グルメ
【高知グルメPro】地元愛されイタリアンから人気の和食屋に夜の〆の屋台餃子までそろう「廿代町」のおススメグルメ6選 食いしんぼおじさんマッキー牧元の高知満腹日記セレクション
この情報は2021年4月9日時点の情報となります。
海や山など豊かな自然に囲まれた高知には、美味しいグルメがたくさん。今回はその一つ、野生の肉を楽しむジビエ料理を提供しているお店をご紹介。
大阪・上本町にある「うえほんまちハイハイタウン」。
その一角に店を構える「酒場 ソラヤマ」は、昼はカレー専門店「梼原カリー」として営業、夜は鉄板料理やホルモンがそろう気軽な酒場だ。
この店の名物が、シカやイノシシを使ったジビエ料理。高知県の北西部・梼原(ゆすはら)町から仕入れる肉への思いを店主に聞いた。
「酒場 ソラヤマ」があるのは、近鉄上本町駅からすぐの「うえほんまちハイハイタウン」。
ファッション関係からクリニックまでさまざまな店が入る複合型商業施設だ。居酒屋が多く並び、飲兵衛に愛される地下1階に「ソラヤマ」はある。
すっきりとしたオープンな店構えは、入りやすい雰囲気。
サラリーマンが多いこの界隈で、美容師さんなどおしゃれなお客さんが集うというのも納得だ。
カウンター席のみの店内では、腕相撲のおもちゃやミニUFOキャッチャーなど、遊び心あふれるディスプレイが目をひく。
夜は焼肉の聖地・鶴橋で仕入れるハツやアカセンなどのホルモンを使った鉄板料理が人気だという。料理は半量などに対応してくれるので、ちょっと食べたい時にも心強いお店だ。
おすすめメニューは黒板をチェック。
ほぼ毎日書き換える黒板には、高知のカツオ料理が並ぶこともあるという。
司牡丹や酔鯨など、高知の日本酒が置かれているのがうれしい。
こちらでまず食べたいのが、お昼の店名になっている「梼原カリー」。高知県梼原町から仕入れるシカとイノシシのひき肉をたっぷり使った、看板料理だ。
お昼のメニューはこれ一本。
言われなければシカやイノシシとは気付かないほどくさみがなく食べやすいカレーは、辛さ控えめでさっぱりした味わい。
タマネギなどの野菜と、リンゴのフルーティさ、ココナッツミルクなどが奥深い風味を生み出している。
トッピングは日替りで、トマトのバジルあえやアンチョビブロッコリーといった野菜からしっとりとした鶏のハムなど肉類まで、種類もさまざまだという。現在お昼は休業中だが、同内容のカレーは夜も注文可能だ。ルーのみや半量など、あてや呑みの〆に合わせて対応してくれるのがありがたい。
粗めのミンチは梼原のシカとイノシシをほぼ半量ずつ使用。イノシシの脂が多い時にはシカの割合を増やすなど、微妙に調整しながら作り上げているという。
さっくりとした衣に包まれたシカカツもおすすめ。
ブロックからカットして特製のタレに一晩漬け込むシカ肉は、程よい弾力がありながら歯切れがよく、軽く食べられる。甘辛いタレがたっぷりかかり、お酒と相性抜群だ。
店主の保田 和橘(やすだ わきち)さんは、大阪出身ながら「どうしても梼原からジビエを仕入れたかった」という。
-梼原との関わりを教えてください。
保田さん:親しくしていた人のお父さんが、梼原の方だったんです。店をオープンしたのは4年前なんですが、その少し前に亡くなられて。本当にお世話になったので思い入れがあり、絶対に梼原からジビエを仕入れたいと、ずっと思っていました。でもそのころには梼原に解体処理場がなかったので、最初は大豊町のジビエを使っていました
-現在は梼原から仕入れているんですね。使われているジビエについて教えてください。
保田さん:梼原から仕入れるために、一年待ちました。3年前から、『ゆすはらジビエの里』のシカとイノシシを仕入れています。現地ですぐに解体、血抜きされているので、まったくくさみがないのが特徴です。ジビエは血抜きが遅いと一気にくさみが出るので、そのイメージで嫌いだと言う人も多いですが、うちで使っているものはすごく食べやすいため、ジビエが苦手な人でも大丈夫だと思います。
-今回ご紹介したメニュー以外だと、どんなジビエ料理がありますか?
保田さん:つくねを作ってチーズやナッツのソースをかけたり、シカのタンをスモークしたりすることもあります。蒸し豚ならぬ蒸しイノシシもおすすめ。ホルモンと同じく鉄板で焼いたり炊いたりと、カレー以外は、仕入れに合わせて日替りです。モモなど部位ごとに小出しして料理するので、毎日いろいろな味を楽しめますよ。なかでも一番注文が入るのはカレーですね。
(現在、仕入れの関係でビジエのメニューはカレーとカツのみ)
-今後、やってみたいジビエ料理はありますか?
保田さん:次の冬には、イノシシを使った一人鍋を始めたいと思っています。よく食べられている味噌ベースではなく、オリジナルの味にしたいです。
-ジビエ以外に高知のものを使っていれば教えてください。
保田さん:先ほど話した恩人の奥さんが梼原に住んでいるので、高知市内や梼原の野菜を送ってもらうことがあります。ゆずやミョウガが多いですね。カツオが送られてきた時には、鮮度を生かして刺身かタタキで出しています。以前働いていた立ち飲み店が魚と鉄板料理メインだったため、魚の扱いには自信があります。
大阪出身ながら、梼原への熱い思いを語ってくれた保田さん。今後も、高知のジビエを生かした料理の登場に期待したい。
酒場 ソラヤマ
住所:大阪府大阪市天王寺区上本町6-3-31 うえほんまちハイハイタウンB1
電話番号:06-7713-1892
営業時間:11:30〜14:00、17:00〜(昼は休業中)
定休日:不定休
※新型コロナウィルス感染症の影響により営業時間が変更になっている場合があります。
※本記事は、3月に取材した内容です。