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この情報は2020年2月18日時点の情報となります。
高知市春野町で育てられているブランド苺「煌稀(きらめき)の果実」。味、形、サイズを厳選したとっておきの苺は、ギネス世界記録も夢じゃない世界クラスのビッグサイズ。取材をしてみると、サイズだけではない、こだわりの詰まった苺だった。
高知市中心部から車で約20分ほど西にある春野地区。こちらにあるのが「森強(もりつよし)の苺農園」だ。
この農園で、かなりのビッグサイズの苺が作られているということで、苺大好きな〇〇取材班はワクワクしながらビニールハウスへお邪魔することに。ハウスの中に入った途端、甘い香りが鼻を抜ける。
今回ご案内いただいたのは、農園の名前にもなっている経営者の森 強(もり つよし)さんだ。
森さんは高知県出身で、高知工科大学を卒業後は県外で造船業に就いていたが、2004年に脱サラ。高知へUターンした。そのころ、国内の食料自給率が40%を切ったというニュースが取り上げられており、農業を始めようと決意。ゼロから農業をスタートさせた。
-色々な作物がある中で、苺を作ろうと思ったのはなぜですか?
森さん:両親も親戚も農業を営んでいたわけではなく、設備がない、お金もない状態。そんな中で、苺が一番始めやすいと聞いたので決めました。
-農業を始められてどうでしたか?
森さん:農業はそんな簡単な世界ではないことを痛感しました。2年間は、全く収穫に至らず、苗も育てることができませんでしたね。苺の病気が流行した時期と重なったことも不運でしたね。
-その後は、どうやって軌道にのせたんですか?
森さん:そこからは独学です。本格的に勉強し取り組んでいくと、そのうち偶然大きな苺ができ始めたんですよ。
-偶然できるものなんですね。
森さん:水質日本一の仁淀川水系の水と、全国でも有数の日照条件も生育に関係していると思います。環境制御システムを取り入れながら、研究に研究を重ねました。一度見てください。
そういって、見せていただいたのは、朝収穫したばかりの苺!
ここから、サイズや形、味にこだわり厳選したものを「煌稀(きらめき) の果実」というブランドで販売している。大粒の苺は、期間が1〜2月のわずか1カ月間しか採れず、出荷量が年間で数百個という希少価値の高い苺なのだ。
実際見せていただくと、一粒一粒がでかい!真ん中あたりに少し実を隠しているのがスーパーで見かける一般的サイズの苺。それと比較すると、2~3倍はある大粒の苺だ。
「煌稀の果実」は、日本を代表する一流料亭の「京都吉兆本店」の社長兼総料理長から絶賛され、平成26年から本店の食後のデザートとして提供されている品だ。
みんなが気になっているであろう、販売価格はこちら!
賞味容量600g、9~12粒(1粒60g前後)入りで、なんと2万円!
こちらは、賞味容量360gで9~12粒(1粒40g前後)入りで、5,980円!
「煌稀の果実」は、森強の苺農園のHPから購入ができるようになっている(※期間限定で販売のため要問合せ)。一般的なサイズも、「完熟いちご」として販売されているので、ぜひHPをご覧いただきたい。
また、香美市土佐山田町の「バリュー」というスーパーでは、「森さんのいちご」として販売されているそうだ。同じ品種ではないが、同じ栽培方法の苺が比較的
こだわりが詰まったスーパー「バリュー」に関する記事はこちら⇒無添加!自然派!地元愛!料理をする人を応援する地域密着スーパー「バリュー」がこだわりスーパーに変身したワケ
ここで、通常規格外のため販売されていない巨大な苺があるというので見せてもらうことに。
「販売用よりも少し大きめです。」と、計りに乗せて持ってきてくれたのが、こちら!
なんと100g越え!通常サイズが20g前後ということなので、約5倍の重量!
森さん:今日はもっと大きなものがちょうど収穫を迎えたので、ぜひ見てください。
えっ!これよりもまだ大きい苺??と思いながらハウスの中をついていくと、
うそでしょ!!(驚)と、思わずを声をあげてしまった取材班の前にあった苺は、
もはや苺の形をしていない物体がそこに。真ん中に埋れてしまっているのが、苺のヘタか?もはや認識できない。
この超ビッグサイズサイズの苺が何個もある。
早速、収穫していただいた中で一番大きな苺を計量することに。その重さ、なんと!
驚愕の196g!写真では大きさがわからない方のために、皆さんに馴染みがあるヤクルトと名刺を横に並べてみた。
はるかに大きい!
ちなみに、ギネス世界記録に認定されている苺は、2015年に福岡県の農家さんが作った250gの苺だそうだ。英国で32年間保持されていた233gを超えての記録だった。
森さん:ギネスが更新された翌年に、うちも239gの苺ができました。なので、自称ギネス2位なんです(笑)。
(森さん撮影)
一般的に大きいサイズの苺は、大味と表現されることがあるが、お味はいかがなものか。取材班は1個、いや、普通サイズ10個分ほどはある苺をいただくことに。
森さん:先端がより甘いので、ヘタを外して、ヘタから食べていくと最後まで美味しく食べられますよ。あとは、冷蔵庫で冷やすと果糖がぼやけるので常温で食べる方がおいしいです。すぐ食べないときは、冷蔵保存したほうがいいですが、その時も食べる少し前に常温に戻してから食べるのがおすすめです。
森さんの教え通りヘタの部分からいただいてみる。ヘタの部分でも十分な甘さ。先端にいくと、さらに甘さが凝縮されていく!甘さも十分、食べ応えも十分で、1個食べただけなのに大満足。大味ではないかと疑ってしまって反省。
森さんによると、工業技術センターで測ってもらった結果、県内で一般的に販売されている苺の糖度は9度前後だというが、森さんが作る「煌稀の果実」は11.9度だったという。通常のサイズの苺でも9.8度と、一般的なものより糖度が高い。
-おいしい苺の見分け方はありますか?
森さん:一般的に言われているのは、ヘタから苺表面の粒粒までの距離が遠いものがおいしいと言われていますね。ただ、人によっては、甘すぎるとクドイと感じることもあるので、私としては色んな苺を食べていただいて、好みの苺を作る生産者を見つけることが一番だと思います。
-特にこだわっていることはありますか?
森さん:私の経営理念は「食の価値を届ける」ことです。量産することや形を揃えることも大事なことかもしれませんが、私は味にこだわっていきたいと思います。味の変動が極力ないようにコントロールしています。
-最後に読者へのメッセージをお願いします。
森さん:今、イチゴだけではなく、ぶどうや柑橘類など、他のフルーツにも挑戦をしています。高知はミョウガやナス、ニラなどの生産量が日本一ということもあって、野菜のイメージが強いと思いますが、これからは、果物でも高知に注目してもらえるように挑戦していきます。高知家の果物の魅力を伝えていくので、よろしくお願いします。
これからは流通にも一層力を入れていきたいという森さん。今後は苺はもちろん、森さんの作る他の果物にも注目だ。
森強の苺農園
住所:高知市春野町弘岡下129
https://mori-strawberry.com/
(Facebookページもあります「高知 森強の苺農園」)