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この情報は2018年7月12日時点の情報となります。
グルメ雑誌「dancyu」植野編集長へのインタビューで気づかされる高知の「田舎寿司」の潜在能力。「田舎寿司は若いカップルに食べてもらいたい」という植野編集長。その心は…?
食好きに絶大な人気を誇る雑誌「dancyu(ダンチュウ)」。
2018年7月8日に発売された8月号は、「夏の鮨特集」である。
黒い背景にコハダの江戸前握り。
写真とわかりながら、思わず指でつまみたくなる。
そんな上質な表紙を開くと、
な、な、なんと、いきなり「高知の田舎寿司」ではないか。
すしはすしでも、田舎寿司がなぜここに!?
その真相を、ちょうど高知に訪れていた植野編集長に聞いてみた。
dancyu編集長、植野広生さん。
1962年、栃木県生まれ。
上京後すぐに、銀座のグランドキャバレー「モンテカルロ」で黒服のアルバイトを始め、その後、鰻屋や珈琲屋、アイスクリーム屋など多数の飲食店でアルバイトを経験。大学卒業後、新聞記者を経て、出版社で経済誌の編集を担当する傍ら、大石勝太(おおいし・かつた。「おいしかった」のシャレ)のペンネームで「dancyu」「週刊文春」などで食の記事を手掛けた植野さん。
2001年にはプレジデント社に入社し、以来「dancyu」の編集を担当。2017年4月に編集長に就任したという、ちょっとユニークな経歴の持ち主だ。
また、特技はダジャレ、というユーモアあるお人柄で、TBS「情熱大陸」をはじめテレビやラジオからの出演オファーも絶えない。
田舎寿司とは、タケノコやミョウガ、シイタケなどの山の幸を寿司ネタに見立てて作った、高知県各地で作られている郷土料理。
鮨特集に「高知の田舎寿司」を掲載した真意とは?
記者:「編集長!dancyuの鮨特集に、高知の田舎寿司が載ってます。何かの間違いではないでしょうか?!」
植野編集長:「間違い?何をおっしゃる。ずっと前から、鮨特集をやるときは、高知の田舎寿司をと決めていました」
記者:「なんと!それはとても嬉しいお言葉です。」
植野編集長:「田舎寿司は、高知の人が思っているよりも、ずっと素晴らしい料理です。一見すると簡単な料理に見えるんですが、一つ一つのネタに手間をかけた仕込みがしてあって、酢飯にはゆずが使われている。高知そのものを食べているような気分になります」
植野編集長:「今回、取材で実際に作るところをお手伝いさせてもらったんですが、おばちゃんたちには長年伝わる技がありました。例えば、こんにゃくにはご飯を詰め込み過ぎないで最後にギュッと指で押し込んで仕上げたり、ミョウガやリュウキュウなど、ご飯と離れやすいネタはしっかりと抑えるように作るなど、いろいろなコツがある。そんなの知ったら、コメ一粒も落とせませんよ。聞くと、作る人によって味が違うし、地域によって材料や味付けも違うという。それが田舎寿司ってもんで、これが県内全域にある。こういう料理って日本中探しても、なかなかないですよ」
記者:「私たちは、身近すぎてそんな風に思ったことはありませんでした」
植野編集長:「地元の方が見るとそうかもしれません。でも、田舎寿司は高知の人が思っているより高知の味です。江戸前の寿司とはまた違う、心に染みるものがあります。日本の心って言っても過言ではない。外国人にも食べてもらいたいですね。もっともっと売り出して行きましょう」
記者:「ありがとうございます。ちなみに編集長のお気に入りのネタは何ですか?」
植野編集長:「僕は、このリュウキュウです。鮮やかな緑と、歯ごたえがたまらない」
※リュウキュウ(ハスイモ)とは里芋の仲間で、茎の部分を食べる高知県の郷土野菜のこと。
植野編集長:「そして、田舎寿司にはゆずチューハイ。これが相性抜群なんです」
田舎寿司×ゆずチューハイとは!これは新発見だ。
記者:「最後に編集長、高知の魅力ってなんでしょうか」
植野編集長:「食いしん坊が1回行ったら2回行きたくなる。10回行ったら20回行きたくなる、それが高知ですね。そして、ぜひ田舎寿司は若いカップルに食べてもらいたい」
記者:「・・・?なぜですか?」
植野編集長:「い・い・な・か になれる?!と思います!」
記者:「お後がよろしいようで(笑)これからも、高知の情報をもっともっと紹介してください。今日はありがとうございました」
田舎寿司の魅力に改めて気づかされた、植野編集長へのインタビュー。
日本の寿司文化の魅力が詰まったdancyu8月号も書店でチェックしてみてほしい。