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【高知家の〇〇 4月人気記事ベスト5】高知のモーニングやカツオのグルメ情報&後継者募集記事に道の駅記事がランクイン!
この情報は2026年5月8日時点の情報となります。

経営は上手く行っているのに、後継者がいないために廃業せざるを得ない――そんな悩みを持つ企業が全国的に激増し、大きな社会問題になっている。高齢化先進県である高知県は全国に輪をかけて、事業承継の課題が山積している。「県内での事業承継を少しでも増やしたい」。このコーナーは、事業を譲りたい人と受け継ぎたい人を繋ぐ連載です。

朝の空気はまだ少し冷たい。
山あいを流れる川は淡い霧をまといながら、静かに息づく。やがて朝日が顔を出すと、水面は陽光を反射し、岸辺の緑の息吹に生命力を与えるように輝き始める。
ここは、長岡郡大豊町大久保にあるラフティングスポット。
シーズンになると、県内外から多くの観光客が訪れ、吉野川の大自然を楽しんでいく。

ラフティングの醍醐味は、何と言っても川との距離の近さだ。
ライフジャケットを着て、川へ漕ぎ出すと、穏やかな流れが優しく背中を押し、周囲の緑がゆっくりと流れていく。
やがて瀬に差しかかる。
川は突然表情を変え、しぶきを上げて迫ってくる。
冷たい飛沫が頬を打つのだが、拭う暇などありはしない。
一心不乱にパドルを握りながら、急流と対峙する。
日常生活では、けっして味わうことのできない一瞬の世界。その感覚が、たまらなく愛おしくなるのだ。

今回訪れた基地は、ラフティング事業者が今年2月末まで営業していた。
その前は、大手のアウトドア総合メーカーが、ラフティング基地として長らく使用していたそうだ。
「たくさんの観光客の方が川下りをしていますよ。上から見ていると、本当に楽しそうな顔をしていますね」
基地のオーナー、都築誠子さん(80)が、にこやかな表情で瀬を指さす。

この場所がラフティング基地になっていたのには理由がある。ゴール地点に適した河原が、すぐ近くにあるからだ。
ゴールした観光客は徒歩ですぐに基地へ戻り、シャワーや着替えを済ませることができる。立地条件は抜群だ。

施設は2階建てで、延床面積は約250㎡とかなり広い。敷地面積は約630㎡で、乗用車15台ほどを収容できる駐車スペースも有する。屋内には、シャワー設備やエアコン付きの事務所、休憩室や厨房も完備している。
「この素敵な場所を誰かに引き継いでもらいたい。ラフティング基地以外にも、カフェなどさまざまなことが可能なスペースがありますから」
都築さんが力を込めた。

施設からは、青く澄んだ豊富な水量を誇る吉野川が見下ろせる。ラフティングをしなくても、緑陰を縫うように流れる大自然を眺めているだけで心が落ち着く。急流下りを楽しんだ後なら、その趣はさらに高まるに違いない。
四国三郎の異名を持つ大河、吉野川。
その中流域の澄み切った流れの中には、自然と人とが交わる一瞬のきらめきがあり、いつまでも胸の奥に残り続ける。
この地に新たな事業を芽生えさせる有為な人材は現れないものだろうか。
豊かな大自然と温かな人々が、希望の灯を求めている。


経営は上手く行っているのに、後継者がいないために廃業せざるを得ない――そんな悩みを持つ企業が全国的に激増し、大きな社会問題になっている。高齢化先進県である高知県は全国に輪をかけて、事業承継の課題が山積している。「県内での事業承継を少しでも増やしたい」。このコーナーは、事業を譲りたい人と受け継ぎたい人を繋ぐ連載です。
高知県事業承継・引継ぎ支援センター
電話:088-802-6002
メール:kochi-center@kochi-hikitsugi.go.jp
担当:横山、野本