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【高知グルメPro】地元愛されイタリアンから人気の和食屋に夜の〆の屋台餃子までそろう「廿代町」のおススメグルメ6選 食いしんぼおじさんマッキー牧元の高知満腹日記セレクション
この情報は2024年2月18日時点の情報となります。
立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スイーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、料理評論、紀行、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなす「美食おじさん」ことマッキー牧元さんが、高知の料理店・生産者さんをめぐる「高知満腹日記」。今回は高知市の港の高台にできたビール醸造所兼レストラン「SOUTH HORIZON BREWING (サウス ホライズン ブリューイング)」にお邪魔してきました。
ようやく寒さが緩み、陽気を感じるようになってきた。
こうなると飲みたくなるのがビールである。
しかし、どこでも飲めばいいというものではない。
ビールには、ビールがより美味しくなる場所がある。
例えばここ、サウス ホライズン ブリューイングはどうだろう。
ここでは海を眺めならビールを飲める。
ビール好きにとっては、最高のシチュエーションではないか。
しかも、出来たてのクラフトビールが飲めるのだ。
高知市仁井田、高知新港を望む高台に作られた、ビール醸造所兼レストランである。
床から天井までガラス張りで、海の景色に対して遮蔽物はない。
座った瞬間に、あたりの景色が自分のものとなる。
さあ、ビールを頼もう。
まずは飲み比べセットはいかがか。
7%ウエストコーストIPAの「オールアボード」は、マンゴーやパイナップルを感じさせる香りの中、IPA独特のしっかりした苦味がある。
甘い香りと苦味という対比がいい。
「ファンガイファンガイ」は、一瞬シャンパンの飲み口のような繊細な泡感があって、その中から椎茸出汁的旨みが現れる。
フンギファームハウスエールという度数8%のビールだという。
「ジュノスパンデミック」は、高知県産柚子と塩を使用したドイツのゴーゼスタイルのビールである。
ゴーゼとは、原料に塩、発酵に乳酸菌の力を借りる、ほとんど日本では出回っていない、世界的にも珍しいスタイルの小麦ビールなのだ。
度数も低く、心地よい酸味を感じる爽やかなビールなので、運動の後やビーチなので飲みたいな。
「パシフィカコモン」は、ラガー特有の飲みごたえがありながら、爽やかさもあるので、ビール好ならごくごく飲めるタイプだろう。
これこそ夕日を見ながら飲むと、幸せだろうな。
ビールのお相手には、ベルギー風に「活 国産ムール貝のビール蒸し」を頼んだ。
ムール貝のミネラルにビールの香りや苦味がまとわりついて、より貝が甘くなる。
そこへ、すかさずビールを流し込む。
貝の滋味を盛り立てるビール、貝の甘みを引き立てるビールなどを合わせると、様々な発見があって、楽しい。
そこで今度はスィーツと合わせてみようと思いつき、「ランククラブロック」を頼んでみた。
これは、バニラエクストラスタウトや黒糖 、ラクトースを使用したスィートスタウトで、10.5% と、やや度数が高い。
チョコレートとフォンダンを食べ、ビールを飲む。
するとチョコの苦味と出会って深くなるではないか。
いやあ、面白い。
なかなかビールとスィーツを合わせないですよ。
生きているビールだからこそ合うのだろう。
次に、ベイクドチーズケーキと合わせてみた。
するとチーズのコクに、色気のようなものを感じて、気分が高ぶる。
時間は17時。
高知の月の名所とうたわれる観光スポットの桂浜と、沈んでゆく夕日を見ながら飲む。
時は永遠となり、高知の大地と海と空が自分と同化していく。
あれ、ちょっとビールを飲み過ぎたかな。
高知県高知市仁井田4712-5 新港高台「SOUTH HORIZON BREWING (サウス ホライズン ブリューイング)」にて