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黒潮を泳ぐ豊かな生命を感じてほしい 大阪海遊館海洋生物研究所『以布利センター』
この情報は2019年5月24日時点の情報となります。
佐川町で、2008年頃から歴史的建造物の模型を作り続けている方を訪ねた高知家の◯◯取材班。模型はもちろん、制作者の情熱に圧倒されたぞ。
高知市から西へ約1時間。佐川町で超~リアルな模型を造られている方がいると聞きつけた高知家の◯◯取材班は、作品が展示されているという「佐川地場産センター」を訪ねた。
こちらの建物の2階で町並み模型展として展示されている。入場は無料だ。
早速中へ入ると、そこには…
フロアいっぱいに、歴史的建造物の模型の作品が展示されている。
こちらの作品全てを手掛けたのが、この方!
栗田真二(69)さんだ。日頃は、佐川町で観光ガイドなどを行う「NPO法人 佐川くろがねの会」の副理事長を務めているという。
模型を見せていただきながら、お話を伺った。
まずは、◯◯取材班が気になっていたことを質問。
-なぜこのような模型を作られているんですか?もしかして、建築士さんですか?
栗田さん:違いますよ。ただの趣味です。
-手先が器用じゃないとできませんよね。
栗田さん:元々、仕事をしながら趣味でラジコンや船のプラモデルを作ってたんですよ。でも、ラジコンとかは飛ばして、墜落したら壊れますよね。壊れなくって、形として残るものを作ろうと思って始めたのがきっかけです。
58歳で退職後、本格的に作り始めました。最初は、仁淀川町にある宿「宝来荘」を作ってみたんです。そしたら思いのほか評判が良くって、そこから佐川町の歴史的な建造物を作り始めたんですよ。
こちらは佐川町内の建造物で一番最初の作品「青源寺」。約12年前に作ったものだ。
模型は、図面をもとに全て20分の1のサイズで制作している。図面がない建物の場合は、実際に栗田さんが建物の柱の位置など計測をし、手書きの図面を作成してから作業を始めるという。
写真ではサイズ感を伝わりにくいため、手前に名刺を並べているが、こちらの作品は畳一畳分ほどの大きさだ。
こちらは、栗田さんが制作した「旧青山文庫」。
実際の建物がこちら!
もう一つ!
こちらは、栗田さんの…いや、本物の「名教館」。
そして、こちらが栗田さんが製作したものだ。
細かいところまで忠実に再現されている。
-完成までどれぐらいかかるんですか?
栗田さん:サイズにもよりますが、一畳分のサイズの模型だと6カ月ぐらいですね。
-1日の作業時間はどれぐらいですか?
栗田さん:最近は、ガイドのお仕事などもしているので、1日5時間ぐらいです。青源寺など作り始めた当初は、1日10時間作業する時もありましたね。
-屋根瓦は何で作られているんですか?
栗田さん:建物のほとんどがホームセンターで販売されているこういったヒノキの木材を使用しています。屋根瓦も木材を塗装したものです。
瓦部分をよく見ると、模様までしっかりと再現されている。円柱の木材を短くカットしたものに、一つ一つ焼きゴテで加工しているという。
建物の扉は、なんと全て可動式!
こだわりはこれだけじゃない。
建物は屋根が外せるようになっており、部屋の中まで精巧に作られている。
欄間や障子ももちろん細かいところまで再現されているが、
畳もござを使ってこんなにリアルに再現。
屋根裏も抜かりがない。釘を使わない方法で組んでいて、20~30kgの重さには耐えれるほど頑丈な仕上がりになっているという。
-材料費もかなりかかると思いますが、ここまでこだわり続けられるのはなぜですか?
栗田さん:やりがいですね。見に来てくれた方が、わぁ~と歓声をあげて喜んでくれる姿を見た時は、作っていてよかったなと感じますね。
模型について語らせたら、話が尽きることのない栗田さん。
建物の構造だけではなく、建物を通して江戸時代の生活様式まで細かに話をしてくれるため、その時代の生活が目に浮かぶ。
身振り、手振りを交えて、全ての屋根を外して熱心に説明してくれる栗田さん。その話にすっかり引き込まれ、夢中になって聞き入ってしまう◯◯取材班。
しっかり模型を写真におさめようとしていると、栗田さんは次の建物にどんどんと移動。◯◯取材班が付いて来てないことなどお構いなしに、説明を始める栗田さん。
ちょっと待ってくださーい!こんなお茶目さも栗田さんの魅力!?
佐川町内の建造物を作り終えた栗田さんには、次なる目標が!
現在は町外の建物を造っており、2019年4月には宿毛市にある「林邸」を完成させ、現在は田野町にある「岡御殿」を手掛けているそうだ。
-今後の目標はありますか?
栗田さん:高知鷹城ライオンズクラブ結成50年記念の際に高知城の模型(現在は高知龍馬空港で展示)を制作させてもらった。次は、城内に建てられた御殿の一つ「懐徳館」を制作したいと思っています。完成後は、高知城に展示してもらえたら嬉しいですね。」
そう笑顔で話してくれた栗田さん。
写真だけではこの模型の魅力、そして栗田さんの溢れる情熱は伝えきれない。ぜひ、間近で体験していただきたい。
ただ、通常一般公開されている時は、模型に触れることができないため、模型の外観や模型の窓から部屋の中をのぞく程度になってしまう。
お時間が許す方は、事前に佐川町町歩きガイド (佐川くろがねの会)に申込みをし、リアルな模型と栗田さんの半端ない情熱を体感しに、ぜひ佐川町へ足を運んでみてほしい。
佐川地場産センター
住所:高岡郡佐川町甲1532
開館時間:午前9時から午後4時
閉館日:火曜日
特定非営利活動法人 佐川くろがねの会
問合せ先:0889-20-9500(さかわ観光協会)