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Back To 高知家の◯◯!高知の新名物!とさでん交通路面電車が生み出す奇跡の光景「トリプル・クロス」
この情報は2022年1月5日時点の情報となります。
これまでたくさんの記事をご覧いただいている「高知家の〇〇」ですが、その中でも人気だった記事や、まだまだみなさんにご覧いただけていないおススメ記事を「Back To 高知家の20○○」としてご紹介します!
今回は2021年1月8日にご紹介した、四万十町をレンタサイクルでぐるっと巡る「レトロ旅」の記事です。
これまでご愛読いただいている方も、初めて来たよという方も、是非お楽しみください!
今回レトロスポットを紹介してくれるのは、四万十町地域おこし協力隊の松本さん。
短い時間でたくさんのレトロスポットを巡るには自転車が最適。
四万十町観光協会で自転車をレンタルし、サイクリングマップを片手に、いざ出発!
「ちょっと紹介したい場所がある」と言われて、出だしからいきなり寄り道。訪れたのは、四国霊場37番札所の岩本寺。
仁王門をくぐると、思わず「え?良いの?」と心配してしまうほど存在感あるPOPアートが。
聞くと、アーティストが滞在して制作活動を行う「アーティスト イン レジデンス」で世界的アーティストの「SHETA(シータ)」さんが四万十町に滞在していた時に作成された作品。岩本寺のいたるところや窪川エリアの商店数カ所にPOPで鮮やかなアート作品が描かれているのだ。
「お遍路さんやお寺を訪れる人々に元気を与え、前向きな人生を歩めるように」との想いで、岩本寺や四万十川からインスピレーションを受けたアートが制作されたんだとか。
「あ!ここにも!」と、子どもはもちろん、大人もついつい夢中になって探してしまう。
次に向かったのは凛とした雰囲気が漂う本堂。
「もしやここにも…」と思いつつ、天井を見上げるとそこには度肝を抜かれる光景が。
天井を色鮮やかに埋め尽くすのは575枚の絵画。
昭和53年に本堂を再建した際、全国の有志から寄せられたとのことで、たくさんの天井画の中から好みの絵画を探すだけでもあっという間に時間が過ぎていく。
本題に戻って「レトロ旅」へ。
昭和レトロといえばやっぱり喫茶店。ということで、喫茶シーガルへ。
入口の扉を開けると鳴る「カランカラーン」という音。
何とも言えない懐かしさを感じながら店内へ入ると、常連さん特等席のカウンターが迎えてくれる。
ランチの注文を済ませた後は、ゆっくりと店内を見渡してみる。
本棚に並ぶコミックや雑誌、お客さんが作って持ってきたというパズルなど、落ち着く雰囲気の店内。インテリアにも40年の歴史を感じる。
この日のランチメニューは、焼きそばセット(コーヒー付)。
レトロな店内を眺めながら頂く、焼きそば、ライス、味噌汁に煮物。この絶妙な組み合わせと、どこか懐かしい味つけ。そしてボリュームに大満足。
「隣のガソリンスタンドで洗車待ちをしているお客さんにひと休みしてほしかったのがお店の始まり」という店主さん。
店名の「シーガル」はカモメの仲間であるウミネコを意味し、店主の家族が大好きな大月町柏島の思い出からつけられているという。
店主の人柄や落ち着く店内。常連さんがついつい長居してしまう理由が分かった気がした。
自転車に乗っていると目に入ってきたレトロな看板。
「この色、この字体、サイコー!」と、ついつい興奮。
店内も、期待通りにレトロ感満載。
ショーケースや照明、壁の色などからも、1960年代から営んできた歴史が感じられる。
そして商品パッケージも外せない。
常連さんがリピートするという白アンパンをはじめ、味だけではなく目でも楽しませてくれるレトロデザインの数々。
おすすめの白アンパンは、ぱくっと一口いただくと、しっとりと柔らかい生地に包まれて白餡独特の風味が口に広がる。
「次は何を買おう」と、帰るころには次来た時の楽しみで頭がいっぱいになってしまった。
タナベベーカリーさんの向かいに、何やら緑の蔦に囲まれた喫茶店が。
「異色茶房」という表現に、もうすでにレトロな匂いが漂う。
いざ店内に入ると、衝撃のレトロ感に言葉を失う。
豆電球、磨りガラス、店内広告など、レトロの枠を超え全てが芸術作品のよう。
これが襖だったことに気付く人は、ほぼいないだろう。
先代の店主が気になった言葉を雑誌等から切り張りしたと思われる襖は、長い年月をかけてアートのような仕上がりに。
そんな素敵な空間を先代から引き継ぎ、いまも多くのお客さまを迎えられている店主。
レトロを超えた尖ったアート空間とは対照的に、お客さまをフワッと包み込むような人柄が印象的なお二人。
優しい甘さとほろ苦さが特長のウィンナーコーヒーは、「異色茶房 淳」の看板メニュー。 時代を越えたアートと店主の人柄に包まれる空間は、レトロファンならずとも、しっとりした時間を過ごせるスポットだ。
ここでは紹介しきれないレトロスポットがまだまだある四万十町窪川。
単純に古いとか懐かしいだけではなく、看板や内装、メニューなどを通じ、当時の時代感や店主の思い出などを感じられるのが魅力だ。
ぜひ四万十町窪川に訪れ、昭和レトロの魅力を体感してほしい。
四万十町観光協会 レンタサイクル基本情報
住所:高知県高岡郡四万十町琴平町1-1
電話:0880-29-6004
営業時間:午前8時30分~午後5時
料金:4時間/500円、別途保険料120円必要
http://shimanto-town.net/
岩本寺
住所:高知県高岡郡四万十町茂串町3-13
TEL:0880-22-0376
喫茶シーガル
住所:高知県高岡郡四万十町新開町1248-6
TEL:0880-22-2722
営業時間:午前7時30分~午後2時(月~金)、午前7時30分~午前11時(土・日)
タナカベーカリー
住所 高知県高岡郡四万十町茂串町5-15
TEL:0880-22-0341
営業時間:午前7時30分~午後7時
定休日:日曜
異色茶房 淳
住所:高知県高岡郡四万十町茂串町6-4
TEL:0880-22-0080
営業時間:午前8時~午後7時
定休日:火曜
文/ヒロセシンヤ