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絶品飯とも!仁淀川山椒と柑橘が香るきびなごの佃煮「黒きび」

       

この情報は2021年10月12日時点の情報となります。

高知県は食の宝庫!高知県各地で作られている「ごはんのお供」を、おすすめの食べ方とともに紹介していくシリーズ。第7弾は、豊後水道の入り口として「魚のゆりかご」と呼ばれるほどの豊かな漁場を持つ、宿毛市の「黒きび」をご紹介。

きびなごの佃煮「黒きび」をご紹介します

宿毛市の中心を流れる松田川が流れ込む宿毛湾は、豊後水道の入り口に広く面しており、「魚のゆりかご」と呼ばれるほどに、豊富な魚が生息している。その魚種は日本に生息する魚の4分の1に当たる1000種類を超えるほどで、豊かな漁場を持つ宿毛市は、土佐の漁師町として知られている。

豊富な魚種の中でも、「きびなご」は宿毛市を代表する魚である。

「きびなご」の体長は成魚で10cmほどと小さく、体は前後に細長く、青銀の縞がのびる美しい魚である。

天ぷらやフライ、南蛮漬けに酢の物と、どのように食べても美味しい「きびなご」だが、やはり最高なのは、新鮮でなければ食べられない刺身であろう。

すくも湾漁業協同組合が郵便局とタイアップし販売している「きびなごチルドゆうパック」は、朝どれで鮮度抜群の「きびなご」がご自宅で食べられると人気。販売が始まる4月~5月ごろを皆が心待ちにしている人気商品だ。清冽で味わい深い「きびなごの刺身」をぜひ一度味わってみていただきたい。

そして、今回ご紹介するのは、宿毛市でちりめんじゃこや干物を販売する浜田海産が「きびなご」の稚魚を佃煮にした「黒きび」だ。

きびなごの稚魚を醤油やみりんなどでシンプルに味付けし、炊き上げるのだが、味の決め手となるのはさわやかな香りの仁淀川山椒と宿毛の名産柑橘「直七(なおしち)」である。

「直七」はスダチの希少品種であり、もともとは広島県尾道市田熊(たくま)で栽培されており、正式名称は「田熊スダチ」である。しかし田熊での栽培は途絶えており、現在は主に高知県の南西に位置する幡多地区で栽培されている。なかでも、宿毛では料理に欠かすことのできない食酢として、古くから「酢みかん」として人々に愛され、大切に育てられてきた。

太陽を一杯に浴びて育った「直七」は、酸味はまろやかで、その味わいは実にさっぱりとしていて口あたりがよい。食材や料理を引き立て、活かす柑橘であることから、近年はチューハイや炭酸飲料にも使われ人気を博している。

 

きびなごの佃煮「黒きび」開封!

「黒きび」の瓶のふたを開けると、形のしっかりとした「きびなご」の稚魚と、仁淀川山椒の実が確認できる。

香ばしい佃煮の香りが広がり、その中に直七のさわやかな香気が感じられ、たまらなく食欲を刺激するのだ。

炊き立てのごはんの上にたっぷりと「黒きび」をのせ、いただいてみる。

しっかりと形をとどめた見た目に反して、「きびなご」は柔らかくふっくらと炊き上がっており、噛みしめると、「きびなご」とその身に絡みつく醤油の香ばしい味わいが口いっぱいに広がっていく。

また、仁淀川山椒のさわやかな辛みと香りが味わいを引き締めており、なんともたまらない。

なにより、後に残る直七のさっぱりとした味わいは、他の佃煮などと一線を画すものだ。

噛みしめるうちに、「きびなご」と仁淀川山椒、直七のさわやかな風味が一体となり、気が付けば茶碗の中は空になっている。

この味と香りの競演を、ぜひ一度お試しいただきたい。

 

お茶漬けにおむすび、味わい方はさまざまに

炊き立ての熱々ごはんに合わせるのが基本だが、お茶漬けもぜひ試していただきたい食べ方である。

今回のお茶漬けでは、大葉と梅干しを合わせ、さらに香りと味わいを足してみる。

まさに味わいと香りの洪水である。

「黒きび」の旨味と香りに、大葉と梅干のさわやかな味わいと香気が重なり、噛み進めて飲み込んだ後の余韻はため息がこぼれるほどである。

おそらく誰しもが、一口一口に幸福を感じずにはいられないであろう。

形が変わるだけで、味わいが変わるのだから不思議なものである。

「黒きび」のおむすびは、最も「黒きび」の味わいを楽しめるものかもしれない。たっぷりの「黒きび」をごはんに混ぜ合わせ、ふんわりと握り、大葉でくるめば完成だ。

大きく口を開けておむすびをほおばれば、口の中でほろりほろりと米と「黒きび」がほどけていく。

そして噛みしめるごとに、甘味と旨味、香りが口内に広がる。

米との一体感こそが、「黒きび」おむすびの神髄だといえるであろう。

お出かけの際や、お昼ごはんなどに是非お楽しみいただきたい。

 

「黒きび」のご購入はこちら

「黒きび」は宿毛市観光協会の窓口、宿毛まちのえき林邸(林邸カフェ)で購入できる。

また、宿毛特産品マルシェと浜田海産の通販サイトからもご購入いただけるので、是非一度お試しいただきたい。

 

有限会社 浜田海産

住所:〒788-0028 高知県宿毛市新港1126-7
TEL:0880-65-7101
HP:http://www.hamadakaisan.jp/

取材協力:宿毛市観光協会