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【高知カツオ県民会議シンポジウム】「高知と言えばカツオ!」…だったのが高知の美味しいカツオを自慢できなくなる日がやってくるかも!
この情報は2021年4月12日時点の情報となります。
JR土佐大正駅前。地元の杉とひのきをふんだんに使ったお部屋が特徴の四万十町大正のゲストハウス「EKIMAE HOUSE SAMARU」。このゲストハウスを運営する温かな人柄の小野雄介さんに、SAMARUについてお話を伺った。
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町の方々から愛されながらSAMARUを運営する温かな人柄の小野さんは、2016年に脱サラし、四万十町への移住を決断。
移住・交流コンシェルジュへの相談を通じて、四万十町に魅力を感じ、一念発起して地域おこし協力隊に転身した。
2015年~2018年4月まで町の地域おこし協力隊に参加していた小野さんが、お世話になった町へ恩返ししたいという想いから、元々あった旅館を改装して2018年7月に始めたゲストハウスが「EKIMAE HOUSE SAMARU」だ。
ゲストハウスの名になっている「SAMARU」の正しいつづりは「Samar」。アラビア語で「日が暮れたあと、遅くまで夜更かしして友だちと楽しく過ごす」という意味である。
訪れた方が大正で出会う人たちと友だちになって楽しんでほしいという思いが込められている。
ゲストハウスでは、地元の大正産の木材がふんだんに使われている。
温かな小野さんの人柄に惹かれた町の方々が家具の制作に協力してくれたり、使えそうなものを譲ってくれたり、ゲストハウスの運営に協力してくれることが多いようだ。
地元の方に依頼して作ってもらったという家具があれば、小野さん自ら作った家具や雑貨もある。階段や床、ベッドなどには地元産の杉やひのきが使われていて、木のぬくもりを感じられる。
最近では、テレワーク需要も少しずつ増えてきたことから、部屋の押入れを、簡単なデスクスペースにしたという。
木目調の壁に囲まれ、窓から土佐大正駅の電車の音を聴きながら、仕事や作業をすることができる。Free Wi-Fiの環境が整っていて、小野さんの気遣いが感じられる。
木目調の壁には「Taisho」の文字。
これから大正中心部の航空写真を貼っていく予定だそうだ。
中央の共有スペースには、木で作られたカナディアンカヌーがある。
地元の方から譲り受けたカヌーを、小野さんがアレンジして作業スペースを作った。
いつもと違う気分を味わいながらカヌーの中で小作業や読書をしてみるのもいいだろう。
カヤックの向かいの壁には、よさこいの衣装が3着飾られている。
左から2017年、2016年、2015年に小野さんがよさこい祭りに参加したときの衣装。
笑顔と表現力が評価された者だけに勲章として与えられるメダルがかかっており、
2016年には、中でも貴重な「花メダル」をもらえたと、楽しそうにお話されていた。
小野さんのよさこい話、是非聞いてみてほしい。
宿泊スペースは2階にあり、全部で4室。
(Shimotsui)
和室の「Shimotsui」「Utsuigawa」。
(Tanono)
ドミトリータイプの「Tanono」、女性専用の「Nakatsugawa」。
ベッドは十分な高さがあってくつろげる空間になっている。
ベッドの側面には雨の日でも四万十川を見られるようにと、協力隊の方が描かれたという。
洗面所も自前で、鏡の周りに描かれる葉の画も協力隊の方が描いたもの。
各ベッドには、貴重品ボックスがついていて、セキュリティ面で安全。
女性専用の部屋もあり、安心して過ごすことができる。
部屋の内装や壁には画や地図などがあり、アートを感じられる宿になっている。
大正で林業に携わっている方が描いた絵地図は、地元の方目線で作られていて、より身近に町の様子を知ることができる。
中には作業途中で止まっている画もあり、「完成することのないサグラダファミリアのようなゲストハウスにしている」と楽しそうに話す姿が印象的。
訪れる度に、新たな発見をすることができる宿になっている。
1階には、和室の談笑スペースがあり、ゲストハウスに泊りに来た人同士で集まれる憩いの場となっている。その日その場所で出会った人と、「SAMARU」を通じて繋がれる場なのだ。
また、最近芝を敷くことにハマっているという小野さんこだわりの部屋では、本や雑誌を読むことができるスペースがある。
最寄りの土佐大正駅を通る予士線は、窪川行きの上り電車が4本、宇和島行きの下り電車が4本、1日計8本のみの運行となっているため、電車に乗る際は出発時刻までこのスペースで過ごすことができる。
1階奥のキッチンには、調理器具が揃っており、宿泊者は自由に使える。
中央には大きな木で作られた立派な調理台があり、広々と料理ができる。
宿泊者たちと一緒に料理するのも楽しいだろう。
また、2021年2月に四万十町で行なわれた「四万十ビジネスプランコンテスト」に出場した小野さんは、『しまんとシェアキッチン~やってみたいができる場所~』というビジネスプランを提出し、高知銀行賞を受賞した。
小野さんは、飲食店営業許可と菓子製造業許可があるレンタルキッチンを作り「お菓子を作って売ってみたい」「カフェをしてみたい」という方にキッチンを貸し出し、挑戦しやすい環境をつくっていくというプランを提出し、見事、賞を受賞した。
いつかこのSAMARUのキッチンが、「お菓子作りをして販売したい」という夢を持つ人を支援する場になっているかもしれない。
ゲストハウスの周辺は、町ぐるみで協力しあっているお店が多く、
食事をする際は、近くの居酒屋さんを必ずご案内するという。
あまりにもゲストハウスへの帰宅が遅いと、小野さん自ら居酒屋に宿泊者を迎えに行くケースがあるそうで、たとえ飲みすぎてしまってもきちんと宿まで帰ることができる。
小野さんは「町全部がひとつの宿になる」ことを理想としていて、ゲストハウス内には将来の理想の画が飾られている。
今後は外国の方はもちろん、いままではSAMARUを通り過ぎてしまっていた人も、一度SAMARUに立ち寄って四万十、大正の町を巡るという拠点のような場所にしていきたいと小野さんは話す。
小野さんがおすすめするSAMARUの周辺のスポットを紹介する。
SAMARUの目の前の土佐大正駅は、木の温かみが感じられる駅舎となっている。
予士線を走る電車は汽車やトロッコといった少し変わった車両なので、鉄道好きの方にも是非訪れてほしい駅だ。
また、SAMARUから歩いて数分のところに面白い銀行があるという。
紹介していただいたのは「四万十焼酎銀行」だ。
四万十焼酎銀行は、栗焼酎の「ダバダ火振」を手がける「無手無冠」が運営していて、焼酎を銀行口座に預けるという世界初の焼酎の銀行なのだ。
5,200円で「預貯酎」を購入し、焼酎用の専用の通帳を預かったら完了。
年月を置くと熟成される焼酎を焼酎銀行に預け、数年後にまた取りに訪れてみるのはいかがだろうか。
その他にも、様々なお酒も購入できるので、SAMARUに宿泊の際はぜひ一度訪れてみてほしい。
SAMARU
住所:高知県高岡郡四万十町大正558-1
電話番号:0880-27-0387
チェックイン:16:00~21:00
チェックアウト:10:00
料金:(素泊まりのみ)ドミトリータイプ 3,000円、個室 4,000円~
※ハイシーズン(GW、8月)は+800円