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人と人をつなげて皆の夢を叶える大阪西中島の社交場「Sakura 櫻」

       

この情報は2022年3月7日時点の情報となります。

大阪メトロ・御堂筋線の南方駅、あるいは阪急・京都線の西中島南方駅から5分ほど歩いたビルの6階にある飲食店「Sakura 櫻」。華やかなネオン溢れるこの地で開業して11年になるというママの森さんは、高知県出身。

どんな経緯で高知から大阪に来られ、そして自分の城であるお店「Sakura 櫻」をオープンするに至ったのか。店や故郷・高知への想いなどをお聞きして来ました。

大阪に来てもなお変わらない高知愛。もっと「らしさ」をアピールしてほしい

─高知から大阪へ来られたのは、いつ頃ですか?

森さん:短大を卒業してからですね。20歳くらいの頃、父親の転勤に伴って大阪に来ました。

─当時の高知県のことは覚えておられますか?

森さん:もちろんです。私が高知にいた頃は、いまのように観光スポットも整備されておらず、いまほどお土産も充実していませんでしたね。あの当時と比べて、いまは観光地としても人気が高まっているようで、TVCMを見かける機会も増えてきたように思います。

お客様のなかには、私が高知県出身だとご存じの方も多いためか、「ひろめ市場行ってきたよ」といった声をお聞きすることもあります。そういったお話を聞くと、やっぱり嬉しくなりますね。

─いまもなお、高知を愛しておられるんですね。

森さん:そうですね。一方で、県外にいるからこそ、冷静に高知を見られているような気もします。高知には自然や食べ物などいいところがたくさんあり、全国的にも珍しいチンチン電車がいまもまだ街中を走っています。

そうした昔からの風景を守りつつ、観光スポットを整備して進化させるところは進化させていき、高知らしい魅力をアピールしてもらいたいと感じています。

開業のきっかけは一枚のチラシと娘さんの応援

─「Sakura 櫻」を開業されたのは11年前とのことですが、開業のきっかけは何ですか?

森さん:家のポストに入っていたチラシがきっかけですね。そこには「スナックのオーナーやりませんか?」という文言と、物件の見取り図も描かれていました。それを見た、当時高校生だった娘に「お母さんは、こういうお店をやりたいんじゃないの?」って言われたことで心が動きました。

─それまでお店を出すことは考えておられなかったのでしょうか?

森さん:いずれは持ちたいなという夢はありました。ですが、その当時は、今すぐにとは考えていなかったんです。ですが、私がシングルマザーで子育てをしながら働く姿を見ていたからか、娘には何か感じるものがあったのでしょうね。娘の後押しを受けて、2011年7月の海の日に「Sakura 櫻」をオープンしました。

─西中島南方はスナックが多い地域ですよね。他店との差別化ポイントはありますか?

森さん:一つはチャージ代ですね。他店に比べてリーズナブルな価格に設定しています。そうすることで、足を運んでもらいやすくなると考えているからです。当店の居心地の良さを知っていただけたなら、またご来店くださると思っています。

また、当店では手作りのつき出しはお出ししていません。当店に来られるお客様には、2軒目として利用される方が多いからです。その代わり、持ち込みや出前OKにしています。この点は、他店とは違うところでしょうね。

人が集まり、絆が深まる場所。大人の交流の場「Sakura 櫻」

─「Sakura 櫻」を運営するうえで心がけていることは何かありますか?

森さん:「Sakura 櫻」は、大人のコミュニケーションの場を提供したくてオープンしたお店です。初めての方も気軽に会話に入って楽しめるような、和気あいあいとした雰囲気を心がけています。

積極的に名刺交換をしているため、ときには異業種交流会のような場面になることもあるんです。一人で来られた方同士であっても、ここでの出会いをきっかけにして友だちのようにつながっているお客様も多数いらっしゃいます。

─ここでの出会いや縁が、お店の外に発展した事例などもあるのでしょうか?

森さん:ありますよ。当店にお越しのお客様はカラオケ好きで、上手な方も多く、以前に昭和歌謡祭を催したこともあります。そのときは、近くにある本格的なライブ会場をお借りしました。

皆さん、ノリが良い方ばかりなので、いずれはスーパー銭湯から人気が出た「純烈」さんを真似て「せいれつ」というグループを結成してデビューしようかという話もあるくらいなんです。

ほかにも、私が仲介となって繋がった方同士で仲良くなり、東京で当店の名前を冠にした「櫻会」という集まりを開いたり、ゴルフに行かれたりといったこともあるようです。

─とても順調に経営されているように思えますが、開業されてからご苦労もあったのではないでしょうか?

森さん:オープンまでが一番大変でしたね。保証人もおらず、お金もない状況からのスタートでしたから。けれど、周りの方に支えられて一つずつ問題をクリアして、オープンに至ることができました。

オープン後も、お客様が常連になっていただくまでが大変でした。それもまた友人の助けがあり、楽しく乗り越えられました。友人がチラシを持って寿司屋など周辺のお店に出かけては、お客様を連れてきてくれていたんです。その頃のお客様は、いまでも来てくださっています。

─人と人とのつながりを大切にされている森さんだからこそ、惜しみない協力が得られたようにも感じます。

森さん:人と人をつなげて、一人ひとりの夢を叶えたいという想いがあるんです。お客様から開業の話を聞けば、その方と関係性を持つと良さそうな方の顔とともに「この人とこの人を繋げたら、さらに何か良いことになりそう」といったアイデアが浮かびます。その流れで、2022年3月には、当店で日本酒のプロデュース会を開催する予定になっています。

今後の事業展開について

─いろいろな方とさまざまな取り組みをされていますが、今後の展望や夢があればお聞かせください。

森さん:もっとお客様とつながって、より深く、濃いおつきあいをしたいですね。お客様の夢などを引き出して、それを実現できるお手伝いができたらいいなと思います。

─スナックの枠を超えたつながりや、新しい何かが生まれそうですね。

森さん:今後も、スナックという枠にとらわれずに、お客様と私、あるいはお客様とお客様同士といった人と人とのつながりを大切にした店づくりをしていきたいです。そうすることで、私もお客様も、それぞれにお互いの人生を楽しめると思っています。

高知県への想い、高知県人としてのプライド

─人と人とのつながりや縁を大切にするところは、人情深い高知県人の気質に由来するところのように思います。ご自身ではどのように感じられていますか?

森さん:高知人は情の厚い人が多いですよね。遊びに行ったら厚くもてなしてくれますし、思い込んだら真っすぐなところもあります。そうした高知人としての気質は私の中にもあると感じていますし、誇りに思っているところでもありますね。

─ふるさとである高知に対して恩返ししたいことはありますか?

森さん:以前の高知には観光土産が少なかったこともあって、何か高知土産になるものを作りたいなと考えていました。しかし、今はお土産も増えてきて、私のその思いは眠らせています。とはいえ、何かお手伝いできることがあればしたいという思いは持ち続けています。

店舗情報

Sakura 櫻

代表者:森 佐智子 

創業:2011年7月20日

住所:大阪市淀川区西中島3-21-15 AXIS OHANA PLAZA 6F ​​​​​​

電話:06-6300-5582

営業時間:19:00〜24:00

定休日:土曜・日曜・祝日