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ヒノキではぐくむ交流「枚方市役所観光交流課」高知・四万十市と大阪・枚方市の繋がり

       

この情報は2022年4月19日時点の情報となります。

画像提供:枚方市役所

大阪府枚方市では高知県四万十市と友好都市提携を結び、さまざまな取り組みを実施。四万十市の特産品が並ぶ物産展や四万十市の中学生が販売するイチオシ名産品など、枚方市民のみならず近隣住民の方も楽しみにされているイベントも定期的に開催しています。

今回は、これまでと現在の四万十市と枚方市の交流のほかに、今後の取り組みについて、枚方市役所 観光交流課で課長代理を務める井上 淳子さんにお話をお聞きしました。

森を通して育む 未来へ続く交流

画像提供:枚方市役所

─高知県の四万十市と枚方市は友好都市提携を結んでおられますね。きっかけを教えていただけますか?

井上さん:昭和48年に旧中村市(現四万十市)と枚方市の青年会議所が、姉妹JC関係になったことがきっかけです。青年会議所同士の交流がきっかけになり、その後昭和49年4月1日に友好都市提携を結びました。

※姉妹JC関係とは、青年会議所に加盟する2つ以上の会員会議所相互間における姉妹関係をいい、相互理解と友好を深めることを目的としています。

─長い歴史がありますね。四万十市とはどのような交流をされているのでしょうか?

井上さん:四万十市の豊富な市有地をお借りし、造林作業を通して自然に対する理解と相互の友情を深める「青少年友好の森」という活動をしています。昭和57年の協定締結時には、両市の中学生約60名が四万十市田野川で、ヒノキ12,000本を植えました。

─育ったヒノキはどうなるのでしょうか?

井上さん:枚方市で建物を作る際の木材にしたり、何かものを作る際の材料にしたりしています。最近でいうと、枚方市の総合文化芸術センターをオープンする際に寄付していただいた方のネームプレートを「青少年友好の森」で育ったヒノキを使って作りました。

─高知で育った木を大阪で使うのですね。

井上さん:そうですね。もちろん植えっぱなしではうまく育ちませんので、枚方市から間伐作業などに行くこともあります。平成15年には、枚方市の小学生とその保護者15組30名が「青少年友好の森」の間伐作業とふれあい交流に行っています。この時、設立の植樹をした時の中学生が、小学生の母親となってお子さんと一緒に参加したんですよ。

─それは素敵ですね! 自分が植えた木の成長を見ることはもちろんですが、自分の子どもと一緒にその場所へ訪れるというのも感慨深いものがあります。

井上さん:そうですよね。当初の協定では40年間で満了だったのですが、さらに10年の協定を結びました。今後も森の保育のために、お互い協力して活動していけたらと思います。

枚方市民に大人気 四万十の美味しい名産品

画像提供:枚方市役所

─枚方市友好・交流都市物産展を毎年開催されていますね。四万十市からはどのような品物が販売されているのでしょうか?

井上さん:トマトやさつまいもなどの野菜やお米、天然鮎の塩焼きなど、四万十市自慢の特産品です。とくに人気なのが西土佐の栗を使った焼き栗の「ぽっぽ栗」ですね。専用の機械でその場で焼いているのですが、空気を抜くと蒸気機関車のような音が鳴るため、子どもたちにも人気なんですよ。

─楽しそうですね! ほかにも、四万十市の中学生が販売学習で枚方市に訪れているようですね。

井上さん:西土佐中学校の修学旅行の工程のひとつとして、枚方市で特産物の販売学習をしています。山間米やいちごようかん、あまごの甘露煮、ゆずドレッシングなど、学生たちイチオシの特産物が販売されています。こちらも毎年好評で、とくにかけるラー油は人気商品です。(令和2・3年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止)

─修学旅行の一環なのですね。売り場のセッティングなども学生がするのですか?

井上さん:もちろんです。私たちは場所やテントなどをお貸しするだけです。売り場となるブースのセッティングや販売、すべて自分たちでされていますよ。枚方市民からは、四万十の特産品が買えてうれしいのはもちろん、中学生の元気な声に自分もパワーがもらえるとの声があります。

今後のきずなづくりについて

画像提供:枚方市役所

─今後のきずなづくりに関して展望をお聞かせください。

井上さん:物産展や中学生の販売学習を通して、四万十市の美味しい食べ物については市民に知っていただく機会が多いのですが、実際に四万十市に足を運んでもらうことまではなかなかできていません。今後は枚方市から四万十市に観光へ行くツアーなども企画できたらと思っています。

また、四万十市にも枚方市民に足を運んでもらいたいですね。お互いの市を観光する交流を促進できれば、経済の活性化にも繋がりますよね。

─四万十市へのツアーがあれば、足を運びやすいですね。物産展などを通して魅力を感じ、「行きたい」と思っている方は多いのではないでしょうか?

井上さん:四万十といえば美しい自然を思い浮かべる方が多いので、川で遊んでみたい、キャンプに行ってみたい、といった声が多いですね。小さなお子さんがいらっしゃる方は、子どもたちを自然の中で遊ばせてあげたい、といったこともおっしゃっています。足を運ぶきっかけを作れればと思っています。

高知県への想い

画像提供:枚方市役所

─井上さんの高知に対する想いを教えてください。

井上さん:物産展などを通して、食べ物が美味しく、自然が美しいところだと感じています。枚方市では毎年、友好・交流都市の名産品や美しい景色の写真を載せたカレンダーを作成しているのですが、それを見るたびに「行きたいな」と思います。

家族旅行で四万十市を訪れた職員は、四万十川の川下り体験、川のそばのお店で食べた新鮮なうなぎ料理が忘れられない、広大な自然の中でリフレッシュできたと言っています。枚方市民にもたくさんの方に足を運んでもらえるよう、今後もさらに交流を活性化させていければと思っています。

施設情報

写真は枚方市役所 別館(画像提供:枚方市役所)

枚方市役所 観光交流課

課長代理 井上 淳子(いのうえ じゅんこ)

住所:枚方市大垣内町2-1-20

URL:https://www.city.hirakata.osaka.jp/0000000690.html

電話番号:072-841-1357

営業時間:9:00〜17:30

定休日:土・日・祝祭日