三山ひろし, 観光
【三山ひろしのさんさん歩】古材や古家具のリノベーションで新たなカルチャーを生み出す「サルベージ高知」
この情報は2019年1月18日時点の情報となります。
2016年に放送された軽自動車のCMで話題になった、高知県香南市夜須町にある「手結港可動橋」(正式名称:高知県手結港臨港道路可動橋)。一体誰がどうやって動かしている?
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高知市から東へ車で約40分、高知県香南市夜須町手結(てい)には高知県内唯一、日本中でみても珍しい可動橋がある。
手結港は1653年に土佐藩が作った堀り込み港。堀り込み港とは海岸を掘り込んで作った人工の港で、一般的になったのは土木技術が発達した戦後から。江戸初期に作られた手結港は日本最古の本格的な堀り込み港と言われている。
そんな港に2002年高知国体の開催に併せて、海の公園「ヤ・シィパーク」や新しい外港とともに設置されたのが「手結港可動橋」(以下、橋)である。橋は「ヤ・シィパーク」や外港を一体的につなぐことで、アクセスの向上を図るために設置されたそうだ。
長さは約32メートル、車が通行できるのは、写真の看板左下に書かれているように1日のうち7時間だけだ。
もし通れない時間帯に来ても、すぐ近くに迂回路があるためご安心を!
高知家の○○取材班が現地に到着したのは橋が開く15分ほど前。
可動まであと少し。待ち遠しい。
時間だ。すると…
「カン、カン、カン、カン」と、橋の両側に設置された遮断機が下り始めた。
完全に遮断機が下りると…
橋は静かにゆっくりと上がり始めた。開橋にかかる時間は約6分間。
一定間隔で撮影した静止画をコマ送りにした動画がこちら!
思わず見とれてしまうほどの圧巻の景色。
興奮冷めやらぬまま、いろんな角度から撮影してみた。
まずは橋の付け根
橋の裏側
展望台から
最後は真正面
どこから見てもこの光景は迫力満点だ。
橋が上がり終わると、エンジンの音が。「ブルン、ブルン、ブブブブブブン」
待ってましたとばかりに漁師さんが出港。船とそびえ立つ橋のツーショットも絵になる。
一日に何回も上げたり、下ろしたりと一体誰がどうやって動かしているのか。橋の横にある建物を訪ねてみた。
橋の横にある建物は操作室になっていて、当日橋を操作していたのは西山友和さん。
西山さんに話を伺うと「香南市からの委託を受けて、私を含めて3人で3日毎に交代して動かしていますよ。」とのこと。
もっと多くの人数が関わっているものと思っていたので少し驚いた。
西山さんはじめ3人とも地元・手結で橋から目と鼻の先にお住まいだと言う。
操作卓には、なにやらスイッチがたくさん。
橋の上げ下げだけでこんなにも操作が必要なのかと思いきや、ほとんどが緊急用のもので、遮断機と橋の上げ下げで使用するスイッチはほんのわずかだという。
操作は簡単であっても橋を動かすのは大変なこと。「なんと言っても心がけているのは安全第一」だと西山さん。
そのために橋を動かす前の周辺の確認は欠かさないとのこと。確かに橋が動く時、この操作室から外に出て周辺を確認している西山さんの姿があった。
安全のため台風の時など基準以上の風速が観測されると、橋を上げないこともあるという。
2016年に放送されたダイハツの軽自動車のCMや、NHKEテレの番組「ピタゴラスイッチ」で紹介された影響は大きかったようで、今でも県外から見学に訪れる観光客が多い。取材当日の駐車場には愛媛ナンバーや、遠くは浜松ナンバーの車が停まっていた。
全国でも珍しい大迫力の橋、ぜひ一度間近で体感してほしい。
手結港可動橋(ていこうかどうきょう)
住 所:高知県香南市夜須町手結
時 間:見学自由
駐車場:無料(9台)