観光, 関西関連
ヒノキではぐくむ交流「枚方市役所観光交流課」高知・四万十市と大阪・枚方市の繋がり
この情報は2018年4月1日時点の情報となります。
高知の観光名所「高知城」を無料で案内してくれるボランティアガイドと巡ると、高知城を何倍も楽しめる!
高知城を無料で案内してくれる観光ガイドがいることをご存知だろうか。
これはNPO法人「土佐観光ガイドボランティア協会」が行っているサービスで、ガイドさんは青い帽子とジャケットがトレードマーク。どんな案内をしてくれるのか体験してみたので、その様子をレポートした。
案内してくれたのは、優しい語り口と笑顔が素敵な森岡昭雄さん。
ガイドは高知公園の外れにある山内一豊像から始まる。山内一豊は高知城を築城した土佐藩の初代藩主。ガイドでは高知の歴史を知らない人でも分かりやすいよう、山内一豊が高知にやってきた経緯や高知に来てからの活躍など、分かりやすく説明してくれる。
森岡さんのカバンにはラミネート加工された写真がたくさん入っていて、場所によっていろいろな補足説明をしてくれる。
ここで教えてくれたのは、桂浜にある坂本龍馬像との違い。戦時中、日本中にあった銅像のほとんどが兵器に転用するために接収され、この山内一豊像も対象となったが、例外的に桂浜の坂本龍馬像は撤去されなかったそうだ。銅像つながりで高知に関連したいろんな情報を教えてくれるのは嬉しい。
山内一豊像の横から高知城を見上げるこの場所は森岡さんオススメのフォトスポット。ちなみに、ここ以外にもオススメの撮影場所をいくつも案内してくれる。
続いて高知城の表門である「追手門」へ向かう。すると、追手門の横にある石垣に近寄る森岡さん。
ガイドさんの手作りだという長い棒を持って、「この石のどこかに、カタカナの文字が彫ってあります。どこにあるか分かりますか?」と訪ねてくる。実は石垣に使われている石のいくつかに、造成時の目印にしたと思われるカタカナ文字の刻印が入っているのだ。「このあたり」というヒントがないと見つけるのは至難の技。
追手門を過ぎると天守に向けて階段を上って行く。一見、何の変哲も無い階段のように見えるが…
「階段の幅が手前は広いのに、この先は細くなってるでしょう?そして、手前は段差が低いのに奥は段差が大きくなっている。これは、敵軍が侵入するときのスピードを落とすためです。そして、渋滞している敵軍の背後から弓などで狙えるように設計されているんです。」と森岡さん。
ただの階段にもいろんなストーリーが隠れているのだ。
石垣の種類や敷地内の生えている植物の話など、豊富な知識量と分かりやすい説明が続きながら、徐々に本丸に向かって上っていく。三の丸、二の丸を通り過ぎ、ついに天守のある本丸に到着だ。
天守の最上階では四方がベランダ状になっていて、高知市内を見渡すことができる。坂本龍馬の生誕地や江戸時代の階級社会の話など、ここでは高知市の街並みと関連した解説をしてくれる。
さらに、「高知」の地名に関連したこんな豆知識も。
「『こうち』は昔、「河中」と書かれていたんです。それが「高智」になって、いまの「高知」になったんだけれども、高智から高知に変わった理由が分かっていないんですね。高知の人は、お酒を飲んで日を忘れるからかなぁ(笑)」と森岡さん。
始まりの山内一豊像から約2時間でガイドツアーは終了。記事では紹介できなかったが、明日誰かに話したくなるような話が他にも盛りだくさん。観光客だけでなく、地元の人でも充分に楽しめるのではないだろうか。
高知城のボランティアガイドは基本的に1週間前までにFAXでの予約が必要だが、追手門を入って左手にある高知城観光案内所に常駐しているガイドさんの予定が空いていたら、その場でガイドを頼むこともできるそうだ。また、案内の内容や時間もお客さんの都合に合わせて相談できるそう。
高知城を何倍も楽しむことのできるガイドツアー。高知城に訪れた際には利用してみてはいかがだろうか。
高知城
住所: 高知県高知市丸ノ内1-2-2-1
電話番号:088-824-5701
ホームページ:http://kochipark.jp/kochijyo/
高知城天守・懐徳館・東多門・廊下門の利用料
18歳以上 420円(20名以上団体 330円)
18歳未満 無料
※身体障害者手帳などは無料。詳しくはホームページにて。
NPO法人 土佐観光ガイドボランティア協会
住所:高知市上町2-6-33(龍馬の生まれたまち記念館内)
申し込み方法:ガイド希望日の一週間前までに、「龍馬の生まれたまち記念館」ホームページ(http://ryoma-hometown.com/volunteer-guide)より「観光ガイド申込書」をプリントアウトし、必要事項を記入のうえ、協会(088-881-1456)までFAXで申し込み。
受付時間:9:00~16:00
文:このり れいこ