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【三山ひろしのさんさん歩】明治時代から伝わる和紙の材料・若山楮(わかやまこうぞ)で和紙作り体験!

       

この情報は2024年9月21日時点の情報となります。

    心に響く温もりの声!ビタミンボイス♪ 紅白演歌歌手の三山ひろしさんがふるさと高知県をゆる~くお散歩。今回は高知県幡多郡黒潮町を散策する。

    こだわりの自然素材を使用!昔ながらの手法でゼロからものづくり体験

    今回は高知市中心部から西へ車で1時間40分ほどの場所に位置する、幡多郡黒潮町を散策する。

    三山さんの手先の器用さが活きるものづくり体験の施設があるということで足を進めた。

    訪れたのは黒潮町の伝統作物である若山楮(こうぞ)を使って和紙作りを体験できる「若山楮和紙工房」。

    三山さんと川辺アナを待ってくれていたのは、和紙作りの普及活動を行なっている中嶋久実子さんと藤崎毅さん。

    工房内には和紙を使用した素敵な作品が並び、温もりを感じられる。

    若山楮和紙工房の魅力は、植物など自然素材を使った、江戸時代からの手法を用いて作る和紙。

    高知県内で採れる植物があしらわれており、すべて手作業で作られている。

     

    和紙に魅了され、高知に移住して和紙職人を志したきっかけとは?

    以前は、東京でミニチュア製作の仕事を行なっていた中嶋さん。

    仕事でプラスチックの人形を扱っていたが、使わなくなってしまった人形は捨てるに困る代物となってしまうことに悲しい思いをしたという。

    そのことがきっかけで、和紙に興味を持つようになったのだそう。

    和紙は使い終わったら灰にして畑の肥料として活用できる。ものづくりをしながら自然と密接と関わり、循環させていくことができると、和紙に魅力的を感じた。

    思い立ったが吉日。

    31歳で和紙職人の道へと歩みを進めた中嶋さんは、手漉きの紙作りが盛んなネパールなどへの視察を行い、理想の和紙作りを求めて最終的に黒潮町へと辿り着いた。

    今回は、そんなチャレンジ精神旺盛な中嶋さんが和紙作りで最も大切な作業としている工程を三山さんと川辺アナが体験する。

    和紙作り体験といえば、上のお写真のように紙を漉く作業が代表的なイメージだが、若山楮和紙工房は一味違う。

    なんと、和紙の原料となる楮(こうぞ)の皮剥ぎ作業から体験できるのだ。

    和紙はどんな材料でどのようにして処理して、どういう工程で作られていくのかという全行程を体験できる貴重な和紙作り体験となっている。

    和紙作りは何度か経験のある三山さんと川辺アナだが「楮の皮剥ぎ作業」と聞いて驚いた様子だ。

    普段ロケでは体験できない工程に、ものづくりが好きな三山さんはワクワクしている!

     

    黒潮町で明治時代から栽培が盛んな「若山楮」を皮剥ぎ

    地域で古くから栽培され、現在も継承される伝統資源「若山楮」。

    かつては品質日本一と評判で、製紙業界を風靡したと言われるほどの楮(こうぞ)を使用して皮剥ぎ作業にチャレンジ。

    工房の隣にある栽培場から楮を採ってきて、皮剥ぎ作業スタート!

    まずは茎の部分から皮を剥がしていく。

    この作業は比較的簡単で、ツルッと剥けるのでクセになりそうな作業なのだが、この後の作業が二人を苦しめる難易度の高いものとなっていた。

    茎から皮を剥いだ後は、さらに皮の表皮を剥がす「へぐり」と言われる工程へ。

    力加減と手の使い方が肝となるのだが・・・

    なかなか思うようにうまくいかない。

    しかし、少し時間をかけてコツを掴むとこの通り、スルスルと剥けだす。

    コツを早々に掴んだ三山さんは藤崎さんから「うまいっすね!」とお褒めの言葉をいただいた!

    一方川辺アナは・・・

    なかなかコツをつかめず大苦戦中!中嶋さんと藤崎さんに助けを求める。

    川辺アナが苦戦している間に三山さんはどんどん上達していく!きれいに表皮を剥ぐことができているようだ。

    三山さんの手先の器用さに、思わず川辺アナはこの表情!!

    藤崎さんからは「もう三山さんに教えることはないですね!出荷できるクオリティです」とベタ褒め。

    三山さんに負けたくない川辺アナは、時間をかけて丁寧に「へぐり」を続け、なんとか完成!

    力加減の難しい作業であったが、完成した時の達成感は最高だったよう。

     

    ゼロから体験する和紙作りで伝えたい熱い想い

    へぐりを終えた若山楮は、天日干しをしたのち、上質な和紙の原料として使われる。

    今回はへぐりの部分まで体験したが、次回訪れる際には和紙を完成させるところまでやってみたい!と意気込む三山さんと川辺アナだった。

    ゼロからのものづくりに熱い想いを持つ中嶋さん。

    毎年、町内の小学生は若山楮和紙工房で自らの卒業証書を和紙で作る取り組みをしている。

    中嶋さんはこうした活動を通して、和紙の普及やものづくりの大切さを伝えているのだ。

    中嶋さん:モノが溢れている時代だからこそ「モノの出どころ」を知ることが大切だと思っています。

    若山楮和紙工房で和紙作りを体験してもらうことで、そこら辺に生えている楮から和紙ができているんだな、というような気づきを与えられたらうれしいです。

    食べるものでもなんでも、どこからどうやってきて、自分の目の前にモノがあるのか。それを知ることが、これから一層大事になってくるような気がします。

    モノが溢れている豊かな時代だからこそ、昔から伝わる若山楮で作る和紙の尊さを知ってほしい。

    そんな和紙作りに込められた熱い想いに胸を打たれた三山さんと川辺アナ。

    これからも時代を繋ぐ和紙の普及活動を応援していきたいと思える、心温まる1日であった。

    今回のさんさん歩はここまで!次回の記事をお楽しみに。

     

    若山楮和紙工房
    住所:高知県幡多郡黒潮町佐賀橘川157
    電話:0880-43-0881

    情報提供/高知さんさんテレビ
    文/さたけゆうや