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この情報は2022年2月24日時点の情報となります。
目次
大阪の堺市南区を中心に活動している、よさこいチーム「ようきや輝楽(きらく)」。
そこでリーダーを務めるのは、よさこい発祥の地である高知県出身の内園 輝子(てるこ)さんです。
旦那様の転勤を機に高知から大阪へ移ってきた内園さんは、よさこいに魅了され続けている一人。県外に数あるよさこいチームの中でも、内園さんは一目置かれている存在です。
今回は、そんな内園さんに「ようきや輝楽」の活動はもちろん、県外でよさこいチームを作るに至った経緯やよさこいの魅力についてお話をお伺いしました。
─「ようきや輝楽」はどんなチームですか?
内園さん:『ようきや輝楽』は高知流の振付でよさこいを楽しむことができるチームです。
私が高知県出身ということもあって、大阪でも本場のよさこいを踊ることができるように指導しています。
よさこいは地域によって踊り方や鳴子の鳴らし方が少し違うので、大阪でも本場高知のよさこいを知ってもらえるように活動しています。
─なぜ高知県ではなく、大阪で活動されているんですか?
内園さん:大阪へは、主人の仕事の関係で高知から移動してきました。
当時、息子が通っていた保育園の園長が、高知県出身の私に「よさこいチームを立ち上げましょう」と声をかけてくれたことが、大阪で初めてよさこいを踊るきっかけになりました。
そんなご縁があったからこそ、今でも大阪でよさこいを踊ることができています。
─『ようきや輝楽』はどのような経緯で作られたのでしょうか?
内園さん:大阪で踊られている「よさこいソーラン」と、高知流の「よさこい」の踊り方の違いに衝撃を受けたからです。
練習に参加した当時は、振付から鳴子の鳴らし方まで違う踊り方に衝撃を受けたのを覚えています。
よさこいは時代の流れによって振付のアレンジが変わっていくものですが、当時の私は、高知流のよさこいをしたかったので、思い切ってよさこいソーランのチームから独立したことがきっかけでした。
─独立してからの活動は、いかがでしたか?
内園さん:独立後は、高知流のよさこいを指導している教室が少なく、その珍しさから人数がどんどん増えていき、多い時期で200人くらいの方を指導させてもらったこともあります。
それから数々のイベントに参加させていただいたり、有名な歌手の方とのコラボ出演などを果たしたりして、知名度も高いチームになりました。
─知名度が高くなれば、さらにオファーなども舞い込んできそうですね。
内園さん:そうですね。踊りを踊ってくれないかという依頼もくるようになり、日本だけではなく海外でも高知流のよさこいを披露したこともあります。
─活動している中で大切にしていることは何ですか?
内園さん:自分達が楽しみながらも、お客さんにも楽しんでもらえるような踊りを提供したい、そんな想いを大切にしています。
踊っている方も楽しくなければ、楽しさは伝わらないと思うんです。まずは自分達ができる活動をしながら、周りの人たちによさこいの良さを広めていけたらいいなと考えています。
─お写真を拝見すると、ご年配の方も多いように感じます。活動において、何か工夫されていることはありますか?
内園さん:年配の方の中には、年を重ねて体が動きにくくなったりして踊るのがちょっと難しい方もいます。そんな方でも踊れるように振付を工夫して、自分たちにできる範囲の振付で踊りを楽しむようにしています。
─振りは音楽に合わせてされると思うのですが、曲選びにも工夫があるのでしょうか?
内園さん:私たちの世代で想い出がある曲を取り入れるようにしています。その曲を聞けば、昔を思い出したりして、自然と楽しい気持ちになってくるんです。自分たちのできる振り付けで、なおかつ思い入れのある曲を採用すれば、踊っているほうも楽しく踊れますし、無理なく踊ることができます。
踊れなくなってきたからよさこいを辞めてしまうのではなくて、どんな人でも参加できて楽しく続けられるようなチーム作りをしつつ、お客さんにも楽しんでもらうことを心がけています。
─よさこいは、時代とともに振付が変わると仰られていました。そこにも関係してくるお話ですね。
内園さん:そうですね。ただ、よさこいを踊ることについて私は、高知流にこだわっているわけではないんです。高知流のよさこいを基本としつつも、そこに演歌や馴染みのある曲に振付けをして、皆さんによさこい踊りを知って、楽しんでもらえたらと考えています。
─今後「よさこい輝楽」をどのようなチームにしていきたいですか?
内園さん:誰もが気楽に参加できるようなチームを作っていきたいです。私が知っているよさこいは、誰でも参加できて楽しく踊れる自由なものでした。
今では、よさこいを始めるのにも衣装代や参加費でお金がかなりかかってしまうため、参加しにくい人も増えてきています。元気に踊っている子どもたちの姿を見ることが減り、少し寂しい気持ちもあります。
─そんな背景があったのですね。それは寂しいですね。
内園さん:これらの問題は、解決できると考えています。衣装については、周りの方々に支えてもらいながら衣装を作ってみたり、衣装のデザインなどいろいろなところで工夫したりすれば、衣装にかかる費用を抑えることができます。そうなれば、参加費を減らすこともできるはずです。
─できることから工夫していくのは、とても大切なことですよね。
内園さん:今は新型コロナウイルス感染症のこともあり、すぐの実現は難しいですが、今後はよさこいを始めたいけれど始められないといった人でも参加できるような、よさこいのチームを作っていきたいなと思います。
そして、他の地域でも同じように、みんなが楽しく気楽に参加できるチームが増えていけば嬉しいです。
─今後の夢は何ですか?
内園さん:よさこいは誰でも踊ることができるということを知ってもらい、踊りを通して高知県のことも知ってもらえたら嬉しいなと思っています。
よさこいの踊りは、誰もが楽しく鳴子を持って踊ることができるものです。そのため自分たちが手本となり、楽しく踊ることによって、老若男女問わず誰でも自由に踊ることができるということを知ってもらいたいです。
─SNSでどなたかが『ようきや輝楽』について投稿されているのを拝見しました。内園さんのMCも、よさこいイベントを盛り上げるきっかけになっているそうですね。
内園さん:踊りを披露する前に、鳴子踊りの歴史などは詳しく、私の知る限りでですがお話をさせていただいています。踊りを踊るだけではなく、高知県のことを知ってもらえるようなお話ができればと思っているんです。
イベントのときだけでなく、よさこいの踊りの指導のお手伝いをさせていただいている施設でも、観光地や歴史などの話をしています。高知県出身ということだけで興味を持ってくださる方もいるので、そのときはすごく嬉しいですね。
─お話を聞いてから踊りを見たら、また違った感覚でよさこいを楽しめそうですね。
内園さん:話を通して周りの人に高知県の良さをさらに知ってもらい、高知の発展に繋げることができたらいいなと思っています。
ようきや輝楽(きらく)
代表者:内園 輝子(てるこ)
住所:〒590-0134 大阪府堺市南区御池台3-48-8
電話番号:080-3108-8484