三山ひろし
【三山ひろしのさんさん歩】ゴルフ名門校卒業のプロがレッスン!シミュレーターでメキメキ上達できる「TOMOゴルフアカデミー」
この情報は2024年5月18日時点の情報となります。
高知県出身の紅白演歌歌手・三山ひろしさんと、さんさんテレビ・川辺アナウンサーが三山さんのふるさと高知県をゆる~くお散歩。今回は高知県高知市春野町にある「株式会社 土佐組子」を訪れた。
高知市から南へ車で約20分ほどのところにある、高知市春野町をお散歩する三山さんと川辺アナ。
今回はモノづくりが好きな三山さんにぴったりな体験があるという噂を聞きつけ「株式会社 土佐組子」へと足を運んだ。
一体どんな体験ができるのだろうか、ワクワクしながら待ち合わせの場所へ。
三山さんと川辺アナを迎えてくれたのは、株式会社 土佐組子の代表・岩本大輔さん。
まずは名刺交換ということで、岩本さんから三山さんへ名刺を手渡す。
ふと三山さんの目に留まったのは、おしゃれな名刺入れ。
よく見ると木で作られていて、繊細なデザインが施されている。
実はこの名刺入れは、「組子」という約1400年前の飛鳥時代から伝わる木工技術を使って作られた逸品。
書院造や欄間などと同じく、日本の建築美を代表する技術だ。
クギを使わず、カンナやノミを使い、手作りで仕上げられた匠の技が光る組子細工。
繊細な「麻の葉文様」が美しく映え、木の温もりが感じられる。
建具職人の父を持つ岩本さんは、高校卒業後に自らも職人の道を志した。
建具職人になるために修行し、その過程で「組子」に魅了されたという。
その理由は、建具屋さんの中で「最高難度を誇る技術」だったからだ。
一流の職人を目指すからには、一流の技術を身に付けたい!そんな想いから最も難しい技術を極めるため、組子細工に没頭した。
しかし、時代と共にだんだんと姿を消しつつある組子。
そんな課題を解決したいと、岩本さんは組子の新たな活用法を「土佐組子」で生み出している。
先ほど拝見した名刺入れもそのひとつ。
他には小物入れやワインケースなどにも組子のエッセンスを取り入れ、幅広い年齢層に触れてもらう機会を増やしているという。
プラモデル作りなどの細かな作業が大好きな三山さん。
組子を使って作品を生み出している様子を見てみたいということで、作業場へ移動する。
作業場には刃がV字にセットされた「葉がんな」や、岩本さんオリジナルの「市販されていないかんな(毛引き)」など、複数の道具が机の上を埋め尽くしていた。
「道具6割、実力3割、勘1割と」言われるほど、組子を作る際には道具が重要。複数の道具を工程ごとに使い分け、作業していくのだ。
木材を先ほどの葉がんなでスゥーと削ると切り込みが入る。
さらに裏面も同じように削れば、組子を作るための1つ目のパーツが完成。切り口が綺麗なV字になっている。
2つ目のパーツも先ほど拝見した、市販されていないかんな(毛引き)で片面だけ削る。
そうするとV字の切り込みが入り、木片を折り曲げられるようになる。
あらかじめ作っておいた組子の型に先ほど作った1つ目のパーツと2つ目のパーツを隙間なくピッタリとはめ込むと、麻の葉文様が完成。
こうした手間のかかる細かい手順を何度も何度も繰り返すことで美しい組子が完成していく。
三山さんがパーツをはめ込む作業に挑戦!
「僕こうゆう仕事やったら延々できる」と自信満々に作業をしてみるが、珍しく少し苦戦する。
上から角材で慎重にトントンと叩きながら、はめ込むのだが…
思いのほか力加減が強かったのか、うまくかみ合わず失敗。
想像以上に繊細で難易度の高い作業に「まだまだ修行が足りん」と悔しさをあらわにした。
三山さんが挑戦した組子はパーツが大きいものだったが、さらに精細なものになると、より繊細さと高度な技術が求められる。
お手本として岩本さんが作成した小物入れを見てみることに。
三山さん:これは芸術ですね〜見てよこれ!
川辺アナ:うわ〜すごーい!!細かい。これでおいくらくらいするんですか?
岩本さん:30万円くらいします。
お中元やお歳暮などの年中行事や、結婚や出産などの特別なお祝い事などのご贈答品を入れる箱として、多くの方から注文されているのだそう。
組子で作られた小物入れの魅力は、外からの見栄えはもちろん、中に入ったものまで美しく魅せられること。
さんさんテレビのキャラクター「さんのすけ」もいつもより少し魅力的に感じられた。
組子の作り方や魅力を存分に体験した三山さんと川辺アナ。お待ちかねの組子細工に挑戦する!
今回挑戦するのは、組子のコースター作り。川辺アナは組み立てるだけの専用キットを使って挑戦する。
一方、三山さんは川辺アナの配慮で「“キット”では“きっと”物足りない」ということで、パーツ作りから挑戦してみる。
岩本さん指導のもと、恐る恐るかんなを使用した作業を始める三山さん。緊張する気持ちを抑えながら木を削っていく。
先ほどは組子の組み立てに失敗して意気消沈していたが、今回は見事成功。
パーツが着々と仕上がっていき、岩本さんも三山さんの器用さに驚く。
岩本さん:1回目で上手く切れる人はいないです!
と、お褒めの言葉をいただいた。
気分が良くなってきた三山さん!「今日はいいロケだ」と言いながら残りのパーツもスムーズに作り、組み立て作業に入る。
楽し過ぎてあっという間に時間が経過してしまい…最後の方は自力で組子のコースターを完成させた!
キットを使っていた川辺アナより早く完成させた三山さん。
手先の器用さは、日頃のプラモデル作りで培われているようだ!
川辺アナは苦戦しながらも岩本さんのアドバイスでなんとか完成!
組子の魅力を1人でも多くの方へ届けたいと願う岩本さん。
組子を建具としてだけではなく、県内外の企業や商業施設のオブジェとして活用したり…
最近では耐震に活用するために耐力壁を開発・販売したりするなど、時代に合わせた組子細工の在り方を追求している。
飛鳥時代から伝わる伝統的な木工技術・組子の魅力を存分に見て、聞いて、体験して知れた三山さんと川辺アナ。
建具だけではなく名刺入れや小物入れ、耐力壁など、これからの組子の在り方を新しく学ぶことで、幅広い可能性を感じられる1日となった。
2人は自らの手で作り上げた組子のコースターを大切に持ち帰り、早く使いたいと思いながら帰っていった。
今回のさんさん歩はここまで!次回の記事をお楽しみに。
株式会社 土佐組子
住所:高知県高知市春野町西分80-1
電話:088-879-6246
情報提供:高知さんさんテレビ
文/さたけゆうや