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商店街に怪しく浮かび上がる芝居絵屏風「絵金」の世界が広がる「土佐赤岡 絵金祭り」

この情報は2019年7月8日時点の情報となります。

おどろおどろしくも妖しい、迫力ある芝居絵屏風は必見!鮮烈な色使いの「絵金」芝居絵屏風が商店街に展示される「土佐赤岡 絵金祭り」をご紹介。

江戸時代末期から明治時代初期に活躍した浮世絵師『絵師 金蔵』。高知県内では『絵金』として知られている。絵金は、もとは土佐藩家老 桐間家のご用を務める狩野派の絵師であったが、贋作事件に巻き込まれて城下追放。おばのいた香南市赤岡町に住み、酒蔵を作業場にして絵を描いていたという。

香南市赤岡町にある『絵金蔵』は、絵金の代表作である芝居絵屏風を収蔵している美術館だ。

 

第43回土佐赤岡 絵金祭り 開催

そんな芝居絵屏風が商店街に飾られ、街歩きをしながら鑑賞できる祭りがある。香南市赤岡町で、開催される「土佐赤岡 絵金祭り」だ。今年は7月20日(土)と21日(日)の2日間開催され、2日間で約1万もの人が訪れる。

今年で43回目となる絵金祭りは、商工会青年部が町おこしの一環として始めたもので、芝居絵屏風の屋外展示を行っている。今年は19点の芝居絵屏風と絵馬提灯12点が並ぶ予定だ。

日が沈み涼しさが感じられる午後7時ごろ、提灯に一斉に火がともされ、商店街に並べられた芝居絵屏風が妖しく浮かび上がる。

こちらは絵金祭り開催中の絵金蔵の様子。絵金蔵では、絵金祭りの2日間は9時から午後5時までの通常開館に加え、午後6時から午後8時まで夜間特別開館も行われる。(通常開館時、絵金祭り開催期間中ともに最終入館は30分前)

 

芝居小屋で歌舞伎を堪能

絵金祭りでは、絵金蔵の向かいにある「弁天座」で地元有志の土佐絵金歌舞伎伝承会による歌舞伎公演も行われる。「弁天座」は、回り舞台などの本格的な設備のある芝居小屋だ。

今年の演目は、「浄瑠璃式三番叟」、「菅原伝授手習鑑~寺子屋の場~」。

祭り期間中は、芝居絵屏風の展示、歌舞伎公演以外にも、ライブやゲームなどのイベントもあるビアガーデンや地元の酒蔵である高木酒造での酒蔵見学や試飲会、こども広場、絵金の半生を舞台化するまでを記録した映画の上映会、絵金の戯画スライドなど、大人から子どもまでたくさんの方に楽しんでもらおうと様々なイベントが開催される。

 

須留田八幡宮神祭

また、土佐赤岡絵金祭に先駆けて、7月14日(日)、15日(月・祝)に行われる須留田八幡宮神祭は、須留田八幡宮という香南市赤岡町の北部にある神社の夏の祭りで、神社の氏子である赤岡本町通りの家の軒先に芝居絵屏風が並べられる。(展示時間は午後7時から午後9時まで)
絵金祭りが出店のある、明るく賑やかなお祭りであるのと反対に、神祭は街路灯も消され提灯とロウソクの灯りで芝居絵屏風がほのかに浮かび上がるという厳かで静かな祭りだ。

絵金祭りも須留田八幡宮神祭も商店街に芝居絵屏風が展示されるのだが、雰囲気は全く異なる。
とにかく芝居絵屏風をじっくり見たいと言う方は神祭へ、芝居絵屏風だけでなく歌舞伎やイベントなども楽しみたい方には絵金祭りへ行くのがおすすめだ。祭りや絵金について、より詳しく知りたい方は、絵金蔵に問い合わせると、詳しく教えてもらえるぞ。

これから夏本番を迎えるが、絵金の妖しい世界を訪れ、いつもとは少し違った涼しい空気を感じてみてはどうだろう。

 

イベント情報等

期間:7月20日(土)、7月21日(日)
時間:午後6時~午後9時(イベントごとに開催時間が違いますので、詳しくはお問い合わせください)
※芝居絵屏風、絵馬提灯展示は、午後7時~午後9時頃
場所:香南市赤岡町本町・横町商店街

 

アクセス等

車:高知龍馬空港から約10分、高知自動車道南国ICから約30分
公共交通:ごめん・なはり線あかおか駅で下車し徒歩10分
駐車場:赤岡漁港、旧マルナカ赤岡店、赤岡町民グランド
一時荷物預り所:赤れんが商家(300円)

 

【問い合わせ先】

香南市商工会  0887-54-3014(平日のみ)
香南市観光協会 0887-56-5200
絵金蔵     0887-57-7117

〈画像提供:香南市、絵金蔵、弁天座〉