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音楽はどこまでも!心を喜びと感動で包む「鏡野吹奏楽団第46回定期演奏会」開催!

       

この情報は2024年5月21日時点の情報となります。

    令和6年5月11日、高知県立県民文化ホール・オレンジで「鏡野吹奏楽団第46回定期演奏会」が開催された。
    今回はその感動と興奮の公演の模様をお届けする。

    響け音楽よ!「鏡野吹奏楽団第46回定期演奏会」開催

    ホールに万雷の拍手が鳴り響き、ホールの天井からは無数の風船が降り注ぐ。

    令和6年5月11日、高知県立県民文化ホール・オレンジで行われた「鏡野吹奏楽団第46回定期演奏会」は大成功でその公演を終えた。

     

    音楽はどこまでも 音が広がり続ける第1部

    鏡野吹奏楽団は、昭和52年(1977年)に高知県香美郡土佐山田町で結成され、現在も地域に根ざした活動をしている、歴史ある吹奏楽団だ。

    年間を通して、全日本吹奏楽コンクールへの出場やクリスマスコンサート、訪問・慰問演奏会などの開催など年間10数回の演奏活動を行っており、今回その演奏活動の中でも重要なものの一つである定期演奏会が開催された。

    全席自由ということもあり、開場時間前から入場を待つ長い列ができ、満員となった高知県立県民文化ホール・オレンジ。

    開演のブザーが鳴り、ホールに静寂が訪れ、心地良い緊張感に包まれる中、定期演奏会第1部最初の曲である、2024年度全日本吹奏楽コンクール課題曲の行進曲「勇気の旗を掲げて」が鳴り響く。

    行進曲らしい、明るく軽やかなメロディに自然と身体がリズムを刻んでしまう。

    おなじく2024年度全日本吹奏楽コンクール課題曲で、穏やかでさわやかな響きを奏でる「フロンティア・スピリット」、高知県出身の松下倫士氏の作曲で「愛する人を想う気持ちや苦悩、葛藤といった様々な心の変化を音で表現した」という「ル・シャン・ドゥ・ラムール・エ・ドゥ・ラ・プリエール ~愛と祈りの歌~」、パーカッションが印象的な「メルヘン」と演奏は続く。

    さらに、サン・サーンスの第3番ハ短調の交響曲(オルガン・シンフォニー)の第3楽章からテーマがとられた、美しいメロディーを持つ「セレブレーション」、作曲者のジェイムズ・デイヴィット曰く、「偽りと混乱の時代が意味するものの重要性を探るこころみ」という、交響曲第1番「悪魔の聖書」と続き定期演奏会第1部が終了した。

    曲ごとにまったく違う景色を見せてくれた第一部。団員一人一人が心をそろえ、紡ぎだす音楽はまさに吹奏楽の醍醐味だ。

    時に優しく、時に激しく響き渡るその音楽に、会場を訪れた観客は酔いしれた。

    特に会場で見受けられた、吹奏楽部に所属していると思われる制服の学生たち。彼ら、彼女らにとってこの演奏は憧れとして、一つの指針となったのではないだろうか。

     

    ステージは姿をかえ吹奏楽の楽しさを伝える第2部

    迎えた第2部。ステージはその雰囲気をがらりと変える。

    団員たちの装いもカジュアルになり、照明もステージをあざやかに照らし出す。

    第2部1曲目は、名作映画『スター・ウォーズ』を彩る楽曲の壮大なメドレー「スターウォーズ・サガ」。
    誰しもが一度は聴いたことがあるであろうテーマ曲、緊張感のある正義と悪をの対比や迫力溢れる戦闘シーンを演出した劇中曲など、心沸き上がる演奏だ。

    つづいては「ニュー・シネマ・パラダイス」。

    優しく深く流れゆくその音が、喜びや悲しみ、感傷と郷愁を呼び起こし、聴く者の心を震わせる

    1937年に製作されたディズニーの長編アニメ第一作「白雪姫」に出てくるフランク・チャーチル作曲の歌を、高橋宏樹氏がメドレー形式で編曲した「白雪姫セレクション」は、優しい音、力強い響きに心から楽しくなり、客席からも自然と手拍子が起きる。

    最後の曲は「スター・ウォーズ」と同じくジョン・ウィリアムズによって作曲されたの「E.T. 地上の冒険」だ。

    まだ終わらないでほしい、まだまだいろいろな曲を聴いていたいと思う心に染み入る。

    きらきらときらめくようなメロディ、優しい演奏が心にそっと寄り添い、心地良い最高の時間を作ってくれた。

    映画音楽で彩られた第2部は、吹奏楽の楽しさをホールいっぱいに広げ、演奏者と観客が一体となる素晴らしい空間を作ってくれた。

    ホールで大音量で聴く音楽は、本当に心を湧き立たせる。

    この日は一人の音楽を愛するものとして感動に満ちた1日となった。

     

    鳴りやまぬ拍手 感動のフィナーレ

    手拍子に呼ばれた鏡野吹奏楽団が演奏したアンコール曲はアニメ「名探偵コナン メインテーマ」と懐かしの「ゲバゲバ90分」の2曲だ。

    本編の間、演奏に酔いしれていた観客も、前のめりになって手拍子を打つ。

    そして演奏のフィナーレ。ホールの天井から無数の風船が降り注ぐ。

    観客からも歓声が上がり、興奮のボルテージは最高潮となった。

    すべての演奏を終え、客席に一礼し手を振る団員たちの顔は晴れやかだ。

    練習の取材に伺ったとき、団員の方はこうおっしゃっていた。

    「演奏会は限界への挑戦です。自分たちの出来ること以上のことをしようとプログラムに組み込んで、妥協することなく頑張っています。私たちは来て下さる方たちに感動を与えられる演奏を常に心がけています。辛いことがあったり、悲しいことがあった方たちに元気になってもらえる演奏をお届けしたいと思います。」

    今日の演奏はまさに団員たちの限界への挑戦であり、観客に音楽の喜びと感動を与えるものであった。

    鏡野吹奏楽団はこれからも私たちに素晴らしい演奏を届けてくれることだろう。

    みなさまにもその演奏をぜひ聴きに行っていただきたい。