エンターテイメント
響き渡れ我らの音楽よ!「第41回 高知フライデー・ウインド・アンサンブル 定期演奏会」開催!
この情報は2022年8月5日時点の情報となります。
目次
和歌山県でイラストレーターとして活動するあらたひとむさんは、日本で唯一無二ともいえる「ホエールアティスト」。高校時代にクジラの生態に魅せられ、その後、高知で実際にクジラを見てから今に至るまでの約30年、クジラを描き続けてきました。
現在はクジラに関するオリジナルグッズを展開するオンラインSHOP「クジラの雑貨屋さん」を運営しながら、高知県をはじめ全国各地のクジラに関するアートデザインやイベントに参加。
今回は、あらたさんが魅せられてやまないクジラの魅力をはじめ、ホエールウォッチング、高知県の魅力についてお話をお伺いしました。
─クジラに興味を抱くようになったきっかけは何ですか?
あらたさん:私が最初にクジラに興味を持ったのは、高校生の頃です。当時は関西にある芸術系の学校に通っていました。
出された課題に対して、本屋で資料を探していたとき、とある雑誌に書いてあった「陸の王ライオン、海の王クジラ」というタイトルが目に留まったんです。その雑誌に書かれてあるスケールの大きなクジラの生態を見て、ふいにクジラを描いてみたくなったのが始まりです。
─ホエールウォッチングを始めたのはいつ頃からでしょうか?
あらたさん:20歳のときです。高知県で人生初のホエールウォッチングを体験しました。大きなクジラが私たちの船の近くを通り、そのスケールの大きさに驚きました。そのとき、巨体に似合わないクジラの小さな目と私の目が合った気がしたんです。その瞬間、私はクジラと一生付き合っていくだろうなと確信に近い思いを抱いたんです。
─まるでクジラに一目惚れしたみたいですね。クジラと関わるようになったのは、それからですか?
あらたさん:その経験以降クジラに魅せられて、当時住んでいた大阪から高知まで何度も通い、クジラと向き合いました。その度にいつも船を出してくれる地元の方がいて。その方には、本当にお世話になりました。
プライベートで船を出してくれたり、船上で一緒に釣りをしたり。魚が釣れれば、それを持ち帰って食べたりと、とても良くしてくれました。
クジラに関する絵を本格的に描くようになったのも、オリジナルのグッズを製作するようになったのもその方のお店で販売するようになったのがきっかけです。そんな人情味あふれる地元の方との繋がりもあり、高知の事が大好きになりました。
─その後はホエールアーティストとして、どのように活動されてきたのでしょうか?
あらたさん:「大好きなクジラのことをもっと多くの人に伝えたい」との想いでクジラに関するアート作品作成、デザイン監修等を行ってきました。
活動の中で、よりリアルなクジラの姿を描きたいという想いを持つようになり、多くの漁師や専門家に話を聞きながら、ホエールアーティストとしての活動に向き合ってきました。それが実を結んだのか、徐々にクジラに関連するお仕事をいただけるようになってきたんです。
─ご自身で思う転機は、どんなことですか?
あらたさん:最も大きな転機は、2010年に東京国立科学博物館で行われた大哺乳類展のデザインを担当させていただいたことです。お世話になった多くの関係者の方々が私の活動を知ってくださった上で、その企画展のデザイン監修に私を推薦してくださったんです。とてもうれしかったですね。
それを機に、クジラに関する繋がりやお仕事が増えていったように思います。
─ホエールウォッチングを楽しむポイントはどこでしょうか?
あらたさん:ホエールウォッチングの際は、海を含め周囲の自然やクジラの大きさを「自分の目」で感じてほしいと思います。普段はなかなか見ることのできない風景を目の前にすると、どうしてもカメラやスマホを向けてしまいがちです。
しかし、フィルターを通してみるクジラと生で見るクジラは全く違います。ぜひ、その大きさや臨場感を自分の目で見て楽しんでほしいです。
─せっかくですから、生の迫力を感じたいですね。とはいえ、記念に写真に収めたい方も多いかと思います。写真を撮る際のポイントはありますか?
あらたさん:高知ならではの景色(岬や灯台、他の船、大漁旗等)とともに撮影することを心がけるといいのではないかと思います。あとから見たときに、思い出が呼び起こされ、より楽しめるものになるはずです。
─ありがとうございます。高知でのホエールウォッチング、ぜひ体験してみたいですね。
あらたさん:高知の土佐湾では、他では珍しい「ニタリクジラ」が見られるんです。それを楽しみながらも、普段見ることのできないクジラ以外の海の生物や、高知ならではの海の空気感にも触れてほしいですね。
また、ガイドさんの話もとても興味深いと思いますよ。人との繋がりも楽しんでいただくと、もっと楽しい体験になるのではないでしょうか。
─今後はどのような活動をしていきたいと考えていますか?
あらたさん:今後も「より多くの人にクジラの事を知ってほしい」という活動の軸は変わりません。子供たちに「クジラのおっちゃん」と言われるような人になりたいですね。
その先の個人的な野望としては、クジラに関わる町や団体の観光大使としての活動をしてみたいなという想いがあります。
─クジラとの出会いの場所となった高知県にはどんな思いをお持ちですか?
あらたさん:深い恩を感じています。人生で初めてクジラと出会えた場所であり、関係者の方々にも良くしていただきましたから。どこかでお返しできるようなご縁があれば、喜んで協力させていただきたいと思います。
今後も大好きなクジラのため、高知のために、自分ができることから取り組んでいきたいです。
皆さんにもぜひ高知に足を運んでいただき、自然と海、高知の人の温かさ、そしてクジラをご自身の目で見て感じてほしいと思います。
ホエールアーティスト
あらたひとむ
創業:1990年
住所:和歌山県橋本市
HP及びオンラインショップURL:https://whale-maker.com/
※お問い合わせは上記HPまで。