グルメ
【高知グルメPro】地元愛されイタリアンから人気の和食屋に夜の〆の屋台餃子までそろう「廿代町」のおススメグルメ6選 食いしんぼおじさんマッキー牧元の高知満腹日記セレクション
この情報は2020年11月15日時点の情報となります。
立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スイーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、料理評論、紀行、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなす美食家・食べ歩きストのマッキー牧元さんが高知の食材・生産者さんをめぐって紹介する「高知満腹日記」。今回は、マッキー牧元さんがプライベートでもたびたび訪れている「変態シェフイタリアン」で提供される期間限定の鰹料理を紹介します。Go To キャンペーンで是非訪ねていただきたい名店「オンベリーコ」です。
「うう〜ん」
食べて唸り、にっこりと笑った。
土佐町の「オンベリーコ」で「自家製鰹の生ハムのブルスケッタ」である。
みなさん覚えておられるだろうか。
7月に「高知満腹日記」連載100回記念として行った、「変態シェフお願い鰹レシピ」企画である。
この企画にはこの人しかいないと思い「オンベリーコ」の高橋シェフにお願いした。
私が「変態」と呼ぶ高橋シェフに最近のことを聞けば、
「仕込みが忙しくて新しい料理を作る暇がありません。豆も乾燥したものをじっくり戻すことから始めてますから」
と、言いながらどこか嬉しそうである。根っから料理が好きなのだ。
だから寝る間も惜しまず料理を作り続ける。
彼の中には効率という言葉がない。
ただひたすら丁寧に丹念に料理を作り続ける。
小さな店で客数も限られているのに、ラグーソース(ミートソース)だけで、牛、鴨、鹿、猪 と4種類。
牛尾や胃袋の煮込みもあるし、各種ソーセージも全て手作りである。
愛を込めて、こういう人を私は「変態」と呼びたい。
そして、鰹の新しいレシピを考えてください、それをお店でも出してくださいという無茶振りにもかかわらず、高橋シェフは快く受けてくださり、完成したのが「自家製鰹の生ハム」と「鰹のハーブカツレツ」である。
記事を読む&レシピ動画を見る▶▶色鮮やかな鰹の新メニュー!オンベリーコの『鰹のハーブカツレツ』
まず生ハムをいただいた。
パウダー状のフェンネル、ねずの実 オレガノ 生姜などと、塩と砂糖で6時間マリネしてから乾燥させたハムである。
エシャロットと新生姜を添え、パンにはリコッタチーズと粒マスタードを混ぜた自家製マヨネーズを塗っている。
見た目は、鰹の刺身が乗ったパンといった趣なれど、一口食べて目が見開いた。
鰹は実にしなやかで、噛めば、鰹の鉄分の香りがした後に様々な香りが漂ってくる。
森の中に迷い込んだ鰹といった感じがする、香りの潜み方がいい。
戻りガツオの脂とマヨネーズの油分も素直に馴染んで、実においしい。
新たな料理なのに、どこかで食べたことがあるような自然感がある。
さあ次はカツレツである。
ニンニクオイルを塗ってねかせ、香りを馴染ませた鰹に衣をつける。
溶き卵と小麦粉をつけたらハーブパン粉の登場である。
パン粉には、パセリ、ローズマリー、セージ、タイム、ニンニクなどが入っていいるという。
それをさっと揚げ、ほうれん草のペーストとピスタチオ、胡桃によるサルサベルデを添え、ソースを流す。
クリーム色のソースは、日本酒の桂月と魚の出汁とで作った、フォンドゥータソース風だという。
一切れ切った口に運ぶと、勇壮な血潮の香りが広がり、爽やかなハーブ香がそこに響き渡った。
山野から流れ出た養分が川に溶け、海に流れ込む。
そんな光景が浮かぶカツレツである。
このカツレツと生ハムを、鰹の入荷次第だが、11月21日(土)から12月まで金・土・日曜日限定で提供してくれるという。
この他にも、丁寧に作られて味わいが心を温める「レンズ豆のズッパ(スープ)」や、
甘いレバー味が効いている「原木椎茸と鶏肉のボスカイオーラ(パスタ料理)」といった素晴らしい料理も待ち構えている。
さあ、愛すべき変態イタリアンシェフの鰹料理を食べに、出かけよう。
Ombelico(オンベリーコ)
住所:高知県土佐郡土佐町田井1353-2
電話:0887-72-9186
営業時間:ランチ/午前11時~午後2時、ディナー/午後6時~午後10時(1組限定)
定休日:木曜日
鰹のハーブカツレツ」と「自家製鰹の生ハム」は11月21日(土)から12月まで金・土・日曜日限定で提供。
※カツオの入荷次第で提供できない場合があります。また提供期日が早く終了する場合があります。
※詳細はお店に直接お問い合わせください