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「シロギス釣りの聖地・浦ノ内湾で家族で遊ぼう」釣りバカ浜ちゃんの高知釣りパラ通信第2回

       

この情報は2019年8月3日時点の情報となります。

梅雨空もようやく開けて、本格的な夏到来。土佐市と須崎市の両方にまたがる浦ノ内湾内で釣りが楽しめる季節がやってきた。静かな入り江で船酔いの心配がなく、初心者でも簡単に楽しめるレンタル道具完備の船釣りにご案内しましょう。遊び相手はシロギスとニロギ(ヒイラギ)。夏休みの子供たちの歓声がわき起こること確実のファミリーフィッシングのご案内。

 

ふたつのハリに同時に掛かったニロギ(標準和名ヒイラギ)。これを一荷(いっか)釣りといいます。

釣るのも楽しいけど、ニロギは味がいいので吸い物、煮物、塩焼きと、釣った後の家族団らんのタネにも使えます。

浦ノ内湾は土佐湾が宇佐から浦ノ内にかけて、土佐市と須崎市の二つの市にまたがって深く切れ込んだ内海です。

横浪半島の北側に位置し、一年を通じて外海の影響を受けにくい地形で波やうねりが穏やかなことから、湾内ではマダイやブリの養殖が盛んにおこなわれています。

また、横浪半島の入り口に架かる宇佐大橋の直下から浦ノ内方向に広がる干潟・天王洲は、かつてはアサリやマテガイの潮干狩りで大いににぎわった場所です。

近年はアサリの漁獲が激減して往時のにぎわいはなくなりましたが、湾内で繁殖する魚たちの産卵場として重要な役割を果たしています。

いまでも浦ノ内湾の魚たちが元気なのはこの天王洲のおかげということができます。

高知市内から近いこともあり、釣り人にとっても大切にしたい釣り場といえます。

天王洲周辺はファミリーで一日楽しめる貴重な場所。水深は2mから3mほど。引き潮の時間帯にはもっと浅くなる。

ニロギ。よく見るとなかなか美しい魚体。これでもかなりの大型の部類。

スナムシというゴカイの仲間のエサをつけて、仕掛けを下ろすとすぐに鋭角的なアタリ。

すかさず竿先を煽るとクイクイと小気味よい引き。やわらかい竿の穂先がキュンキュンと曲がります。

おっ、いきなり本命のシロギスかと思えば、写真のようなニロギが水中でキラキラと木の葉のように舞いながら上がってきました。

エサを吸い込むときにビローンと伸びた口と、全身を覆うぬるぬるした粘液が特徴。

関東などではこのぬるぬるを嫌う釣り師が多く、いつもポイ捨てされる。

でも魚食人である高知の人はこの魚のおいしさを良く知っています。

秋の浦戸湾ではこのニロギ専用に狙う釣り人がたくさんいます。

吸い物にしても、甘辛く煮ても、塩焼きにしてもとにかくおいしい魚。出汁のカタマリのような魚なんです。

それを知らないでポイ捨てしちゃう関東の釣り師はかわいそうです。

ニロギの集中攻撃が一段落したころ、穂先をグンッと右から左へ持っていく大きな衝撃。

これは間違いなく本命シロギスのアタリ、すかさず合わせるとズシリと竿先に魚の重みが伝わってきました。

上がってきたのはご覧のようなメタリックカラーで新幹線のような流線型の美しい魚体。シロギスです。

700系新幹線を思わせる流線型のシロギスの魚体。

その後はシロギスのほかにニベ(イシモチの仲間)、ヒョウゴ(ヒョウダイの幼魚)、アマギ(クロサギ)、マダイ、スミヒキ、メゴチ、マゴチ、ネイリ(カンパチの幼魚)など浦ノ内湾の豊かさを象徴するようなオールスターキャストの魚たちが次々と竿を絞りました。

上の写真左からニベ、ネイリ(カンパチの幼魚)、下の左からヒョウゴ(ヒョウダイの幼魚)、マダイ。

魚種を数えてみると全部で10種類。朝8時から夕方4時までぽつぽつアタリが途切れず、退屈しない一日でした。

お子さん連れでもこれならば退屈する暇がありません。家族サービスの釣りとしてこんなにふさわしい遊びはそうそうありません。

小さなクーラーがいっぱいになったところで納竿となりました。

結局10目釣りになった浦ノ内湾の釣り全釣果。

あっ、そうそう、それでも釣りに飽きたときのための秘密スポットの紹介を忘れていました。

浦ノ内湾の奥、船からお参りするという変わった神社「鳴無(おとなし)神社」です。

参道が海に向かって伸びている不思議な神社で「土佐の宮島」と呼ばれているそう。

参道の階段に直接船を係留してお参りするとなにか御利益がありそうな気になります。ぜひ訪ねてみてください。

海に直接突き出した鳴無神社の参道の階段(左)、と参道から見た浦ノ内湾(右)。

もうひとつ、浦ノ内湾で釣りをするときの楽しみがあります。それが浦ノ内湾の巡行船。

須崎市の直営で湾内の寄港地を順繰りに回り地元の人々や学生さんたちの足になっています。

かわいらしいその姿を眺めるだけでも楽しめます。

 

浦ノ内湾で釣りをしたいときに頼りになるのが竹村貸舟店。

貸し船あり、遊漁船あり、貸し釣り具あり、専用仕掛けありと至れり尽くせり。

優秀な船頭さんが必ず釣らせてくれるので家族で遊ぶにはピッタリ。

いま浦ノ内湾内でどんな魚が釣れているのかを知りたければ、ブログもあります。ぜひのぞいてみてください。

浦ノ内湾の入り口にある竹村貸舟店。浦ノ内湾専用の手作り仕掛けがよく釣れる。

 

◆竹村貸舟店

住所:高知県土佐市宇佐町36-77

電話:088-856-0043

定休日:1月1日(天候の具合で出船できない日もあり)

ホームページ:http://boat-fishing.kochi.jp/

ブログ:http://rental-boat-takemura.blog.jp/

 

文/南国生活技術研究所代表 黒笹慈幾