グルメ, 関西関連
【大阪で食べられる土佐料理】大阪・梅田の買い物帰りに寄ってみたい「ごはん処 司 阪急三番街店」
この情報は2024年5月23日時点の情報となります。
そのお店「Bar Fun」は、道頓堀の喧騒のど真ん中にあった。
目立たないビルの3階。
「こんばんは」
店に入るとシュッとした風貌のマスターの大明(だいみょう)哲也さんが出迎えてくれた。
道頓堀沿いにある店の窓から階下を見下ろすと、観光船の船着き場からたくさんの観光客が船に乗り込む様子が見える。
「お飲み物は?」
まずは軽い感じで、というと、
「アメリカン・レモネードとかいかがですか?」
ん~、なんともスマートだ。
立ち振る舞い、所作も、これまたスマート。
インバウンドのお客さんが多い店内で、英語での接客もスムーズだ。
「お客さんは高知のご出身だとか」
と、マスターに聞かれたので、
「はい、高知の出身です」
と答えると、今までのスマートさはどこへやら、声のトーンとボリュームが一気にギアアップして、
「いやー、高知の人がうちの店に来てくれるらぁて、うれしいちやー!高知のどこの出身ながです?え?高知市内?そうながやー、僕は生まれは西の方ながやけんど、高知市で育ったがやき!おまちのシティーボーイやね!」
マスターの高知愛と土佐弁の激流に飲み込まれそうだ…
ここは高知?という空気の中、品書きを見ると、鉄板メニューからオリジナリティあふれるメニューまで、いかにもお酒にあいそうなおつまみの数々。
まずは、「大人のチョコレートとフルーツ」ブランデーと生クリームが入った、濃厚な味わいのチョコレート。こちらはマスターの奥様の手作り。
そして、マスターオリジナルの「チーズときゅうりが出会ってタマゴサンド味」。
チーズときゅうりの爽やかな味わいとワサビのピリッとした辛味が絶妙なバランス。
これが、あら不思議。パンは無いのになぜかサンドイッチを食べてる気分になるのだが、ここで気がついた。
テーブルのメニューには、「チーズときゅうりが出会ってタマゴサンド味」と書いてあるのに、店内のボードには「チーズときゅうりのほんのりワサビサンド」と書いてある。
この気分次第なところも、マスターのキャラと相まってよい感じなのだ。
お酒はいろんな種類の中からお気に入りのもの、マスターおススメのものをいただく。
ちょっと強めで、ウイスキーベースでベルモットを加えたビターなカクテル「マンハッタン」や、
オランダの素朴な味わいのジン「ボルス オード ジュネヴァ」とグラスを重ねていく。
「あと、なに食べようかなー」
と言うと、即座に、
「たこさんウインナーやね」。
正式メニュー名は「シンプルに赤ウインナー炒めます」という、もはやメニューなのかセリフなのかわからない一品。
しかし、この素朴な味が呑兵衛の心をわしづかみにするのだな。
「たこさんウインナー」をかじりながらグラスをあけ、もう少しお酒をいただきたいな、と「山崎」の12年を頼んだ。
こちらはノンエイジも置いてあり、リーズナブルに人気のウイスキーがいただけるのだ。
(ここだけの話、12年もかなりリーズナブル)
そして、ダークラムに漬け込んだレーズンとバターを合わせた、「自家製レーズンバター」と
艶やかな「生ハム」をつまみながら、マスターの土佐と関西のハイブリッドな接客と会話を夜が更けるまで楽しんだのだった。
高知を離れて35年。
にもかかわらず、マスターの現役高知県民よりも高知県民なネイティブ土佐弁からは、高知への限りない愛が溢れ出ていた。
関西にいらっしゃる高知出身者の皆さん、ちょっと高知が恋しくなった時にはここに来て、マスターと思いっきり土佐弁を話してみてくださいね。
大阪府大阪市中央区道頓堀1丁目1-9 豊栄ビル 3階「Bar Fun」にて