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【高知カツオ県民会議シンポジウム】「高知と言えばカツオ!」…だったのが高知の美味しいカツオを自慢できなくなる日がやってくるかも!
この情報は2022年8月20日時点の情報となります。
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【前編を読む】3年ぶりにあの熱い「よさこい」が帰ってくる!そしてそこには運営スタッフの奮闘があった【万々競演場・前編】
【中編を読む】3年ぶりにあの熱い「よさこい」が帰ってくる!そしてそこには運営スタッフの奮闘があった【万々競演場・中編】
2022年8月10日、万々(まま)競演場ではうだるような暑さの中で、朝から準備が進められる。
本部席では、アナウンスや道路警備の最終確認が行われ、接待所では踊り子さんに振る舞う麦茶と氷の準備に取り掛かる。
事前に十分準備を進めてきたとはいえ、なんせ3年ぶりの「よさこい」だ。
間違いがないようにひとつひとつ確認しながら、スタートの時間まで急いで準備を進めていた。
検温・消毒テントも設置され、各スタッフがそれぞれの配置につく。
いよいよ3年ぶりの「よさこい」が始まる。
12時30分、ついに待ちわびた「よさこい」が始まる。
隊列を整えた万々商店街振興組合のよさこいチーム「万々商店街 万々歳(ばんばんざい)」の踊り子さん60名が、地方車からの掛け声とともに踊り始める。
皆の顔には笑顔があふれ、3年ぶりに万々商店街によさこいの音楽と鳴子の響きが帰ってきた。
豪快にフラフが振られ、沿道に集まったお客様からは温かい拍手が送られる。
その拍手をうける踊り子さんたちは満面の笑顔をうかべ、今までの鬱憤を晴らすかのように懸命に踊る。
照り付ける太陽と暑さなど関係ないかのように、久しぶりの「よさこい」を皆が楽しんでいる。
踊り終えた踊り子さんは皆汗だくだ。
踊り切って一息つきたいところだが今年は、用意してもらった麦茶で水分を補給したら、すぐに移動しなければならない。
密にならないように、スタッフから移動を促され、踊り子さんはマスクをしてすぐに競演場を離れる。
万々競演場で全力の踊りを見せた踊り子さんたち。
帰ってきた「よさこい」に、その表情はどのチームも皆晴れやかだ。
たくさんの笑顔があふれる一方で、踊り子さんがいない空白の時間も見られ、お客さんからは「なかなか次が来んねえ」という声も聞かれた。
例年は1日で100チーム前後が踊りを披露するが、今年は60チームで踊り子さんの人数も少ない。
仕方のないこととはいえ、お客さん達は残念そうであったが、みな「よさこい」を待っていたのであろう。
音楽に合わせて手を叩き、踊り子さんにエールを送っていた。
2日目の8月11日。
10時過ぎに突如降り始めた雨が、道路を濡らす。
かなり強い雨となり、万々歳の踊り子さんたちも不安げであったが、スタート時間の12時30分、雨が上がる。
踊り子さんたちからは、喜びの声とともに、笑顔が広がる。
歓喜の中での、2日目の「よさこい」のスタートだ。
2日目も道路に地方車が並び、次々に踊りをスタートさせる。
どのチームもスタッフが「マスクを外したら喋らない」ことを指示し、例年と違い静かなスタート地点だが、「よさこい」を踊れる喜びが伝わってくる。
夜を迎え、最後は万々で踊りたいと集まるチームも多く、すべてのチームに踊ってもらおうと万々競演場のスタッフは走り回る。
残念ながら時間の都合で1チームを断らなければならなかったが、この日は1日目を越える65チームが全力の踊りを披露した。
最後に踊るのは、万々競演場に帰ってきた万々歳だ。
最後の力を振り絞り、最高の笑顔で踊りを披露する。
沿道のお客さん、本部テントのスタッフも温かい拍手を送り、2日間の「2022よさこい鳴子踊り特別演舞」は終了した。
最後に本部テント前で、万々商店街振興組合の理事長、丁野信二氏が挨拶する。
「このようなコロナ過の中で、よさこいを開催することに批判の声や心配する声が上がっていることは承知していますが、よさこいの灯りを消さないため、皆さまのさまざまな協力のもと、よさこいを開催することで、たくさんの笑顔を見ることが出来て、2022よさこい鳴子踊り特別演舞を開催して本当に良かったと思います。また来年は、今度は万全の状態のよさこいを開催出来る様、心から願います。その時は、踊り子の皆さんは万々歳で、お客様は万々商店街でよさこいを楽しんで下さい。皆さま本当にありがとうございました。」
と挨拶し万々競演場での「2022よさこい鳴子踊り特別演舞」はフィナーレを迎えた。
そして万々競演場のスタッフは、すぐさま片づけを始める。
2日間の競演場の運営で疲れ切ってはいるが、皆で力を合わせて片付けていく。
すべての片付けが済んだのは、ちょうど日付が変わった時だった。
疲れ切った運営スタッフからは、もうそろそろ準備・運営・片付けとこなすのは限界だとの声も出た。
アルバイトを雇って手伝ってもらわないといけないという意見もある。
よさこいの運営が厳しくなってきているのは、なにも万々競演場だけのことではない。
他の競演場を運営する商店街も悩みは同じだ。
「よさこい」の文化・歴史を繋げていくためには、よさこいを愛する皆が集まり話をしなければならない時期に来ているのかもしれない。