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屋台餃子にレモン酎ハイ!食べ過ぎ飲み過ぎ必至の超人気店「いまどき安兵衛」美食おじさんマッキー牧元の高知満腹日記

この情報は2023年8月20日時点の情報となります。

立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スイーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、テレビ、ラジオ出演や料理評論、紀行、雑誌寄稿を超多忙にこなす「美食おじさん」ことフードジャーナリストのマッキー牧元さんが高知の食材・生産者さんをめぐって紹介する「高知満腹日記」。今回は高知の夜の〆として有名な屋台餃子「安兵衛」の路面店「いまどき安兵衛」にお邪魔してきました。

高知の餃子といえば、屋台の安兵衛である。

何度ここで、締め餃子と締めビールをしたことか。

他で夕食を食べていても、小さく香ばしい餃子は最強で、一人前などペロリと食べてしまう。

夜空の下で食べるというのもいい。

安兵衛はこの屋台の他に、ひろめ市場と路面店の「いまどき安兵衛」という店舗がある。だが行くのはいつも、屋台ばかりだった。

【記事】「連夜行列、日本屈指の人気屋台餃子の秘密とは。」食べ歩きスト・マッキー牧元の高知満腹日記

高知に通って十年となるが、今回はじめて「いまどき安兵衛」に足を踏み入れた。

そして、今までなぜ来なかったのかと、猛省したのである。

メニューを見て、驚いた。

なんと焼き餃子だけでなく水餃子もあるではないか。

周りを見れば、焼きと水、両方楽しんでいるお客さんが多い。

よし、まずは水餃子と焼き餃子を頼もう。

慣れ親しんだ焼き餃子は安定である。

 

食べた瞬間、食欲の背中を押されるように、ぐんとお腹が空いてくる。

店長の徳弘栄作さんに聞けば、焼き手はもう17年焼いているのだという。

熟練焼餃子師である。

次に水餃子も行ってみよう。

焼きしか知らなかったが水餃子もいけるではないか。

焼きはカリッとした皮に歯を当てる喜びとしなやかな皮を噛み締める喜び、よく練られた肉の餡を食べる喜びという三つの喜びがある。

一方水餃子は、唇を惑わす皮の滑らかさ、もちっと歯にめり込む皮のたくましさ、餡からにじみ出る熱々のスープ、よく練られた餡のうまみという四つの喜びがある。

それがこの安兵衛独特の小さな体に込められている。

同じ餃子を茹でただけなのだが、これがいい。

基本はスープをつけて食べるのだが、餃子のタレにつける方が、僕はいい。

あと、餃子以外で屋台と違うのは、レモン酎ハイがあることである。

グラスに焼酎と蜂蜜レモンを入れて凍らせている。

そこにソーダを注いで底の氷焼酎と混ぜ、レモンを絞る。

冷え冷えは、飲みやすさを産む。

つまり、実に危険なのだな。

また、屋台にはない様々な料理があるのも魅力である。

ピーマンとごま油、塩昆布による「切ピーマン」、

茹でたニラをごま油で和え、生の黄身を乗せた「ニラたまご」、

高知の竹輪はよく伸びることを証明する、キュウリとちくわが完全に密着した「ちくきゅう」などである。

【記事】高知デフォなキュウリ丸ごと一本入り「ちくきゅう」の作り方とベストなちくわの選び方

どれも酒を呼ぶ、軽いつまみだから、つい頼みすぎちゃう。

さらにおすすめは、自分で潰して食べる「ポテトサラダ」である。

私は何を隠そう「ポテトサラダ学会会長」であるから、今まで様々なポテトサラダを食べてきた。

小さなすり鉢とすりこぎ棒で潰していく。

どこまでつぶすかは好み、というのがいい。

また、ゆで卵のピクルスや枝豆頼んで、入れてもおいしい。

最後に屋台と違うのは、屋台には酔っ払ってからいくが、ここは一軒目なことである。

冷静にじっくり飲むことができる。

だから屋台のように、やたら焼餃子を盲信的に追加はしない。

だが、レモン酎ハイを飲み過ぎると、やはり焼餃子追加し、あれもこれもと頼んじゃうのだな。

高知県高知市はりまや町2丁目「いまどき安兵衛」にて