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高知県メディア初潜入! 高知名物「ミレービスケット」製造の始まりは名古屋にあり!?

この情報は2018年11月27日時点の情報となります。

高知名物として知名度の高いミレービスケット。実は製造工程の始まりは名古屋にあるとか?
ミレービスケットの”源流点”に高知県内メディアとして初潜入だ!

一度食べると止まらないクセになる味が人気を呼び、高知県はもとより全国にファンを拡大しているミレービスケット。

一般的には高知県の野村煎豆加工店が製造する「高知県のご当地お菓子」とされることが多いが、ミレービスケットを油で揚げる前のビスケット生地は名古屋で製造されているという情報を聞きつけた取材班。

その真相を確かめるべく、取材班は名古屋へ向かった。

 

老舗菓子メーカー 三ツ矢製菓へ

訪れたのは名古屋市に本社を構える「三ツ矢製菓」。創業は大正7年、会社としては昭和6年にキャンディーやゼリービーンズを作る菓子メーカーとして設立された老舗製菓会社だ。

話を聞かせてくれたのは総務部長の水谷さん。

―高知のミレービスケットの生地をこちらで作られていると聞いたのですが、本当ですか?

水谷さん:「はい、本当です。今から50年ほど前、昭和40年代に明治製菓(現在の社名は『明治』)からミレーの製造を引き継ぎました。野村煎豆加工店さんは当社が製造を始める前、つまり明治製菓でミレーを製造していた時代から取引があったようですので、ミレーとのつながりでいうと当社より野村さんの方が長いということになりますね。」

―ミレーの語源はなんですか?

水谷さん:「残念ながら、語源はよくわからないんです。ただ、「ミレー」の商標を持つ明治にライセンス料を払っているのは当社だけなので、当社で作ったビスケット生地以外は「ミレー」を名乗れないことになっています。会社によって「ミレービスケット」といったり「ミレーフライ」といったり、様々な名称で販売されています。」

やはり、高知のミレービスケットの源流点は名古屋にあるようだ。

今回は特別に、ミレービスケットのモトとなる素焼きのミレーを製造している現場を見せてもらえることに。

ミレーの源流点に潜入

そびえ立つ白い建造物は、ビスケット生地の主原料となる小麦粉の貯蔵タンク。トラックから運ばれた大量の小麦粉がこの中に貯蔵されているそうだ。

国際基準に準拠した衛生管理が行き届いた三ツ矢製菓の工場。異物が混入しないように取材班も万全な対策を施した後、いよいよ工場内部へ。

まず案内されたのがこの機械。

ここは主原料である小麦粉が砂糖、水と初めて出会う場所、

いわば「ミレービスケットの源流点」とも言える場所だ!

原材料が入れられた容器は次の工程へ。この大きなミキサーで約40分生地がこねられる。タイマーが設定されているものの、最終的には熟練者の「指先の感覚」で硬さを確かめ、出来上がりを判断するそうだ。

次は生地を伸ばす工程へ。ベルトコンベアーを流れながら三段階で徐々に薄く伸ばしていく。

わずか数ミリにまで薄く伸ばされた生地は丸く型で抜かれ、

ついにホンモノの証、ミレー「MIRE」の刻印とご対面!

かわいい赤ちゃんのようで、たまらなく愛おしくなってきた。

灼熱のオーブンへ

型を抜かれた大量のミレーたちは灼熱のオーブンに吸い込まれていく。

オーブンの長さは約50メートル。200℃超に熱せられたオーブンの中を、ミレーたちが駆け抜ける。

長旅を終えたミレーたちはきつね色になって再登場。辺りには香ばしく甘い香りが漂う。

焼きあがったミレーはパラパラと音をたてながら大きな弧を描き、次々と2階に吸い込まれていく。

2階に到着すると金属探知機とX線検査装置を通過して、いざ梱包の工程へ。

今回は特別に焼きたての”素焼きミレー”を試食させてもらった。

まだほのかに温かくサックサク。油で揚げられたミレービスケットと違いあっさり味だが、後味のほのかな甘みは間違いなくあのミレービスケットだ。

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