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この情報は2017年11月5日時点の情報となります。
限られた予算でも、めいっぱい高知を楽しみ尽くしたい!ということで、前回は東京から高知までの快適でお得なアクセス方法をご案内しました。交通費を抑えたら、次に気になるのは宿泊費と食事代。でも、ご当地ならではの食とお酒や、自然の中での癒しの時間は満喫したい……今回はそんなワガママをまるごと叶えるプランをご紹介します。
目次
おすすめするのは、「どぶろく特区」三原村の農家民宿で日本の原風景とおもてなしの心につつまれる、とっておきの宿泊体験。
「どぶろく特区」三原村は、高知県西部幡多地域のど真ん中に位置する山村。標高120メートルの台地ならではの寒暖差があり、美しい水と新鮮な空気に恵まれ、県内有数の米どころとして知られています。村の人は古くから、山から湧き出る水をひいて稲を育てています。そして自ら育てたお米でどぶろくを造り、祭りや祝い事で飲んでいました。しかし明治以降、一般家庭での酒造が禁止され、その味は幻のものとなってしまいました。
それからおよそ100年。村は「どぶろく特区」の許可を得て、再び伝統の味を復活させたのです。
現在三原村では5軒の農家さんが民宿を営まれていて、どのお宿でも1泊2食に自家製のどぶろく1合がついて6,500円という驚きのお値段で村の暮らしを体験することができます!
百聞は一見にしかず、ということで早速三原村へGO!都会では味わえない澄んだ空気と静かな山村の風景に心が癒されます。
まずお邪魔したのは、さわやかなミントグリーンの壁が目印の「NOKO」さん。
迎えてくれたのは朗らかなおかみさんと、とってもフレンドリーなご主人。三原村の味覚が満載の日替わりランチをいただきました。
嬉しいのは、昔ながらのかまどで炊いた三原米がいただけること。大きなお釜の登場に、思わず歓声が上がります。重たい木の蓋をあけると、炊きたての香りとふっくらつやつやに輝くご飯が。
そして本日のメニューがこちら。素朴なおかずがいっぱいで、見るだけで健康になれそうです。
この品揃えで、お値段なんと700円(かまどご飯のおかわりもOK)! 都内のランチなら、倍くらいはしそう。料理に使われているのは、宿の方が育てた野菜や近くで獲れた食材ばかり。「冬はストーブに薪をくべて、その上で焼く“豆腐ピザ”が最高なのよ」とご主人。話は尽きず、「また来るね!」と言いたくなるアットホームなおもてなし、ありがとうございました!
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次に向かったのは、今回の旅のお宿、農家民宿「今ちゃん」。
まずはやっぱり「どぶろく特区」三原村に来たからには、幻の酒どぶろくを味わい尽くしたい!というわけで早速飲ませていただいたのがこちら。村で作られている全7種のどぶろくを1合ずつ楽しめる「どぶろく7種飲み比べセット」(3,600円)。お酒の名前にちなんだラベルがかわいいミニボトル入りです。
どぶろくの原材料は、米と水と麹のみ。もろみを濾さない白く濁った生酒は、瓶詰め後も発酵をつづける「生きたお酒」です。お気に入りの一杯を見つけるべく、いざ実飲!
まずいただいたのは、甘口のどぶろく「富㐂」。瓶をゆっくりと逆さにして、上澄みともろみを混ぜていただきます。初めて飲むどぶろく、そのお味は……ふんわりとしたお米の甘みと華やかな香りに、軽やかな後口。日本酒はちょっと…という人にもおすすめしたいフルーティな味わい。
続いて頂いたのは、辛口の「こぼれ雪」。口に含むと辛味と酸味がゆっくりと広がり、飲み口はスッキリ。お米の形が残っているのもどぶろくならでは。「こぼれ雪」の名は、まっしろな米粒を雪に見立ててつけられたそう。
そして本日のお宿「今ちゃん」で作られる「椿姫の伝説」。こちらも甘口のどぶろくですが、甘みと辛みのバランスが良く、どんどん杯が進む飲みやすさ。「健康や美容に良いどぶろくを、もっと女性にも飲んでもらいたくて」というおかみさんの思いが詰まっています。
飲み比べてみて驚かされるのが、7本のどぶろくそれぞれの個性。同じ村で作られたどぶろくにも、一軒一軒の農家さんのこだわりと愛情が感じられます。発酵が進むにつれてコクやまろみが増し、味わいに変化があるのもどぶろくの楽しみのひとつだとか。ぜひ自分でお気に入りの味を見つけてみて。
ほろ酔い気分で離れのお部屋に移動。田舎の親戚の家に遊びに来たような、広々したお部屋で身も心もリラックス。
季節の花がたくさん咲いた庭から見えるのは、どこまでも続く美しい山と田んぼ。小雨の後には、山から虹のプレゼントが。訪れた人だけが味わえる、スローな時間に身をゆだねて。
そして待ちに待った夕食!寒い季節に嬉しい、美味しそうな鍋が出てきたかと思ったら、なんと「どぶろく鍋」。
麹の力なのか、お魚や野菜の旨味が一層引き立って、めちゃくちゃ美味いです。他にも近所で採れた山菜や地元野菜をふんだんに使った家庭料理がどんどん出てきます。お供はもちろん「今ちゃん」のどぶろく「椿姫の伝説」。
飲んで食べて語らって。三原の楽しい夜は更けていきます。
食堂を出ると、街灯のない村の真っ暗闇に息を飲みます。見上げれば満天の星空。虫の声だけが聞こえる心地良い静けさの中で、朝までぐっすりおやすみなさい……。
翌朝はすがすがしい朝の空気の中で朝ごはんを。普段は朝食をとらないという人でもペロリと食べられちゃうから不思議です。
三原の川で獲れたしじみは、あさりと見違える程の大きさ。「飲んだ翌朝はしじみが良いと思って」というおかみさんの心遣いが沁み入ります。
食後には、お手製の「どぶろくチーズケーキ」にコーヒーまで。なめらかな口どけに、ふんわりどぶろくが香るチーズケーキは、甘味と酸味のバランスが絶妙。思いがけずスイーツでも米麹を摂取して、三原のどぶろくの魅力とおもてなしの心にすっかりノックアウトされてしまいました。おかみさん、ありがとうございました!
以上、「どぶろく特区」三原村で、食事と宿泊と田舎体験をお得に楽しむ農家民宿での旅プランをお届けしました。三原村には「NOKO」、「今ちゃん」の他にも、「くろうさぎ」、「森本まる」、「風車(かざぐるま)」、全部で5軒の農家民宿があります。それぞれに自家製のどぶろくと宿泊体験を楽しめ、予約すればランチのみの利用も可能です。(※予約は前日まで)
今回の1泊2日で実際にかかった金額は、
三原の味覚満載の日替わりランチ:700円
1泊2食にどぶろく1合つきの宿泊:8,800円
どぶろく7種飲み比べセット:3,600円(※宿泊場所で飲む場合は要予約)
合計13,100円。
自然の中での贅沢な時間に村の方のあたたかいおもてなし、手作りのどぶろくに美味しい料理をたらふく味わってこのお値段は、破格と言って良いでしょう。
※情報提供※ 高知家エクストリームトラベル社(この情報は2017年10月27日時点にものです。)