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昭和レトロな映画館「大心劇場」の館主はシンガーソングライター!豆電球こと小松秀吉さんの熱いライブが開催されたぞ

       

この情報は2020年8月27日時点の情報となります。

2020年8月21日、東京銀座にある高知県アンテナショップの「まるごと高知」が10周年を迎え、8月22日(土)10周年記念イベントが開催された。〇〇取材班は、高知県安田町からエールを送る一人のシンガーソングライターの元へ向かった。

(左:高知県地産外商公社 今西 正和 代表理事、右:10周年記念イベントMC 元高知さんさんテレビアナウンサー 合田泰吾さん)

2020年8月22日(土)に開催された東京・銀座にある高知県アンテナショップ「まるごと高知」オープン10周年記念イベントで生配信が行われた。

※見逃してしまったという方は、まるごと高知のYouTubeチャンネルからご覧いただけます。
(https://www.youtube.com/watch?v=o-Gmr7z_CPM)

濵田高知県知事(高知県知事:濵田 省司)

濵田高知県知事の挨拶から始まった生配信では、高知県出身の著名人からお祝いのコメントが寄せられた。ソプラニストの岡本知高さんや、演歌歌手の三山ひろしさんなど華やかな顔ぶれ。また、10周年記念にあわせて用意された福袋や、土佐18蔵から選りすぐった日本酒の記念セットなど特別な商品が紹介された。 

その後、高知と中継を繋ぎ、熱い音楽ライブが届けられた。○○取材班は、みんなへのエールとなる熱いライブを間近で感じようと、高知から東へ車で約1時間半の安田町へ向かった。

この日、生ライブを行うのはこの方。

豆電球

「豆電球」こと、小松 秀吉(しゅうきち)さんだ。

 

「豆電球」小松さんとは!?

小松さんは、「豆電球」という名前で音楽活動をされているシンガーソングライターだ。

音楽との出会いは、大学生の頃。大阪の大学へ進学した際、周りに音楽好きが多く、次第に小松さんも音楽に触れるようになっていったことがきっかけだそうだ。

大学を卒業し、高知へ帰ってきた小松さん。地元の祭りに裏方として参加していると、知人から「歌って盛り上げてくれ」と言われ、少しずつ人前で歌うことが増えていった。

小松さん:最初はなかなか聞いてくれる人はおらんかったけんど、少しずつ足を止めてくれるようになって、聞きゆう人が盛り上がってくれて、そこから楽しむ輪が少しずつ広がっていったき嬉しかったね。

これまで100曲以上の作詞作曲を手掛けてきたなか、小松さんにとって転機となったのは1980年頃。

イベントで自作曲「東京にいる君に」を歌っていると、会場にいた高知放送のディレクター(当時)の目に留まった。そして、RKCラジオの今月の歌に採用されたことで大きな反響があり、人生初のレコード制作をすることとなった。

また、2014年頃には、高知さんさんテレビで放送されていた番組「さんさん元気屋本舗」のテーマソング「風を届けたい」が採用された。こちらの曲は、高知在住の方なら一度はテレビから流れてきたのを耳にしたことがあるほど、県民に広く知られている曲だ。

 

小松さんとまるごと高知の繋がり

今回、なぜ小松さんが高知から生ライブを届けることになったかというと、小松さんは「まるごと高知」の歌を作られた方なのだ。

「まるごと高知」の歌は、まるごと高知が1周年を迎えた時、まるごと高知の関係者から記念イベントとして店頭で歌ってほしいと依頼を受け、小松さんが作曲した曲なのだ。

小松さん:10周年という記念すべきイベントで歌わしてもらえるなんて最高やね。コロナがなかったら東京で歌いたいぐらいよ。

この日は、「高知を愛して」という曲から始まり、「風を届けたい」、「東京にいる君に」、そしてラストは「まるごと高知」の4曲を熱唱。「常に初心を忘れず、前向きにいきましょう。11年目頑張っていきましょう!私も応援しています。」というメッセージとともに、高知から熱い熱いエールを送った。

 

小松さんのもう一つの顔

実は、小松さんの活動はシンガーソングライターだけではない。

高知県安芸郡安田町にある映画館「大心劇場」の館主なのだ。

高知県内でこういった小規模の映画館は極めて少なく、高知市を除くと、ここ大心劇場のみ。

1954年に小松さんのお父さんが「中山映劇」として開館し、映画全盛期を迎えるが、1960年代になるとテレビの普及により来館者は激減。しばらく休館状態であったが、学生の頃からお父さんのそばでいつも作業を見ながら、お手伝いをしていた小松さんにとって、映画館は思い出深い場所だった。

その後、借地を返すこととなり映画館を取り壊すことになったが、1982年に現在の地に建て替え「大心劇場」と名前を変え、お父さんの想い出とともに受け継いだのだ。

小松さん:テレビが普及したけんど、テレビで見るのとちごおて(違って)大画面で見たら、心に波があっても気持ちが落ち着くし、大画面に感動するがよ。そんな場所を潰すわけにはいかんという想いがあったんよね。

館内は昔のポスターがずらりと貼られ、昭和レトロな雰囲気。

席は約70人が座れるほどのスペースだ。

全国でも珍しい「流し込み」という映写機を今もなお使用している。

-小松さんのおすすめの席を教えてください。

小松さん:一番後ろのソファー席やね。家族や友達なんかとここで好きなものを食べながら、飲みながら楽しんでもらえたら最高やん。

小松さん:もちろん一人でもこうやってテーブル構えて、飲んで食べてもかまんきね。ここは、好きなもんなんでも持ち込み自由やき。

新型コロナウィルス感染症の影響から4月、5月は閉館していたが、6月から営業を再開。再開した6月には、地元の方をはじめ町外、県外の方まで1週間で100人以上の方が来てくれたそうだ。

現在トイレの改修工事の関係で再び閉館しているが、10月には営業再開を予定している。すでに某旅行会社のツアーのプランとして予約が入っているという。

-いつまで続けられますか?

小松さん:昔を味わいながらここで映画を見て、喜んでくれる人がいる限り、死ぬまで続けていくしかないね。

取材班や関係者に対して、「今日は皿鉢料理でも用意しておきゃく(おきゃくさんを招いて宴会をすること)をやろうと思いよったで」というほど、来てくれた方を喜ばせたいというおもてなしの心を持つ小松さん。

小松さんは、大心劇場の横で「喫茶 豆でんきゅう」も経営されている。昭和の空気が漂うどこか懐かしい「大心劇場」で映画を楽しみ、「喫茶 豆でんきゅう」でお茶を楽しみ、最後は小松さんに1曲リクエストなんていうのもアリかもしれない。ここでしか体験できない、思い出深い一日になること間違いなしだ。

 

施設情報

大心劇場

住所:安芸郡安田町町内京坊992−1
電話:0887-38-7062
上映情報はHPをご覧ください。(10月までは閉館中)
http://wwwc.pikara.ne.jp/mamedenkyu/

喫茶 豆でんきゅう

営業時間:午前8時~午後5時30分(時間延長あり)
定休日:月曜日