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Back To 高知家の◯◯!高知の新名物!とさでん交通路面電車が生み出す奇跡の光景「トリプル・クロス」
この情報は2023年12月8日時点の情報となります。
今回訪れたのは、高知の観光名所・桂浜にある「桂浜水族館」。
桂浜水族館は「ハマスイ」の愛称で親しまれ、全国人気水族館ランキングで1位を獲得するなど多くの方から愛される水族館だ。
桂浜水族館を紹介した記事はこちら⇒イケメン飼育員やマスコットキャラクターで有名?「ハマスイ」こと桂浜水族館の魅力に迫ってみた
その歴史な長く、開園はなんと1931年。
水族館としては決して大きな施設ではないが、生き物との距離が近く、動物のにおいや個性を感じる展示で訪れた人を楽しませている。
写真提供:桂浜水族館
写真提供:桂浜水族館
写真提供:桂浜水族館
アシカやトド、ペンギンやカピバラ、魚類や爬虫類などが飼育されているが、今回注目したいのは近年人気が高まっている「コツメカワウソ」だ。
写真提供:桂浜水族館
キュートなルックスから人気が上昇中のコツメカワウソ。
桂浜水族館では2005年から本格飼育され始め、桂浜水族館の人気者となっている。
桜ちゃんと王子くん夫婦の間には何度か子どもが生まれ、現在も夫婦で子育てに奮闘中だ。
写真左から王子くん、桜ちゃん
コツメカワウソは好奇心旺盛で、器用な指先で塗装を剥いでみたり、隙間にものを詰め込んでみたり、木をガジガジと噛んでみたりと、イタズラや習性からくる行動で展示室の一部を破壊してしまうことがある。
こうしたイタズラが積み重なり、展示室は一部がズタズタになってしまっている現状なのだ。
写真提供:桂浜水族館
もちろんコツメカワウソが安全に暮らせるよう、壊れた部分はスタッフが修繕を重ねてきているが、それにも限界がある。
現在のカワウソ舎は築20年以上。
コツメカワウソのイタズラだけでなく、潮風にさらされる環境ということもあり経年劣化が激しくなってきている。
そこで、コツメカワウソに安全・安心な住環境を提供しようと、桂浜水族館は現在クラウドファンディングに挑戦している。
コツメカワウソを担当する丸野さんに、今回のクラウドファンディングについてお話を伺った。
-現在実施しているクラウドファンディングについて教えてください。
丸野さん:四国銀行さんの支援を受けて、現在クラウドファンディングに挑戦中です。「カワウソ舎、なんか変えるで大作戦」と称して、カワウソ舎のリニューアルとともに、現在絶滅の危機に瀕しているコツメカワウソの現状を知っていただける展示となるよう生まれ変わるプロジェクトになっています。
-具体的には、どのようなリニューアルを行う予定でしょうか。
丸野さん:表の見える部分だけでなく、裏の大黒柱も傷んでしまっている状況ですので、全面的な改修または建て替えになるかと思います。設計・施工は、地元の建設会社で森林の保全活動に力を入れている和建設さんに担当していただき、建材には県産材を使用する予定です。
-コツメカワウソたちが塗装を剥いだり、木をガジガジと噛んでしまうそうですね。ピカピカにリニューアルしても、またすぐ壊してしまいそうですが…
丸野さん:コツメカワウソによる破壊や経年劣化を前提として、代替が容易な設備を想定しています。のびのびと暮らしてもらいたいので、イタズラはどんどんやってくれ!という感じです。
写真提供:桂浜水族館
-コツメカワウソの危機的な現状を知ってもらうためということもプロジェクトの目的となっていますが、詳しく教えていただけますか。
丸野さん:可愛らしい見た目や仕草、人懐っこそうな雰囲気から、「飼いたい」と感じる人もいるかもしれませんが、実はコツメカワウソは乱獲や密輸、そして環境破壊から絶滅の危機に瀕しています。YouTubeやSNSで個人で飼育している動画を目にすることもあると思いますが、こうした背景を理解していただき、皆さんには水族館など安全な環境で飼育されているコツメカワウソたちを愛でていただけばと思っています。桂浜水族館のYouTubeチャンネルでは、啓発のための動画を投稿するなどしています。
その愛らしさから人気が高まるとともに、一部ではペット化が進んでしまっているというコツメカワウソ。
のびのびとカワウソらしく、末長く暮らしてもらうには、環境の整備と啓蒙が喫緊の課題なのだ。
桂浜水族館のコツメカワウソたちには、これからも思いっきりイタズラし、カワウソらしい習性で飼育員たちを困らせてもらいたい。
そのためには、まずはカワウソ舎をリニューアルすること。たくさんの支援が集まることを期待したい。
桂浜水族館のクラウドファンディングについてはこちら(↓)
https://readyfor.jp/projects/katurahama_aq2023
※支援募集は2023年12月26日午後11時まで
公益社団法人 桂浜水族館
住所:高知県高知市浦戸778(桂浜公園内)
電話:088-841-2437
文/長野春子