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響き渡れ我らの音楽よ!「第41回 高知フライデー・ウインド・アンサンブル 定期演奏会」開催!
この情報は2022年4月27日時点の情報となります。
これまでたくさんの記事をご覧いただいている「高知家の〇〇」ですが、その中でも人気だった記事や、まだまだみなさんにご覧いただけていないおススメ記事を「Back To 高知家の20○○」としてご紹介します!
今回は2021年4月29日にご紹介した、たけのこ掘りの達人に高知家の◯◯取材班が弟子入りした記事です。
これまでご愛読いただいている方も、初めて来たよという方も、是非お楽しみください!
今回訪れたのは、高知市中心部から少し離れた山間部の「七ツ淵」という地域。
ここで高知市七ツ淵筍加工組合 組合長として活動されているのは、この方。
(前列右:山本巌さん)
2016年に日本を”ポ爺ティブ”にしようとメジャーデビューを果たした高知のお爺ちゃんアイドルグループ「爺-POP」のメンバー、山本 巌(いわお)さんだ。
※メジャーデビュー曲「高齢バンザイ」プロモーション動画はこちらから↓
取材に向かったこの日、七ツ淵のたけのこの収穫は真っ盛りを迎えていた。
訪れた場所は、想像以上に傾斜がある山中。
山本さんによると、今年は気温が高かったせいで生育が早く、パッと見てもわかるぐらいに地面から頭を出していた。
早速、山本さんからたけのこ掘りの方法を教わった。
まずは、たけのこの先がどこを向いているのかを確認。
先が向いている側の地中で根っこと繋がっているので、その部分を鍬で断ち切る必要があるのだ。
先が向いている側から土を掘る。
次に、体の向きを変えて、根っこの部分に狙いをさだめて、鍬を振り下ろす。
たけのこが“ぐらっ”と動けば、根っこが切れた証拠。
あとは、てこの原理で鍬を持ち上げれば、このとおり。達人の山本さんは一発で仕留める。
1本にかかる掘る時間は小さいもので5秒、大きいものでも15秒と、あっという間!
気がつけば10本、20本と、ものすごいスピードで収穫をしていく。
見ているととっても簡単そう。
たけのこ掘り初挑戦の取材班。鍬とバッグを構えて、準備万端!
レクチャー通り収穫作業を開始。
先が向いている側の土を掘るまでは順調。
体勢を変えて、根元目掛けて鍬を振り下ろすが、使い慣れていない鍬のコントロールに大苦戦。
10回…20回…と振り下ろすが、なかなかたけのこが“ぐらっ”と動く手ごたえがない。
-これはなかなか腰にきますね~
山本さん:腰を入れるほど、力いらんで~(笑)。
40回ほど鍬を振り下ろしたところで、ようやく収穫に成功。
-山本さん、やっと取れました~!
山本さん:ちょっと上を削っちゅうねぇ、まぁ缶詰にもしゆき商品になるなる。
無駄にはならないということで、ほっと一安心の取材班。
たけのこを掘り続けて、かれこれ40年になるという山本さん。
-1シーズンで何本ぐらい収穫されてますか?
山本さん:今年は、裏年やき7,000本ぐらい。表年なら12,000本ぐらいやね。
-山の手入れはどういったことをされてますか?
山本さん:1月から2月ぐらいにかけて、古い竹に栄養がとられんように色が褪せちゅう竹を間引いていきゆう。チェンソーを使うけんど、竹を切るのは大変で。
-古い竹だけ間引いて、新しい竹を残すのはなぜですか?
山本さん:子を作る親がおらんなるろ。
たけのこができる仕組みすら知らなかった取材班。地下茎に広がっている竹の根っこから、子どものたけのこができているのだ。いまさらながら「たけのこ=竹の子」と知る。
1本の竹で大体5年ほどの間、子を作り続けるんだとか。
-掘る前に大きさを見分ける方法はありますか?
山本さん:髪の毛やね。この幅が広かったら大きいね~。
写真:矢印の緑のところが「髪の毛」と呼ばれる部分。
-小さいものと大きいものとで味の違いはありますか?
山本さん:味の違いは無いね。収穫が遅れて伸びすぎたら固さの違いはあるけんど。
山本さん:その辺に生えちゅうが、まだ取ってえいで~。
お言葉に甘えて、納得のいく収穫を目指して、再チャレンジ!
山本さんの手際には敵わないが、一回目よりは少ない振り下ろしで収穫に成功。
-山本さん、取れました!!
山本さん:今度はちょっと短いな~。もうちょっと根っこがほしいな。
これ以上迷惑をかけてはいけないと、〇〇取材班の収穫作業は2本で終了。
取材日、山本さんは、朝の6時半ごろから3~4時間ほど作業し、収穫はこちら!
お見事!小さいものから大きいものまでトラック山盛りの約200本。
収穫したたけのこはすぐにあく抜き作業を行う。
山本さんをはじめ組合員の方が収穫してきたたけのこは、トラックからこの巨大なかごのなかに移されて、
シートで覆ったうえで、一時間ほど蒸気で一気に蒸す。
ここでちょっとした疑問。
-あく抜きには、米ぬかや米のとぎ汁を使うといいと聞きますが…
山本さん:収穫から出荷して、店頭に並んで、買ってもらうまで時間がかかるろう?ほんであくが強うなるがよ。収穫して、すぐにあく抜きするがやったら、米ぬかは使わんでえいが。
その後は一日水にさらし、翌日に皮を剥いで、成型すれば下処理完了。
氷詰めされた状態で、県内のスーパー「サンプラザ」へ出荷されているそうだ。
-山本さんがおすすめするたけのこ料理を教えてください。
山本さん:一番はピリ辛炒めやね~。たけのこを薄う切って、だし醤油で炒めるろ。それで味がついたらごま油をかけて、最後に一味か七味かけたらおいしいで。あとは、「酢味噌合え」と「煮物」が俺は好きやね。
収穫作業は、5月下旬ごろまで続くそうだ。
収穫作業を体験することで、生産者さんの苦労はもちろん、作物への理解、特にたけのこへの愛着が沸いた〇〇取材班。量販店などでたけのこを見つけると、思わず手が伸びてしまいそうだ。
皆さんも、高知の里山で生まれた旬の食材をぜひ味わってみてほしい。