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「終わるよさこい」に「始まるよさこい」受け継がれていくよさこいへの熱い思い

この情報は2025年8月17日時点の情報となります。

約18,000人の踊り子が参加した、2025年の「第72回よさこい祭り」。降り続ける厳しい雨に悪戦苦闘しながらも、全力の演舞を見せ観客たちを沸かせた。
そんな中、今年が最後の参加となる「obrigado花山海」、初めての参加となる「にんにん日高 Supported by 芋屋金次郎」の踊りを追った。

笑顔で一区切りの別れを「obrigado花山海」

2025年の「第72回よさこい祭り」は、8月10日の激しい豪雨、11日の降り続ける雨に翻弄されながらも、高知県内、日本全国、そして海外から約18,000人の踊り子が参加し全力の演舞を見せ、本番の2日間を終えた。

そんな中、躍動感あふれるラテンダンスと大地を揺らす太鼓の響きで、2009年より「よさこい祭り」を盛り上げてきた「obrigado花山海」はその歴史に幕を下ろした。

よさこい祭りでも数少なくなった生バンドチームである「obrigado花山海」。

地方車の上で楽しそうに鳴らすホーンやギター、ベース。その後ろに様々な打楽器隊が続き、沿道の観衆に愉快で心を盛り上げる音を響かせる。

その音に率いられた踊り子たちが一体となりチームのエネルギーを送るのが「obrigado花山海」だ。

2007年、高知学芸中高等学校の創立50周年記念として「創立50周年学芸蓮」、2008年に「obirigado学芸蓮」として参加したことをきっかけに、「これからもずっとよさこいを楽しもう」と2009年、高知を象徴する自然風景、花と山と海をチーム名に取り入れ結成された「obrigado花山海」。

「正調よさこい」から始まり、ロック調やテクノ、和太鼓など様々な変化を遂げてきたよさこいの中で、「obrigado花山海」のラテンやサンバ、レゲエ、アフリカンミュージックと融合した踊りと音楽は、毎年「よさこい祭り」を彩り、会場を盛り上げてきた。

沿道では観客の皆が手拍子を打ちながら、リズムに乗って身体を揺らし、会場が一体となる。

よさこいにサンバカーニバルを融合させたようなそのスタイルは「いや。かっこいいやか」と、様々なチームに刺激を与え、よさこいのさらなる音楽や踊りの多様性、自由さを広げていったのだ。

今年を最後とする理由は「みなだいぶ年をとってきたから」だと言うが、パワフルで力強い演奏と踊りは観客を自然と笑顔にさせる。

「まだまだやれるろう」「また来年もやってや」という声は多く、残念な気持ちは大きい。

だが、間違いなく「obrigado花山海」がよさこいに残してきたものは、これから未来へと受け継がれていくはずだ。

 

新たなチームが躍動!よさこいはずっとこれからも

高知よさこいの歴史を紡いできたチームが幕を下ろすとしても、「高知よさこい祭り」は終わることはない。

今年県内県外から新たに参加したチームは13チーム。

そのうちのひとつが高知県日高村の「にんにん日高 Supported by 芋屋金次郎」である。

みんなが笑顔で踊ろうと、「にんにん」をチーム名に取り入れた「にんにん日高」は、日高村の村制70周年の際に、「日高よさこいブギウギ」という踊りをおどったのがきっかけで出来たチームだ。

「よさこいは楽しいね」「また踊りたいよね」「よさこいまつりにも出てみたいよね」と、皆の気持ちがまとまり、日高村から20年ぶりのチーム参加となった。

踊り子の多くは日高村在住だが、一緒にやろうとそれ以外の踊り子たちも多く集まり、踊り子・スタッフ合わせ総勢135名と多くの仲間が集まった。

様々なところから多くのアドバイスやサポートを受けた「にんにん日高」は、皆が実に楽しそうに踊る。

アナウンスがなければ「初参加」だと気づかない観客の方も多かっただろう。

えんじの衣装に、ドウダンツツジや、コスモス、お茶の花といった日高の有名な花をあしらい、袖には「にんにん日高」の文字。

老若男女が「にんにん」と。またひとつ、「よさこい祭り」に新たなチームが加わった。

 

よさこい祭りはこれからも

踊り子たちが満面の笑顔で終えた「よさこい祭り2025」だが、課題もたくさんある。

高齢化にともなうチームや競演場・演舞場のスタッフ不足、宿泊施設の不足や年々厳しくなる気温・天候との闘い、資金面での問題等々。

だが、ひとつひとつを解消しながら「高知よさこい」は未来へと進んでいく。

ある県外チームの代表者が満面の笑顔で嬉しそうに言ってくれた。

「よさこいの本場、高知で踊るのが夢でやっと来ることが出来ました」と。

いまや全国・世界へと広がっている「よさこい」を、その原点である高知からなくすわけにはいかない。

高知の夏は、よさこいとともにあるのだから。