グルメ, 高知へ移住
【高知グルメPro】四万十の山間で心穏やかにいただく小麦香る一杯「中華そばKobi」フードジャーナリスト・マッキー牧元の高知満腹日記
この情報は2022年3月31日時点の情報となります。
目次
兵庫県神戸市で電気設備士として働いていた川上文人さん。奥様のお父様が倒れられたことがきっかけで、奥様の実家がある高知県の大川村へ2004年に移住してきました。
移住当初は、早明浦豪雨の影響により仕事が全くなく、川上さん自ら烏骨鶏(うこっけい)の卵のネット販売をはじめました。その後もお茶の栽培や大川村さくら祭の開催、クラウドファンディングによる「さくら家(や)」の設立など、さまざまなイベント・企画に挑戦しています。
そんな川上さんの、高知移住で感じたことや移住にまつわるエピソードなどをお伺いしました。
―高知県へ移住したきっかけや経緯をお聞かせください。
川上さん:高知県の大川村にいる女房のお父さんが倒れたことがきっかけです。2004年のことでした。当時の僕は、兵庫県神戸市で電気設備士として働いていました。連絡を受けて、夫婦で大川村へ移住して面倒を見ることにしたんです。それが同じ年の10月のことですね。
仕事も30年ぐらい勤めていた頃だったので、もう辞めても問題ないだろうと思い、すぐに移住を決断できました。
―急な移住で、何か不安に思うことはありませんでしたか?
川上さん:高知県の大川村は、かなりの田舎だと聞いていました。しかし、僕も鹿児島県の海辺にある田舎育ちだったため、生活には問題ないだろうと考えていたんです。実際には、海辺と山間部で景色や生活が全く異なっていて。大川村にある山々の迫力に、初めは圧倒されていましたね。
―高知に移住した直後は、どのように生活していましたか?
川上さん:移住した当初は、早明浦豪雨が高知県を直撃した後だったため、復興工事に関係のある仕事がたくさんあると考えていました。
ところが、予想以上に災害の爪痕がひどく、一般人を雇ってくれる会社が全くなかったんです。到着早々、当てにしていた収入がなくなってしまい、非常に困惑しました。
そんなとき、知り合いが烏骨鶏の飼育をしていることを思い出して、烏骨鶏の卵をインターネットで販売する事業を始めたんです。
―仕事がなかったが故に、自分たちで事業に挑戦する習慣が始まったのですね。
川上さん:そうですね。烏骨鶏や大川村さくら祭は自分たちで、茶畑の栽培は女房の家業を継ぐ形ではじめました。どれも始めは大変でしたが、今では楽しみながら作業していますよ。
―高知県に移住してみて、良かったと感じたことをお聞かせください。
川上さん:日々の生活や仕事の中で、大自然を感じられる!その一点につきます。規則的な川のせせらぎやさまざまな鳥のさえずりが、ただ生活しているだけで当たり前のように聞こえてくるんです。
そして景色も非常に美しい。山がすぐそばにあるため、四季折々の変化を間近で眺められる。そんな環境に、日々癒されています。
―移住してみて実際に感じた、高知県の魅力があれば教えてください。
川上さん:大川村は都市部から離れているため、どうしても閉鎖的な環境であるといえます。しかし、一度住み始めてしまえばすぐにみんな打ち解けてくれてくれて、とても優しい人が多いんです。
また、大川村さくら祭を開催すると、都市部からもたくさんのボランティアの人が参加してくれます。そんな高知県民の優しさを、もっと発信していければと思っています。
―大川村さくら祭には、多くの方が参加されるんですね。
川上さん:ボランティアも観光客も、どちらもたくさん来てくれます。高知県民はもちろんですが、県外からも毎年多くの方が参加してくれるんですよ。大川村には、地域おこし協力隊として6人の若者がいるため、イベントがあるときには彼らも手伝ってくれます。
―大川村に来た人は、どのような感想を持たれるのですか?
川上さん:多くの方が、大自然に囲まれて「癒される」「ホッとする」と言ってくれます。
特に大川村では、絶滅危惧種に指定されている「クマガイソウ」が簡単に見つかるぐらい、ありのままの自然が残されています。他にも迫力のある滝や珍しい鳥など、見所をあげればキリがありません。
みんなが都会の生活の中で、忘れているものがここにあるのかもしれないですね。
―ありがとうございます。最後に、高知県への移住を考えている方に一言お願いします。
川上さん:まずはお試しで来てもらって、大自然を肌で感じて欲しいです。素泊まりでも構いません。交通の便は正直よくはありませんが、だからこその手付かずの自然が広がっています。
また、いろんな人が集える場所「さくら家」を作りました。お茶作りや梅の収穫、祭りに使う提灯作りと、年間を通していろんなワークショップが行われていますよ。
もし高知県に住んでみたいと思った方がいれば、ぜひイベントに参加してみてください。
大川村さくら祭主催・運営
川上 文人
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