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食べ歩きスト・マッキー牧元の「もう一度食べたい高知のパスタ3店」マッキー牧元の高知満腹日記 その70

       

この情報は2019年9月29日時点の情報となります。

立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スィーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、料理評論、紀行、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなす食べ歩きストのマッキー牧元さんが高知の食材・生産者さんをめぐって紹介する「高知満腹日記」。

高知はイタリア料理が似合う。

燦々と輝く太陽とそれに伴う野菜や果物の力強さ、香りの高さ、さらに海と山の幸の豊かさに、高知県人の陽気さが加われば、こりゃあもうイタリアしかない。

この1年半で、数多く、食べ歩いた中から、厳選した3つのパスタを紹介しよう

 高知市 イタリア料理店「バッフォーネ」の「スパゲッティ・ジェノベーゼ」

この店に来ると誰もが頼む名物である。

運ばれてきた瞬間に、一陣の爽やかな風が吹いた気がした。

スパゲッティが、鮮やかな緑色に染まって、輝いている。

なにかこう、スパゲッティの一本一本が、緑に染まって、嬉しそうにしているような躍動感がある。

食べたら一瞬にして、バジルが茂る畑の中に連れて行かれた

青々しく爽やかな香りに抱きしめられる。

香りの高さだけでなく、暖かさが漂っていてほのぼのとする。

イタリア人でもないのに、懐かしさが漂う。

これはまさしく、高知に降り注ぐ太陽の豊かさを伝えるジェノベーゼである。

土佐の太陽の力強さと土壌の豊かさが、バジルに宿っている。

そしてなにより、そのことを熟知したシェフが作り上げた、高知への感謝である。

高知県高知市帯屋町1丁目「バッフォーネ」にて

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土佐市 ヴィラ・サントリーニの「カカオを練りこんだタリアッテレ、猪と四方竹のソース」

高知で取れたイノシシのボロネーゼ(ミートソース)である。

よく運動していたイノシシなのだろう。旨味が深い。

その滋味と野菜の甘みや赤ワインのコクが渾然と混ざり合ったソースに、カカオの甘い香りが抱き合う。

不思議とカカオの香りが加わると、イノシシの旨味がやさしく感じ、顔が崩れる。

上にかけられたブラックカカオとナツメグの、やはり甘い香りが、さらにその雰囲気を膨らます。

時折シャキッと弾む四方竹(高知の秋の味覚、秋の一ヶ月しか獲れない、歯ごたえの痛快な細い筍)の食感も楽しく、目をつむると自分がイノシシになって竹を食べているような感覚となる。

高知県土佐市宇佐町「ヴィラ・サントリーニ」にて

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高知県土佐郡土佐町田井「オンベリーコ」の「カルボナーラ」と「トマトソース」、「ボロネーゼ」

自家製パンチェッタ(塩漬け豚バラ肉)の優しい塩気と脂の甘み、グラナパダーノチーズとペコリーノロマーノチーズの練れた塩気と旨味、卵黄の甘み、黒胡椒の刺激が一体化した、正統派の見事なカルボナーラである。

この料理は「炭焼き小屋」といういみだが、山が迫る土佐町で食べると、料理名と立地がリンクして味が深まるようである。

パンチェッタ(豚)、ペコリーノロマーノ(羊)、卵黄(鶏)という動物の恵み三社のバランスも素晴らしい。

一方、トマトソースは徳谷トマトを使っているということで、太陽の香りに満ち、深い甘みがあってしみじみうまい。

さらに、「土佐あかうし」のたくましい滋味と窪川豚の優しさが抱き合ったボロネーゼは、旨味が穏やかで丸い。

どのパスタも、どこでも見かける料理だが、高知の食材を巧みに取り入れて、他では食べることのない味わいに仕立てている。

ぜひ訪れて味わってほしい。

高知県土佐郡土佐町田井「オンベリーコ」にて

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