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麻婆豆腐に焼売に芥藍菜のエビみそ炒め!中国料理を食べて知った高知の底力「中華料理 弥栄園(みいろんゆん)」美食おじさんマッキー牧元の高知満腹日記

この情報は2022年2月20日時点の情報となります。

立ち食いそばから割烹にとんかつ、フレンチにエスニック、そしてスイーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、料理評論、紀行、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなす「美食おじさん」ことフードジャーナリストのマッキー牧元さんが高知の食材・生産者さんをめぐって紹介する高知家の〇〇の人気連載記事「高知満腹日記」。今回は、高知市の本格中華「中華料理 弥栄園(みいろんゆん)」を訪ねてきました。

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高知には、おいしい町中華はあるが、本格中国料理となると、俄然寂しい状況となる。

高知の優れた野菜や、肉と魚を使えば、素晴らしい中国料理になるはずである。

それだけにこの状況は悲しい。

そうぼやいていたら、ある店を紹介された。

高知市内にある「弥栄園(みいろんゆん)」である。

「弥栄」とは、日本語で言えば「いやさか」で、ますます栄る、万歳といった意味で、めでたい言葉だ。

清潔感溢れる店に入ると、いい匂いが漂ってきた。

こりゃあ期待できるぞ。

まず前菜に頼んだ、「四万十産蒸し鶏の生姜ソース」がきた。

どちらも高知の特産物である。

「蒸し鶏の生姜ソース」は、中国料理の定番メニューで、蒸し鶏にみじん切りにしたネギと生姜とごま油と塩を合わせたソースをかけた料理である。

しかし、この店のそれは違って、大量の生姜ソースがかかっている。

いわば全面生姜である。

しかも、おろしているのか、みじん切りより細かい。

これだけの生姜だと辛いのではないかと恐る恐る食べてみたが、辛みはない。

新鮮な生姜をフードプロセッサーにかけ、きびとうを少し混ぜたというが、さすが生姜産地である。

上質な生姜によって、鶏の淡い滋味を生かしている。

これで俄然期待が膨らんできた。

次は「ハーブエビとマコモタケの大葉炒め」といってみた。

マコモがシャキッと弾み、海老がプリリとした歯応えを見せる。

互いの食感を生かした炒めが素晴らしく、少量入ったカボチャや大葉の量も心憎い。

マコモは高知県の東部、室戸で作られているのだという

すっかり気を良くして、次は「芥藍菜(かいらんさい)のエビみそ炒め」といってみた。

芥藍菜とはアブラナ科の緑黄色野菜で、キャベツやブロッコリーの仲間である。

ああ、すごくいい。

噛み締めれば、茎の甘さが伝わってくる。

炒め具合が精妙で、芥藍菜が持つ青々しい香りを生かしている上、これ以上でも以下でもなき味付けもいい。

高知市の布師田で栽培されている芥藍菜だそうで、高知はこうした中国野菜も優れているのだな。

「うまいっ」。

次に頼んだのは、「ネギと玉ねぎの焼売」で、口にした瞬間思わず叫んでしまった。

玉ねぎと豚肉の甘みが生きた優しい味わいで、心をほっこりとした温かい気持ちで包んでくれる。

これはひとりで12個くらい食べたいぞ。

優しい料理の後は、強いものといってみようか。麻婆豆腐である。

「和牛挽肉入りの四川麻婆豆腐」で、和牛感が半端ない。

和牛独特の甘い脂の香りがあって、それが全体の辛く痺れる味に深みを出している。

ご飯にかければ、何杯でもいってしまうだろうな。

しかし、ご飯を頼むのをグッと踏みとどまり、そばを頼んだ。

「国産小麦のシンプル汁そば」である。

具はネギだけという、潔いラーメンのスープをまず飲む。

思わず笑顔が溢れた。

ギリギリの塩味で、品のある滋味が口の中に広がり喉に落ち、細胞の隅々まで染み渡っていく。

そして麺をすすれば、甘い小麦の香りがする。

このコラムで何度も書いたが、高知はうどんが美味しい県である。

【記事】高知でうどんをいただくならココ!行ってみて食べてみて高知のうどん店6選

つまり、いい小麦が生産され製麺されている県なのである。

当然、中華の麺も美味しくなるということを、この料理が証明している。

聞けば、高知市神田(こうだ)にある佐竹製麺という製麺所が作られている麺だという。

中国料理を食べて知る、高知の底力。

いやあ、美味しかったなあ。

高知県高知市はりまや町2丁目「中華料理 弥栄園(みいろんゆん)」にて

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