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大阪で鮮度にこだわり抜く土佐の料理人「高知の美味しい魚を食べてもらいたくて」大阪市北区黒崎町「波里」

この情報は2022年2月17日時点の情報となります。

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大阪府大阪市北区の天神筋橋六丁目から徒歩4分。天五中崎通り商店街、通称『おいでやす通り』の中ほどにある『波里(はり)』は、ご夫婦で経営する割烹居酒屋です。

「新鮮な魚ってこんなに美味しかったんだってことを知ってもらいたい」と語る店主の北村幸生さん。同店では、高知直送の新鮮なお刺身を気軽に楽しめるようにと、手頃な価格で提供しているのも人気の秘訣。

今回は、店主の北村さんに開業の経緯や料理人としてのこだわり、今後の展望についてお伺いしました。

高知の老舗料亭から食の都大阪へ。飽くなき探求心で取り組む料理の道

―「波里」は、どのような経緯で始められたお店ですか?

北村さん:もともと食にはあまり興味がなかったんです。それが、20歳で板前の世界に飛び込んで高知の老舗料亭『葉山』の板場で料理の腕を磨くなか、いつしか「大阪で自分の腕を試したい」という想いを持つようになっていきました。

意を決して大阪にやってきたのが18年前の2004年。開業に向けて、まずは大阪の仕入れ業者さんとの関係を築くために、阪神百貨店などの魚屋で10年間経験を積みました。そして今から7年前の2015年に、長年の夢だった自分のお店を開くことができました。

それが、今の場所からほど近いところでのことです。それから2年後に、今の場所に移ってきました。

―なぜ、大阪の地を選んだのですか?

北村さん:食の都と言えば大阪ですから(笑)。大阪の人たちに「美味しい魚を食べてほしい」という想いからスタートしたので、鮮度にはかなりこだわっています。

実はコロナ禍になる前は空輸便を使っていたので、「朝釣れた魚が夕方には食べられるお店」というのが売りでした。ところが、漁港から空港行きの運輸会社が倒産して空輸ができなくなったため、今は陸路の翌昼便を使って新鮮な魚を直接仕入れています。

毎朝、競りが始まる前に現地から「今日はこんな魚があるよ」と連絡をもらったり、板前時代から信頼のおける行商さんに選んでもらったり、素材選びにはとことんこだわりますね。

当店では土佐名物「うつぼ」も、鮮度がいいのでお刺身でお召し上がりいただけます。

シンプルだからこそ素材の良さが「差」を生む、日本料理の奥深さ

料理に対するこだわりや、心がけていらっしゃることを教えてください。

北村さん:当店では、素材の持ち味を活かすために「シンプルに提供する」ことを心がけています。ですから、当店で人気の『鰹のタタキ』にはミョウガなどは入れず、お客様の嗜好に合わせて、塩またはポン酢でお出ししています。

―藁焼きの芳ばしい香りがたまりませんね。肉厚なので鰹のしっとりとした濃厚な味わいが口の中いっぱいに広がります。ポン酢との相性も抜群です!

北村さん:こちらのポン酢に使われる「ゆず」の果汁は、四万十町の農家さんが1つずつ手で絞ったものです。一般的な挿し木での栽培ではないので、市販のゆずとは香りがまったく違いますね。また備え付けの大根は、京都・亀岡の米農家さんが作る無農薬野菜です。

―食材にとてもこだわっていらっしゃるんですね。

北村さん:そうですね。しかし、当店では「お客様が食べたいものをお出しする」ことも大事にしています。たとえばメニュー表にはない料理でも、お客様から「今日は寒いから煮付けが食べたい」とリクエストがあればご用意します。

先日もお客様のリクエストで鯛めしを炊いたのですが、「私も!」とその場にいる別のお客様も喜んで注文してくださいました。日本料理屋と聞くと、敷居が高いと感じる方も多いのですが、本来は家庭的な場所。もっと気軽に日本料理の世界を楽しんでもらえたらうれしいですね。

今後の事業展開について

―今後、どのようなお店にしていきたいですか?

北村さん:今はカウンター席の奥に座敷を用意していますが、ゆくゆくは全体を改装してカウンター席だけのお店にしたいと思っています。カウンター席であれば、お客様と会話をしながら料理ができますし、お客様のタイミングを見計らって、できたてのお料理をお出しすることもできるからです。

というのも、当店には常連さんが多く、コロナで経営が厳しくなっても変わらず応援してくださる方がいっぱいいるんですね。そんな常連さんに対しては特別な思いがあって、感謝の気持ちから「いいもの」が手に入れば常連さんにお出しするようにしているんです。もちろん常連さんでなくても、来ていただいたお客様には「いいもの」を、良いタイミングでお出ししたい。

―おもてなしの気持ちが伝わってくるようです。

北村さん:実は今、息子が別の料理屋さんで修行しているんですよ。いずれは息子と2人で、このお店の板場をやっていければいいなと思いますね。みなさんが美味しい魚を食べて、心ゆくまでくつろげる、そんな居心地のいいお店にするのが私の夢です。

高知県への想い、高知県人としてのプライド

北村さんの今後の夢は何でしょうか?

北村さん:関西で高知県の新鮮な魚やお酒が購入できる「アンテナショップ」をオープンしたいと考えています。実のところ、関西で高知の食材が買えるアンテナショップってまだないんです。高知のPRや情報発信も含めて展開できれば、より多くの方に高知県の魅力が伝えられると思っています。

当然、高知の企業のためにも小売価格に近い金額で商品を仕入れて、それを販売できれば地元企業へ貢献することもできますね。

出店にあたっては現在、高知県事務所の方に相談をしているところです。もしも個人経営でアンテナショップをオープンする際は、高知県が推奨している事業者さん以外にも、頑張っている事業者さんの商品も取り入れて盛り上げていきたいと思っています。

 

店舗情報

波里

住所:大阪府大阪市北区黒崎町8‐4

電話番号:090‐8286‐6982

URL:https://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27102779/ 

営業時間:[火~金]17:00~23:30/[土~日]12:00~13:30/[土]17:30~23:30[日]17:30~22:00

定休日:月曜日