イベント・レジャー, 観光, 関西関連
黒潮を泳ぐ豊かな生命を感じてほしい 大阪海遊館海洋生物研究所『以布利センター』
この情報は2020年8月6日時点の情報となります。
その川の青さから「仁淀ブルー」と称される、清流・仁淀川。川遊びに、釣りにと様々な目的で訪れる人が多い川だ。この夏おススメの「高知家の◯◯的」鉄板モデルコースを紹介するぞ。
目次
高知市の西隣に位置するいの町。高知市中心部から車で30分というアクセスの良さと、仁淀川をはじめとする豊かな自然が魅力の町だ。
そんないの町に、県内随一の川遊びスポットがある。
いの町の市街地を抜けると見えてくる「仁淀川橋(通称:銀橋)」。その橋のたもとに広がる「波川(はかわ)公園」だ。こちらが、デイキャンプや水遊びに訪れる人で連日賑わう大人気スポット。
週末にはバーベキューをする人でいっぱいになるスペースがこちら。葉の茂った木立が、真夏のギラギラと照りつける日差しを遮ってくれる。
木立の奥には遊具があり、川遊び→バーベキュー→遊具と子どもたちも飽きることなく1日中楽しめる。
波川公園の前に広がる川は、川幅が広く流れも穏やか。
◯◯取材班が訪れたこの日は、平日の午前中。それでも川遊びを楽しんでいる人たちがチラホラ。午後になると人出が増えていた。
友達同士で遊んだり、子どもとチャプチャプと足をつけたり、河原でのんびりしたり。その少し上流ではカヌー、そのさらに上流には鮎釣りに興じる人たち。と、仁淀川の河原には、それぞれの過ごし方で楽しんでいる姿が見られた。
ちなみに、仁淀川は「水辺利用率」が全国1位の川。前述したような川遊びや釣りなどで訪れる人が、全国で最も多い川なのである。
8月がそのピーク。仁淀川を楽しむには最適なシーズンとなる。
また、8月の毎週日曜日には、仁淀川流域の食材を使ったアイスクリームやかき氷、飲み物などが販売される「銀橋マルシェ」が開催される。たくさん遊んで、地元の美味しいものを食べてと、仁淀川のめぐみを満喫できるイベントになっている。
たっぷり遊んで、そろそろ帰ろうかとなった時に思い出してほしいのが、近接する「かんぽの宿」。
ここで温泉に入り1日の疲れを癒したら、あらゆる楽しみ・癒しを詰め込んだ1日になること間違いなしだ。
ゆっくりと仁淀川を楽しみたいという方におすすめしたいのが、こちらのコース。
日頃の喧騒を忘れ、ゆったりと流れる時間を感じ、伝統に触れる1日を過ごすことができるぞ。
まずは風情ある屋形船への乗船からスタート。
穏やかな仁淀川を風情ある屋形船でくだると、不思議と時間もゆっくりと流れているように感じる。
屋形船の中は飲食可能。事前予約できる「仁淀川弁当」は、鮎が一匹入った豪華なお弁当。
副菜は季節を感じる高知の食材がたくさんで、その名の通り仁淀川の恵みが詰まったお弁当だ。
このお弁当を食べながら、窓の外に目をやるとこの景色。
思わず深呼吸をしたくなるような癒しの時間だ。
屋形船の後に訪れてほしいのが、土佐和紙工芸村「くらうど」。いの町は和紙の一大産地でもあり、その伝統の紙漉きを体験できる場所。
ハガキやうちわなど、ほとんどのものが1時間以内で制作でき、思い出になる紙漉き体験。
屋形船と相まって、歴史と伝統を感じる一日を過ごすことができる。
日帰りなんて物足りない!たっぷり仁淀川を楽しみたいという方には、河原でのキャンプがおすすめ。
まずは情報収集ということで、いの町観光協会へ。
キャンプができる場所や、地元の食材をゲットできるお店をいくつか教えてもらい、いざ出発!
まず立ち寄ったのが「マチダ牛肉店」。同じいの町の山で「土佐あかうし」を飼育し、販売している畜産農家さんが営む精肉店だ。
土佐あかうしは高知県で生産されている褐毛和種で、旨味を蓄えた赤身とサシのバランスがよさが特徴。高知県内で、畜産から精肉店まで手がける農家さんは数えるほどしかいない。マチダ牛肉店は、その貴重な1店なのだ。
マチダ牛肉店で提供するお肉のファンは県内はもちろん、県外にも多い。また、飲食店を営むお客様からの注文も多く、プロにも愛されるお店だ。
次に立ち寄ったのが「みやもと鮮魚店」。
イートインが可能で、その場で捌いて定食にしてくれる。
今回は、「真よこの新子」をお持ち帰りでオーダー。「真よこの新子」とは、クロマグロの子どものこと。高知では、この時期に取れる柑橘「ブシュカン」の削り皮や果汁と一緒に食べる季節の味だ。
バーベキューだけでなく、お魚も加わったことでご飯へのモチベーションがぐんぐん上昇。
そして最後に立ち寄ったのが、「道の駅633美(むささび)の里」。
新鮮なお野菜がズラリ。一袋にたくさん入って、お値段はリーズナブル。ついついたくさん買ってしまう。
食材が全て揃ったら、最終目的地である「漉地(すきじ)」の河原へ。
◯◯取材班は色々と寄り道してしまったが、いの町市街地から寄り道なしで車で30分ほどの場所だ。
車は下八川小学校跡地へ駐車できる。
国道194号から階段を降りると、そこはすぐ川。
うっとりしてしまうほどの透明度。
流れは穏やかで、水深も浅めのところがあり、安心して遊べる場所だ。水温は上流域ということもあって低めだが、入っているうちに慣れていくので大丈夫。
川でひとしきり遊んだら、お待ちかねのご飯タイム。
炭火で焼いた「土佐あかうし」は、旨味が濃厚で格別の美味しさ。
新子の刺身は、すりおろした「ぶしゅかん」の皮が香りが爽やかで、お味はもちろん言うことなし。これがキャンプで食べられるとは、なんて贅沢。
道の駅で買ったシシトウは鶏肉と一緒にソテー。一つ一つの食材が美味しいので、調味料やタレは最低限でOKだ。
川の音を聞きながら、太陽の下で地元の食材を満喫。これ以上の贅沢はあるのだろうか。
そして、お腹がいっぱいになったら、また川に入ってクールダウンするもよし、お昼寝するもよし。自由な時間を過ごすことができるのも、時間がたっぷりあるキャンプならでは。
いの町の食と自然をこれでもかと盛り込んだ「がっつり満喫キャンプコース」なら、仁淀川の魅力が存分に体感できるはず。忘れられない夏の思い出になること受け合いだ。
透明度が高く、流域に川遊びを楽しめるスポットが数多くある仁淀川。
バーベキューやピクニックなどで河原を利用した際には、ごみを残して行かないことはもちろんのこと、河原で直火で焚き火などをしない、炭はしっかりと処理して持ち帰るなどマナーを守って利用することを意識したい。
「来た時よりも綺麗にして帰る」という思いで利用する人が増えれば増えるほど、仁淀川は綺麗になる。来年も、そしてその先も、仁淀ブルーを楽しむために一人一人の心がけが大切だ。
今回は3つのコースを紹介したが、仁淀川の楽しみ方はまだまだたくさん。遊びつくして、川遊びの達人を目指そう。
取材協力:いの町観光協会
文/長野春子