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この情報は2019年9月12日時点の情報となります。
地場産品や旬の野菜を使ったお弁当が人気の、地元密着型コンビニ「おしおか」。現在、存続の危機を迎えているという。営業を続ける店主の想いとは?
高知県北西部の四国山地中央部に位置する仁淀川町に、地域住民から愛される田舎のコンビニ「おしおか」がある。
地域のお客さんが朝から夕方まで訪れるというが、年内で閉店せざるを得ない状況となっている。閉店まであと3ヵ月と少し。立ち寄ってくれるお客さんのためになんとか営業を継続させたいと願う店主の押岡徳子さんに想いを聞いた。
もともとは明治時代から続く商店。結婚して以来、お姑さんと一緒にたばこ屋として経営をしていたそう。しかし、ご主人の仕事の都合で広島へ行くこととなり、実母にお店を譲ることとなる。
‐広島では何をされていましたか?
徳子さん:広島では、労働会館の食堂で仕事をしながら料理を学びました。そのうち、主人と喫茶店を始めました。場所が良かったのと、頑固者の主人のキャラクターがウケて、喫茶店は毎日大繁盛だったんです。人気過ぎて、「これ以上(お客さんが)入ったら味が落ちる!」と、店の鍵をかけてしまうこともあったかな(笑)。
‐そんな中、なぜ再び仁淀川町に戻って経営することになったんですか?
徳子さん:その喫茶店が、ビル建設のために立ち退きを余儀なくされ、高知へ戻ることになりました。母が細々と続けていたこの店を、再度私が経営することになったんです。
‐現在どういったものを販売しているんですか?
徳子さん:お弁当やお惣菜がメインです。そのほか、日用雑貨も置いています。これは、ほんとに「お人好し」でやっている程度。無くなると、地元の人が困るから置いてます。調味料なんかは、お弁当を作るのに必要だからついでにね(笑)。
‐どういった方が利用されていますか?
徳子さん:主に地元の方に利用いただいてます。近くの工事現場に向かう人達は朝7時にお店の前を通るので、その時間に合わせてお弁当を作って出してるんです。そうすると毎日立ち寄ってくれてね。本当に忙しいです。
かつては、従業員5~6名体制で営業しており、次々と訪れる地元ファンで賑わいをみせていた。「おしおか」の人気商品は、徳子さんが心をこめて作る惣菜とお弁当。朝は現場仕事の方、昼は近隣のひとり住まいの方、夕方になれば、夕食の足しにと主婦の方が。1日を通してお客さんが訪れるという。
そういった常連さんのため、飽きないようにメニューを考え、栄養が偏らないようおかずの組み合わせを工夫し、開店時間も地域の方の希望に合わせるほど「お客さん第一」で営業をしてきた徳子さん。
地域のために力を尽くしてきた徳子さんも今年で78歳。「お客さんからはずっとやってほしいと言われ、これからも地域の期待に応えていきたいです。けれど、体力的につらくなってきたので、どなたかに引き継ぎたい。」と想いを募らせます。
地元の新聞や情報誌でテナント募集をかけるも、なかなか手は上がらず。「もう閉店するしかない」という思いが頭をよぎる。
‐どんな方に継業してもらいたいですか。
徳子さん:やっぱり”地域の人”に密着した、需要に応えられるような方で、とにかく頑張り屋さんがいいですね。近くに住んでこの場所を借りて、地元の方の生活のために事業をしてくれる人がいればうれしい。新しいことを始めてもらってもいいけど、お弁当とお惣菜、お酒、たばこは切らさないようにして欲しいかな。この近隣の人は、それを楽しみにお店に足を運んでくれてるので。
これまでの経験を活かして、次に来る方がここで経営していけるためのノウハウも継承したいと語る徳子さん。この想いに共感し、一度会って話を聞いてみたい、引継ぎを検討したいという方は、ぜひ手を挙げてほしい。
田舎のコンビニ「おしおか」が、今後も地元の方々の食を支える大切な拠点として今後も継承されていくことを祈りたい。
田舎のコンビニ「おしおか」
住所:高知県吾川郡仁淀川町田村184-1
【問い合わせ先】
高知県事業引継ぎ支援センター
電話:088-802-6002
担当者:吉岡
※情報提供:一般社団法人 高知県移住促進・人材確保センター
一般社団法人 高知県移住促進・人材確保センター
住所:高知市本町4丁目1番32号 こうち勤労センター5階
電話:088-855-7748
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