、なにより、一緒に作る作業が楽しいですよ。また、小麦アレルギーの方にもおすすめです。

日によっては、はちきん地鶏やジビエ肉、サツマイモをポテトサラダ風に仕立てたものなども具材として提供している。

 

マサさんのタコスが食べられるスポット情報

マサさんが作るタコスを食べたい方は、次のスポットをチェック。

・日高酒蔵ホール(高岡郡日高村)

日高村にある、明治時代に建てられた旧松岡酒造である「日高酒蔵ホール」。その一室の使用して、毎週火曜日タコスを提供するカフェを開いている。

ここではマサさんがロサンゼルス時代に携ったレコードが聞けるほか、お客さん自ら好きなレコードを持ち込んでかけることも可能だそうだ。

 

・南はりまやナイト

タコトラック

毎月最終金曜日には、高知市中心部にある居酒屋「はりまやライト」前で行われるイベントにタコトラックが出店。

・日曜市

マサカサタコス

毎週日曜日は、高知城に続く追手筋で開催されている日曜市に出店している。

その他の出店情報は、公式のFacebookをチェック!

 

今後の目標は?

-今後の目標を教えてください。

マサさん:将来的には地キビの生産を増やし、トルティーヤ工場を作って、もっと多くの方に食べていただけるような環境を整えたいです。「高知といえばタコス」と言ってもらえるように、活動を拡大していきたいですね。

それと、コロナが落ち着けば、ロサンゼルスの世界的に有名なアーティストを高知に呼びたいですね。高知の楽曲を作ってもらったり、PVを作成したりして、国内外に高知をPRしていきたいです。

タコスは、まだまだ馴染みが浅い料理かもしれない。これまでになかったタコス文化が、中南米の陽気な音楽にのって高知県内に広まっていくことを期待したい。

 

店舗情報

マサカサタコス

日高酒蔵ホール

住所:高知県高岡郡日高村本郷1887
営業時間:午後5時30分~午後8時30分
営業日:毎週火曜日

はりまや「ライト」

住所:高知市南はりまや町1丁目2-20
出店時間:午後5時~
出店日:毎月最終金曜日

※出店情報:https://www.facebook.com/Masacasa-Tacos-233554720882008