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この情報は2018年7月27日時点の情報となります。
土佐漆喰(しっくい)の白壁に水切瓦。室戸ならではの歴史と風土が育んできた街並みをもつ室戸市吉良川(きらがわ)町。
高知の女性デュオ「スーパーバンド。」のゴッチが吉良川の街並みとグルメスポットを紹介するぞ!
室戸市は吉良川町にやってきたスーパーバンド。のゴッチ。
町の近くでは備長炭の原料となるウバメガシが採れたことから、明治から昭和初期にかけて良質な備長炭の町として栄えたようだ。
吉良川町といえば、耐水性の高い土佐漆喰の白壁が有名だが、水切瓦と呼ばれる瓦も特徴のひとつだ。
台風の多い室戸で、雨風から漆喰の白壁を守るための先人たちの工夫が垣間見える。
強風から家を守るために積み上げられた「いしぐろ」と呼ばれる石塀も高知県東部で見られる工夫の一つだ。
そんな街並みに建つ土佐漆喰づくりの立派な蔵。
元々炭問屋を営んでいたというこの蔵、現在は改装されて「蔵空間」というカフェになっている。
入り口に掛けられた白と藍色のツートンの暖簾がまたオシャレ!
暖簾をくぐれば正面には、先ほど紹介した「いしぐろ」の壁。
昔ながらの広いお屋敷に戸惑いつつ奥へ。
「こっちが入り口かな」と、少し迷いながらも扉をくぐるゴッチ。
「チリーン」と客人の来訪を告げる鈴の音が心地いい。
扉の向こうではこのカフェのオーナー池田さんがお出迎え。
お屋敷の中庭は、木々が青々と茂る。
この「蔵空間」は、元々は池田さんのご実家。
大手インテリアメーカーに勤務していたが、18年前に脱サラし吉良川へUターン。
お米を貯蔵していた蔵を改装し、カフェへとリノベーション。
そんな歴史と風情あるカフェで、自家製の炭火焙煎コーヒーとパウンドケーキをいただくゴッチ。
コーヒーが大好きというゴッチ。
「高級な味がする」との感想から察するに、きっと深い苦味と心が癒やされる香りに包まれたに違いない。
お次はパウンドケーキ。
甘さの中にほのかに酸味のあるレーズンと、しっとりとしたケーキの食感がたまらない!
オープンして18年目を迎えるこのカフェ。
2000年オープンということは、まだリノベーションブームが起こる以前のこと。
池田さんいわく「リノベーションという意識よりも、先祖から預かった建物を活用して次の世代へとつなげたいという意識が強かった」そうだ。
実はこのリノベーションはまだ途中段階。
まだ手つかずだった建物も年内の改装を目指していて、「古いものを守るだけでなくそこから新たな価値を生み出す挑戦を続けていきたい」と話していた。
吉良川のおすすめスポットはこれだけでは終わらない。
もうひとつ、ちょうど「蔵空間」の斜め前にあるお店をご紹介。
昨年9月にオープンしたばかりの「吉良川魚処 玄~kuro~」。
ここは、吉良川の炭焼き集団として活躍し、若者の雇用に一役買っている「土佐備長炭窯元 炭玄 ~sumigen~」がオープンさせた店舗。
元々は居酒屋として営業していたが、観光客が訪れるのは休日のお昼時。
そこで、少しでも観光客に吉良川まで足を伸ばしてもらおうと始めたのが金曜・土曜・日曜のみの週末ランチ。
お店の一番人気がこちら。ボリュームと豪華さ炸裂の「玄御膳 」。
何よりこのキンメの煮付けのインパクトたるや!
贅沢の極みだ。
そして炭が練り込まれた黒麺。
まずはキンメからいただくゴッチ。
柔らかく箸を入れただけでほろほろと崩れるキンメ。
その身の柔らかさに思わず天を仰ぐ。
お次は日替わりの刺身。この日はスマガツオとシメサバ。
こちらは新鮮そのものでぷりっぷりの食感!
そしてずっと気になっていた炭を練り込んだ黒麺。
どうやら味はうどんのようなのだが、味わったことのないクセになりそうな弾力!
最後はネイリのフライをタルタルソースで頂く。
魚とは思えないような食べごたえを感じたゴッチ。
その美味しさに「本当にお魚ですか?」と、ついお店の方に聞いてしまうほど。
ここで提供された魚は、どれも地元室戸で獲れたもの。「玄の魚は美味しいね」と地元の方から嬉しい言葉をいただくことも。
吉良川の文化と歴史が育んできたこの街並み。
ゆっくり散策して楽しんで頂きたい。
■蔵空間 カフェスペース
住所:室戸市吉良川町 甲2234
TEL:0887-25-3700
営業時間:12:30~16:30
定休日:水曜日・木曜日
■吉良川 魚処 玄~Kuro~
住所:室戸市吉良川町 甲2111
TEL:080-2999-5948
営業時間:[ランチ]11:00~14:00(金・土・日のみ)
[ディナー]18:00~22:00(日曜休み)
※情報提供※ テレビ高知
文/大山祐司